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製菓会社8社 x 武田薬品コラボレーション
IBD患者さんのための「IBDreamお菓子図鑑」の公開について

2024年5月15日
- 日本を代表する製菓会社8社とコラボレーションし、200を超える商品を掲載
- IBD患者さんの悩みの一つである“食”に着目し、その中でもお菓子選びなどの“間食”に関する悩みの解決を目指す
- 野球やバスケットボール、ゴルフなどで活躍する、IBDを有するアスリートや声優、クリエイターが図鑑制作に協力


当社は、お菓子の日(毎月15日)と世界IBDデー(5月19日)に合わせ、江崎グリコ株式会社、亀田製菓株式会社、株式会社湖池屋、三幸製菓株式会社、株式会社不二家、森永製菓株式会社、有楽製菓株式会社、株式会社ロッテの製菓会社8社(五十音順)の協力のもと、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease、以下「IBD」)患者さんのお菓子選びをサポートする「IBDream(アイ・ビー・ドリーム)お菓子図鑑」を、当社疾患啓発サイトにて公開しましたのでお知らせします。本図鑑では、チョコレート、ビスケット、スナック、米菓、キャンディの5カテゴリの計220商品を掲載しており、IBD患者さんに限らずどなたでもダウンロードが可能です。
IBDreamお菓子図鑑 全5編の画像
本図鑑の制作は、IBD患者さんの悩みに向き合い、さまざまな企業や団体とともに解決策を考える「IBDreamプロジェクト」の活動の一環です。IBDは腸を中心とする消化管粘膜に炎症が生じる疾患で、主に10代~20代で多く発症することが知られています1。患者さんの多くは、頻回の下痢や血便、腹痛、発熱、さらには慢性疲労に悩まされながら日常生活を送っています。当社がIBD患者さんに実施したアンケートでは、脂質制限が必要なため食べるものが限られてしまう、脂質の多そうな食事は何となく控えているなど、食事において悩みを抱えていることが分かっています。このような悩みは「間食」も例外ではなく、外出先で出されたお菓子を我慢したり、以前は気にせず食べていたお菓子を控えているというIBD患者さんの声もあり、お菓子選びの際にも配慮が必要な場面があります。

本図鑑では、チョコレート、ビスケット、スナック、米菓、キャンディの5カテゴリの計220商品について、原材料、栄養成分、アレルギー情報等のIBD患者さんとって大切な情報や、小分けにして食べる際の「脂質5g以内の目安量」などを掲載しています。また患者さんが楽しめるよう、“お菓子のトリビア”もあわせて掲載しています。
ポッキーチョコレートのページサンプル

なお、「IBDreamお菓子図鑑」は、実臨床でIBD患者さんにより近い場所で接している管理栄養士の観点から、すべての商品を東京医科大学病院 栄養管理科 宮澤 靖 先生に監修していただきました。本図鑑内の商品情報(商品名、商品説明、写真、内容量、原材料名、栄養成分情報、アレルギー関連情報、トリビア情報)については、各製菓会社に掲載のご承諾をいただき、掲載しています。また、脂質5g以内の目安量と特記事項については、各商品の原材料ならびに栄養成分情報を基に、宮澤 靖 先生の監修のもと、記載を行っています。表紙やイラストのデザインは、IBD患者さんでもあるクリエイターのカメダさんに担当いただきました。

監修を務めた宮澤 靖 先生は、「IBDの症状や体調は個人差が大きいため、自身の体調に合ったお菓子を見つけることが重要です。また本図鑑は、患者さんのみでなく、脂質を気にしている方をはじめ、多くの方にお使いいただける図鑑にもなっています。本図鑑を通して、社会におけるIBDの認知や、患者さんへの理解につながることを期待します」と述べています。

本図鑑の開発にあたり、野球やバスケットボール、ゴルフなどのアスリートや、声優として活躍されているIBD患者さん12名にインタビュー・アンケートにもご協力いただきました。12名のIBD患者さんからのコメントについてはこちらからご覧ください。

協力企業8社のロゴ

ご協力いただいた各社からのコメント ※五十音順

江崎グリコ株式会社
執行役員 商品技術開発研究所長 兼 消費者部会長 上野 理恵氏

江崎グリコは『すこやかな毎日、ゆたかな人生。』をパーパスとしております。IBD患者の方々がより良い食生活を送るために、食品選択においても一助となることを願っております。この図鑑が、IBD患者の皆様の日常における食事の選択をサポートし、心身の健康を維持するお手伝いができれば幸いです。

亀田製菓株式会社
執行役員 マーケティング戦略部長 三宅 隆介氏

亀田製菓グループは、お米の恵みを美味しさ・健康・感動という価値に磨き上げ、健やかなライフスタイルに貢献することをパーパスとして掲げています。
「IBDreamお菓子図鑑」の取り組みを通して、IBD患者さまのお菓子選びをサポートし、日々の生活に喜びと潤いがお届けできることを願っています。

株式会社湖池屋
広報部 部長 小幡 和哉氏

弊社では「食でくらしをゆたかに。」をテーマに、様々な取り組みを進めています。
お菓子は単なる小腹満たしではなく、気持ちも満たしてくれるものだと考えておりますので、この取り組みをきっかけに、美味しく楽しくお菓子をお召し上がりいただけますと幸いです。

三幸製菓株式会社
執行役員 マーケティング統括部長 足立 和彦氏

「幸せのシーンを一人でも多くの人へ。」食を通して皆さまの幸せに貢献することが、私たちの基本ポリシーです。私どもの商品がIBD患者の皆さまが抱えるさまざまな制約や苦悩の解消に少しでも役立ち、毎日の暮らしに笑顔や幸せをお届けする存在となれば幸いです。

株式会社不二家
経営企画室 広報IR部 部長 溝口 修氏

不二家は創業者・藤井林右衛門の「お菓子で世の中を幸せにしたい。」という想いを受け継ぎ、商品・サービスを通してお客様を笑顔にするお手伝いをしてきました。今回の取り組みがIBD患者さまに安心してお菓子を楽しんでいただくための一助となれば幸いです。

株式会社ロッテ
コーポレートコミュニケーション部 広報課 課長 藤原 正明氏

私たちロッテは 1948 年の創業以来、「私たちはみなさまから愛され、信頼される、よりよい製品やサービスを提供し、世界中の人々の豊かなくらしに貢献します。」を企業理念としております。 今回の取組を通じて、 弊社商品をより身近に感じて頂ければ幸いです。


ご協力いただいたIBD患者の皆さん ※五十音順

安藤 凜々氏(倶楽部KBC 所属)
上田 駿斗氏(ヴィアティン三重 所属)
梶原 夕希也氏
加藤 広人氏
木村 翔氏(花形ボクシングジム 所属)
齊藤 裕太氏(花形ボクシングジム 所属)
重永 亜斗夢氏(ホームテック株式会社 所属)
征矢 貴氏(THE BLACKBELT JAPAN 所属)
田中 幹也氏(中日ドラゴンズ 所属)
中村 千絵氏(株式会社アクセルワン 所属)
西澤 侑真氏(トヨタ紡織陸上部 所属)
原 修太氏

当社はこれまで、IBDreamプロジェクトを通じて、IBD患者さんの抱える悩みを解決するための夢のレシピや、患者さんの気持ちを代弁するポスターを開発、公開しています。引き続き、IBDという疾患への理解が社会で進むよう、社会を構成するさまざまなステークホルダーと共に、IBD患者さんにとって最適な社会づくりを目指してまいります。


以上


<武田薬品について>

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、オンコロジー(がん)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<武田薬品の消化器系疾患領域における取り組みについて>

消化器系疾患や肝疾患は、患者さんの日常生活を困難にさせるだけでなく、患者さんの生活の質(QOL)に影響を及ぼす場合があります2,3。患者さんの生活の改善のためには、効果的な治療選択肢への根本的なニーズだけでなく、患者さんのニーズが正しく認識されていることも重要であることを当社は理解しています2,3。約30年にわたる消化器系疾患領域での経験により、武田薬品は炎症性腸疾患、酸関連疾患、短腸症候群、消化管運動障害などの消化器系疾患領域の治療における患者さんのアンメット・メディカル・ニーズへの対応において大きな進歩を実現してきました。武田薬品の消化器系疾患領域の研究開発チームは、セリアック病、α-1アンチトリプシン関連肝疾患、クローン病など、アンメット・メディカル・ニーズのある新しい領域でのギャップの解消に向けても取り組んでいます。武田薬品は、これからも研究者や患者さんの団体などの皆さまとともに、消化器系疾患領域における科学的研究と臨床医学の発展に取り組んでまいります。

  1. 難病情報センター,潰瘍性大腸炎, https://www.nanbyou.or.jp/entry/62
    難病情報センター,クローン病, https://www.nanbyou.or.jp/entry/81
  2. Center for Drug Evaluation and Research (CDER) & the FDA. The Voice of the patient/functional gastrointestinal disorder. 2016. Available at: https://www.fda.gov/media/95140/download. Last accessed October 2023.
  3. Jones R, Hunt C, Stevens R, et al. Management of common gastrointestinal disorders: quality criteria based on patients’ views and practice guidelines. Br J Gen Pract. 2009;59:e199-208.