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シャイアー・ジャパンの「アディノベイト®静注用キット」が2018年度グッドデザイン賞を受賞

2018年10月4日
患者さんの立場に立った、溶解操作が衛生的で簡単なデザインを評価

  シャイアー・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:グレン・スノハラ)は、血友病A治療薬の半減期延長型遺伝子組換え血液凝固第VIII因子(rFVIII)製剤である「アディノベイト®静注用キット(一般名:ルリオクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)」が2018年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したことをお知らせします。

「アディノベイト®静注用キット」は、衛生的で簡単な溶解操作を実現するために「アディノベイト®静注用」とその溶解デバイスを改良し、薬剤・注射用水・溶解デバイスを一体化したキット製剤です。ワンアクションで製剤の溶解操作が完了します。 

グッドデザイン賞の審査委員は、「さまざまな背景を持つ血友病患者さんの立場に立ち、製剤・注射という一連のプロセスを劇的に革新するだけでなく、それによって患者さんの安全性・有効性をも同時に改善しているという、極めて重層的にデザインされている点を評価した」と評しています。 

   代表取締役社長グレン・スノハラは、「グッドデザイン賞を受賞できたことをうれしく思います。ワンアクションで衛生的かつ簡単に投与できる機能のみではなく、上下が分かりやすいパッケージのデザイン、すべり止め補助具の作成など日本の血友病患者さんがより使い易くなるように製品をデザインしました。受賞を機に、『アディノベイト®静注用キット』をより多くの患者さんに届けるべく尽力してまいります。」と述べています。

   日本では約5,000人の血友病A患者さんがいると報告されていますが1、血友病においては、関節内出血による関節症2や頭蓋内出血による重篤なダメージ3につながることがあり、1回の出血が患者さんに与える影響が大きいと言われています。近年の血友病治療においては、個別化治療による定期補充療法を実施し、「出血ゼロ」を目指し、血友病のない方と同じような生活を送ることができるようになっています4

   このような背景のもと、シャイアーは血友病患者さんひとりひとりの「やりたい」ことを支えるために、今後も血友病領域のリーディング・カンパニーとして、患者さんの最適な治療に貢献してまいります。

   グッドデザイン賞とは 
   1957年創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。

   本件に関するお問い合わせ先: 
   シャイアー・ジャパン株式会社 
   広報渉外部 03-6737-0028

C-ANPROM/JP//0801

「アディノベイト®静注用キット」製品概要

「アディノベイト®静注用キット」は、「アディノベイト®静注用」と同じく、血友病A治療薬である「アドベイト®静注用」を基にした半減期延長型製剤で、衛生的で簡単に製剤の溶解操作が行えるように従来の「アディノベイト®静注用」を改良し、薬剤・注射用水・溶解デバイスを一体化したキット製剤です。これまでは薬剤・注射用水を溶解デバイスに接続する操作が必要でしたが、本製品はそれらを一体化することで、上から押すだけのワンアクションで簡単な操作性を実現しました。また、バイアルのゴム栓が露出しておらず、デバイスの針に触れることもないため、これまで以上に衛生的に溶解できます。

製品名

アディノベイト静注用キット250/500/1000/2000

一般名

ルリオクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え)

効能・効果

血液凝固第VIII 因子欠乏患者における出血傾向の抑制

用法・用量

本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射する。なお、10mL/分を超えない速度で注入すること。通常、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。定期的に投与する場合、通常、成人及び12歳以上の小児には、1回体重1kg当たり40~50国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて1回体重1kg当たり60国際単位に増量できる。12歳未満の小児には、1回体重1kg当たり40~60国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて1回体重1kg当たり80国際単位を超えない範囲で増量できる。

 

シャイアーについて
シャイアーは、希少疾患の患者さんのために尽力するグローバルリーダーです。血液疾患、免疫性疾患、遺伝性疾患、神経領域疾患(ニューロサイエンス)、内科領域疾患を含む主要な希少疾患領域に加え、成長を続ける眼科およびオンコロジーの治療分野において、クラス最高の医薬品の開発に取り組んでいます。多様な疾患領域における事業を通じて、充実した人生を送ろうと努めておられる世界100カ国以上の患者さんに製品を提供しています。 
シャイアーは、アンメット・メディカル・ニーズへの早急な対応が必要であることを強く意識し、患者さんおよび患者さんを支える全ての方々に有意義な影響をもたらす医薬品を通じて、それらの人々の生活を改善するためにたゆまぬ努力を続けています。 
www.shire.com

シャイアー・ジャパン株式会社について 
シャイアー・ジャパン株式会社は希少疾患および特殊疾患の治療薬の開発・販売のほか、それら疾患の認知向上に力を入れています。40年以上の実績をもつ血友病治療分野では、血友病A治療薬「アディノベイト®静注用」「アドベイト®静注用」、血友病インヒビター治療薬「ファイバ®静注用」、血友病B治療薬「リクスビス®静注用」と、幅広いラインアップをもち、患者さんに貢献しています。さらに、本態性血小板血症治療薬「アグリリン®カプセル」、ゴーシェ病治療薬「ビプリブ®点滴静注用」、低並びに無ガンマグロブリン血症治療薬「ガンマガード®静注用」を販売しており、2017年5月には、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療薬「インチュニブ®錠」を発売しました。なお、「インチュニブ®錠」においては、塩野義製薬株式会社が承認を取得しており、プロモーション提携をしています。www.shire.co.jp/

関連サイト: 血友病患者さんのための治療・お役立ち情報サイト「ヘモフィリア・ステーション」 
http://www.hemophilia-st.jp/

参考文献

  1. 平成29年度(2017年度)血液凝固異常症全国調査報告書 厚生労働省委託事業 公益財団法人エイズ予防財団発行
  2. Valentino LA. Blood-induced joint disease: the pathophysiology of hemophilic arthropathy. J Thromb Haemost. 2010;8:1895-902.
  3. Srivastava A, Brewer AK, Mauser-Bunschoten EP, et al. Guidelines for the management of hemophilia. Haemophilia. 2013;19(1):e1-47.
  4. Skinner MW. WFH: closing the global gap - achieving optimal care. Haemophilia. 2012;18(Suppl 4):1-12.