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パーキンソン病患者さんを支援するための複数プロジェクトを開始
アプリケーションやポッドキャストを活用し、日常生活における運動のきっかけに

2021年3月17日
- パーキンソン病の患者さんのクオリティ・オブ・ライフを向上することを目的に、音楽を活用して日常的な運動のきっかけとしてもらうためのアプリケーションと音楽コンテンツのポッドキャストを配信開始
- アプリケーションとポッドキャストは無料でダウンロード、使用が可能
- 患者さんを包括的に支援することを目的とした当社のイニシアチブ、ペイシェント・ファースト・プログラムの一環
当社は、このたび、パーキンソン病の患者さんのクオリティ・オブ・ライフを向上することを目的に、音楽を活用して日常生活における運動のきっかけにしてもらうためのアプリケーション「Parkinsounds(パーキンサウンズ)」の提供を開始しましたのでお知らせします。当アプリケーションは、個人のスマートフォン端末へダウンロードして無料で使用でき、音楽に一定のビートをのせることでパーキンソン病患者さんの歩行や体を動かすきっかけにしていただくものです。

また、パーキンソン病における患者さんへのサポートの充実を目的とした取り組みの一環として、音楽と専門医の解説に合わせて体を動かすことができる音楽コンテンツのポッドキャストの配信や患者さん向けのレシピ集も公開しています。

当社は5つの主要ビジネスエリア(消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジーおよびニューロサイエンス)に注力し、革新性の高い医薬品を患者さんにお届けできるよう研究開発を進めています。このうち、ニューロサイエンス領域におけるパーキンソン病は、神経伝達物質であるドパミンの量が減ることで発症します。ドパミンは脳内の黒質で作られますが、パーキンソン病では脳の神経細胞が減少しドパミンの量が減るため、神経伝達に障害が生じ手足が動きにくくなったり、震えたりする症状があらわれます。患者さんの歩行にも影響を及ぼすため、日常的な運動機能の刺激が有効とされています。

今回のパーキンソン病に関連した取り組みについて、当社のジャパンメディカルオフィスヘッド ジュベル・フェルナンデスは、「ニューロサイエンス領域は当社が注力する5つの主要ビジネスエリアの一つです。今回の取り組みは、患者さんの日常生活を包括的に支援することが目的の当社のイニシアチブ、ペイシェント・ファースト・プログラムの一環であり、患者さんの生活の質の向上に貢献できるプログラムを提供することを大変うれしく思います。デジタル技術の活用も含め、当社は今後も継続して、患者さんを支援する革新的なツールを検討していきます」と述べています。

アプリケーションやポッドキャストのダウンロード、レシピの閲覧については、患者さん向けサイト「PDオンラインをご覧ください。


<参考資料>
■新たなアプリケーション Parkinsounds(パーキンサウンズ)について 
※本アプリは医療機器ではありません
「Parkinsounds(パーキンサウンズ)」は、利用者のスマートフォン端末にダウンロードして使用します。利用者はあらかじめ設定されている全57曲、クラシックやポップなどの幅広いジャンルから1曲を選択し、利用者にとって最適なテンポであるBPM(Beats Per Minute)を11段階から選択することが可能です。バイブレーター機能によりビートの振動を身体で感じながら運動することやビート音のみを聴くこともでき、利用者のニーズに基づいてさまざまな使い方が可能です。「Parkinsounds」を通じてパーキンソン病患者さんをサポートするとともに、音楽を聴きながら体を動かす楽しさを知っていただくことを目的としています。本アプリは、「Google Play(AndroidTM)」からどなたでも無料でダウンロードできます。

①ビート音、振動機能
ビート音による音刺激が歩行のタイミングをサポートします。音楽を聴きながらビート音に合わせてウォーキングができます。バイブレーションをオンにすることで、ビート音に合わせて振動を感じながら歩行も可能です。
②自分に合ったテンポが選択できる機能
40-140回/分のテンポを6種類のビート音から選択できます。また、ビート音のみでのご使用も可能です。約60曲の無料音源から利用者にとって快適な使用方法をカスタマイズしていただけます。

Parkinsounds(パーキンサウンズ)の詳細については、こちらをご覧ください。

■耳から情報を取り入れて気軽に運動を楽しむ 専門医監修のポッドキャストを配信
※本ポッドキャストは医療機器ではありません

専門医が内容を監修し、専門医本人による解説を収録した音楽コンテンツのポッドキャスト「パキトレ体操ナビ」の配信も開始しました。ポッドキャストでは音楽にあわせて足や肩、背中の運動などについての医師のナレーションを聴くことができ、すきま時間を活用して自宅で気軽に体を動かすことができます。患者さんに限らず誰でも利用が可能です。本ポッドキャストは「Apple Podcasts (iPhone)」や「Spotify(Android)」からどなたでも無料で聴くことができます。
ポッドキャストの監修を行った順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院脳神経内科の頼高朝子医師は、「パーキンソン病の患者さんは日常的な運動に困難をきたしており、運動不足がさらに症状の悪化を招くケースが臨床の現場でも多くみられます。ポッドキャストを使って個人に合ったペースで日常的に運動することを心掛けていただきたい」と述べています。

パキトレ体操ナビの詳細については、こちらをご覧ください。

■患者さん向けレシピで楽しい食卓を
当社の患者さん向けウェブサイトでは、パーキンソン病の患者さんを対象としたレシピを公開しています。現在、食事が飲み込みづらい方に向けたとろろを使用したレシピや活動量が低下して体力が落ちやすい方に向けた、食べやすく、さっぱりとしたレシピなど5つのレシピを公開しています。いずれも管理栄養士の監修を経て、パーキンソン病の患者さんが不足しがちな栄養素を補足したり、飲み込みやすいよう考慮した内容となっています。合わせて各レシピには作業療法士が監修した調理や食事の際のポイントについても記載しています。

以上

 


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<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<ペイシェント・ファースト・プログラムについて>
ペイシェント・ファースト・プログラムは、患者さんのペイシェント・ジャーニーに携わる医療従事者、企業・組織、行政機関など、あらゆるステークホルダーの協力によって、integrated care(包括的なケア)を提供することを目指し、患者さんのアンメット・メディカル・ニーズに対応するための武田薬品のイニシアチブの一つです。患者さんを中心に考える武田薬品のコミットメントを体現するものであり、患者さんを取り巻くステークホルダーとの議論やシームレスな連携を果たすため、営業部門から独立したジャパンメディカルオフィスが中心となり、活動しています。