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患者さん向け症状記録・共有アプリ“IBDホーム”のリリースについて

2019年7月9日
-“IBDホーム”は、炎症性腸疾患の患者さんが、日々の症状や気付きを医療関係者に共有することができるスマートフォン用アプリケーションです

-日常生活への負担の大きい炎症性腸疾患の患者さんが、その症状を医療関係者に伝え、より最適な治療の選択に生かされることで、患者さんの生活の質の向上に貢献することを目指しています。
当社ジャパンファーマビジネスユニットは、本日、炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease、以下「IBD」)患者さん向け症状記録・共有アプリ「IBDホーム(以下、「本アプリ」)」のサービス提供を開始しましたのでお知らせします。

IBDの代表的な症状は、血便、下痢、腹痛であり、重症化すると1日に20回以上の排便を来たすことも少なくありません。またIBDは、症状が落ち着く寛解期、悪化する活動期を繰り返す疾患で、症状に応じた生活や食事への配慮が重要になります。

本アプリは、患者さんの排便回数、血便を含む日々の病態や症状、食事内容などを、毎日記録することができるアプリケーションです。IBDの患者さんと医療関係者の方々のコミュニケーションをサポートし、それぞれの患者さんにとって最適な治療の選択に生かされ、患者さんの治療や生活の質の向上へ貢献することを目的に当社が開発いたしました。

患者さんは、お手持ちのスマートフォンに本アプリをダウンロードすることで、日々の体調や通院の記録機能だけでなく、くすりの飲み忘れを防ぐための服薬リマインダー機能や、最寄りのトイレ検索機能が使用可能になります。さらに、患者さんと医療関係者の双方で同意と登録を行うことで、患者さんがアプリに記録した情報がクラウド上で保存され、医療関係者の方々も確認することができるようになります。

本アプリの監修医である北里大学医学部 消化器内科学 横山薫先生は、「IBDの診察において、患者さんの日々の体調を共有することや症状悪化のタイミングを早期に知ることは、治療方針を決める上でとても重要です。IBDホームを通して、患者さんの日々の状態を短時間で把握し、治療効果が現れているかどうかも確認できるため、患者さんと医療者双方にとって有用なツールだと考えています」と述べています。

今後も当社ではIBDを含め幅広い疾患とその疾患に苦しむ患者さんへの理解を深め、患者さんや医療関係者の方のニーズを踏まえたツールや情報の提供を通じ人々の健康と医療の未来に貢献してまいります。

〈IBDホーム患者さん用 アプリ画面イメージ〉

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、希少疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

以上



 炎症性腸疾患は、原因が特定されていない慢性非特異性腸炎であり、潰瘍性大腸炎とクローン病の総称です。成人早期に診断されるのが最も一般的です。その代表的な症状は、血便、下痢、腹痛であり重症化すると1日に20回以上の排便を来たす事も少なくありません。また主な合併症として腸の狭窄などの腸管合併症や大腸がんがあることから、常に不安を感じながら生活をされています。日常生活に困難を伴う炎症性腸疾患の患者数は世界で500万人を超えており、国内では29万人に達します。