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米国FDAによる移植後の既存の抗ウイルス療法に難治性/遺伝子型抵抗性(無しを含む)サイトメガロウイルス(CMV)感染の12歳以上の患者さんに対する最初で唯一の治療薬LIVTENCITYTM(maribavir)の承認について

2021年11月24日

- 臨床第3相SOLSTICE試験において、移植後の既存の抗CMV療法に難治性/抵抗性のCMV感染/感染症の成人患者さんにおける、投与8週終了時にCMVのDNA濃度が定量検出限界以下を達成した患者さんの割合は、既存の抗ウイルス療法群(24%、n=28/117)と比較して、LIVTENCITY投与群では2倍以上(56%、131/235)(調整群間差:33%、95%信頼区間:23-43、p<001)1
- CMVは、移植後の患者さんに最もよくみられる感染症の一つで、推定発現率は固形臓器移植後の患者さんで16~56%、造血幹細胞移植後の患者さんで30~70%2,3。CMVは移植後に感染または再活性化すると、移植臓器の喪失や移植不全などの深刻な状態になる可能性がある.4,5

 

当社は、このたび、移植後の成人患者さんと小児患者さん(12歳以上で体重が35㎏以上)における既存の抗サイトメガロウイルス(CMV)療法であるガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、またはシドフォビルに対して遺伝子型抵抗性(無しも含む)を示す難治性のCMV感染/感染症治療薬LIVTENCITY™(maribavir)について、FDAより承認を取得しましたのでお知らせします1。全体として、移植後の難治性/抵抗性のCMV感染/感染症の成人患者さんにおいて、臨床試験の主要評価項目である投与8週終了時にCMVのDNA濃度が定量検出限界以下*(LLOQ<137 IU/mL)は、LIVTENCITY(maribavir)を投与した患者さんにおいて56%(131/235)で、既存の抗ウイルス療法群の24%(28/117)の約2倍でした(調整群間差:33%、95%信頼区間:23~43、p<0.001])†‡§。LIVTENCITYは、当社が2021年度にFDAより承認を取得した2つ目の新規候補物質です。

 

U.S. ビジネスユニット&グローバル ポートフォリオ コマーシャライゼーションのプレジデントであるラモナ・セケイラ(Ramona Sequeira)は、「移植後の抵抗性の有無に関わらず難治性を示すCMVの患者さん達はとても脆弱で十分な治療が提供されておらず、そのような患者さんに対する最初で唯一の治療が承認された今回の発表は、移植後のCMV感染症の管理を再定義するものとなります。移植を受ける患者さんは、長く複雑な過程を経ていくことになります。この治療が承認されたことで、このような患者さんにCMV感染/感染症と闘うための新たな経口抗ウイルス薬をお届けできることを大変光栄に思います。当社の臨床試験に参加してくださった患者さんや臨床医の皆さんの貢献に感謝申し上げるとともに、また当社の科学者や研究者の尽力を称えたいと思います」と述べています。

 

LIVTENCITYは、CMV pUL97を標的とする新規候補物質で、ウイルス DNA複製、カプシド成熟およびウイルス粒子放出の阻害に作用します1,6,7,8,9,10。CMV感染症は一般的には稀な疾患ですが、移植後の患者さんに最もよくみられる感染症の一つであり、推定発現率は固形臓器移植(SOT)後の患者さんで16~56% 3、造血幹細胞移植(HSCT)後の患者さんで30~70%です2。CMVは移植後に感染または再活性化すると、移植臓器の喪失や移植不全、あるいは深刻な状態を引き起こす可能性があります。免疫機能が低下した患者さんにおいて、CMVは命にかかわる可能性がある臨床的に困難な合併症を引き起こします5,11,12

LIVTENCITYは米国において、近日中に患者さんへの利用が可能となります。

The University of Texas MD Anderson Cancer Center(米国・テキサス州ヒューストン)の Department of Infectious Diseasesの教授であるRoy F. Chemaly M.D., M.P.H., FACP, FIDSAは、「FDAによるLIVTENCITYの承認は、移植後のCMV治療において大きな前進となるものであり、深刻な状態を引き起こす可能性のある日和見感染症の患者さんに新しい治療選択肢をもたらします。臨床試験の投与8週終了時の主要評価項目の達成により、LIVTENCITYが既存の抗ウイルス療法よりも統計学的に優れていることが示されました」と述べています。

FDA承認前には、LIVTENCITYは、臨床的に重篤なCMV血症およびCMV感染/感染症リスクの高い患者さんの治療薬としてFDAからオーファンドラッグ指定を受けていました。さらに、移植後の既存の抗CMV療法に難治性/抵抗性を有するCMV感染/感染症の患者さんの治療薬としてブレークスルーセラピー指定も受けていました。当社は、世界中の患者さんにLIVTENCITY をお届けできるよう、世界各国の規制当局と協議を継続してまいります。また、進行中の臨床第3相試験においてHCTの患者さんにおけるCMVのファーストライン治療としてLIVTENCITY を検討しています。

LIVTENCITYは、maribavirまたは治験責任医師が認めた治療法(IAT、既存の抗ウイルス療法)の有効性および安全性を検討する国際共同、多施設、無作為化、非盲検、実薬対照、優越性試験であるTAK-620-303(SOLSTICE)試験において、既存の抗ウイルス療法(ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、シドフォビルのいずれか1つまたはその併用)に難治性または抵抗性(無しも含む)の352名のHSCTおよびSOTの両移植後の成人CMV感染患者さんを対象に評価されました。患者さんをmaribavir 400 mgを1日2回投与(n=235)またはIAT(n=117)(治験責任医師による投与量)のいずれかに2:1で無作為に割り付けし、最長8週間の治療期間の後さらに12週間フォローアップを行いました1。この試験の主要評価項目は、CMVのDNA濃度が定量検出限界以下(投与8週時にCOBAS® AmpliPrep/COBAS® TaqMan® CMV testで測定したCMVのDNA濃度137 IU/mL未満)と定義しました1


maribavir投与群の全グレード10%以上の確率で最もよくみられた有害事象は、味覚異常**、悪心、下痢、嘔吐、および疲労でした1。治験薬の投与中止に至った有害事象の発現率はLIVTENCITY 投与群と比較しIAT群で高く、それぞれ32%(n=37/116)と13%(31/234)でした1,13。味覚異常(46%, n=108/234)は概ね軽微で、maribavirの投与中止に至った患者さんはまれでした(1%)1,13。また、患者さんの37%は投与継続中に回復しました(期間中央値:43日、範囲:7~59日)1。投与中止後も味覚異常が持続していた患者さんにおいても、89%で回復しました1。投与中止後に症状が回復した患者さんにおける投与中止後の症状持続期間中央値は6日(範囲:2~85日)でした1。全死亡率は各投与群で同程度でした(LIVTENCITY投与群11% n=27/235;IAT群:11% n=13/117)1。 


<SOLSTICE試験について1

TAK-620-303(SOLSTICE)試験(NCT02931539)は、既存の抗ウイルス療法(ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、シドフォビルのいずれか1つまたはその併用)に難治性または抵抗性(無しも含む)の352名の造血幹細胞移植および固形臓器移植の両移植後のCMV感染患者さんを対象として、maribavirまたは治験責任医師が認めた治療法(IAT)(既存の抗ウイルス療法)の有効性および安全性を比較する多施設共同、無作為化、非盲検、実薬対照、優越性試験です。2週間のスクリーニング期間後に、成人患者さんにLIVTENCITY(maribavir)400mgを1日2回投与(n=235)またはIAT(n=117)のいずれかに2:1で無作為に割り付けし、最長8週間の治療期間の後さらに12週間フォローアップを行いました。

本臨床試験の主要評価項目は、少なくとも5日の間隔をあけ、連続した2つのサンプルのCMVのDNA濃度が定量検出限界以下(LLOQが137 IU/mL未満)(8週時のCOBAS® AmpliPrep/COBAS® TaqMan® CMV testで測定したCMV のDNA濃度137 IU/mL未満)を確認することでした。副次評価項目は投与8週間終了時のCMVのDNA濃度が定量検出限界以下かつCMV感染の症状がコントロールされていることであり、治療効果は16週目まで維持されました。

<ウェーブ1パイプラインの成長実現について>

当社は、グローバルブランドの拡大と、2024年度までに承認取得の可能性がある複数のベスト・イン・クラス/ファースト・イン・クラスの新規候補物質(NME)を含むウェーブ1パイプラインを通じて、短期的成長の実現を見込んでいます。ウェーブ2パイプラインには、約30種類のNMEと次世代プラットフォームが含まれており、当社の2025年度以降の持続可能な成長を支えていくと期待されています。

<CMVについて>

CMVはヒトに多く感染するベータヘルペスウイルスであり、さまざまな成人集団の40~100%で感染歴を認める血清学的エビデンスがあります14。CMVは通常、体内に潜伏し、無症候性ですが、免疫抑制期間中に再活性化することがあります。免疫機能が低下した人では、重篤な疾患を発現することがあり、これには造血幹細胞移植(HSCT)や固形臓器移植(SOT)を始めとする、さまざまな種類の移植に関連した免疫抑制剤の投与を受けている患者さんも含まれます2,15 。世界における1年あたり推定20万人の成人移植のうち、CMVは移植後の患者さんが経験する最もよくみられるウイルス感染のひとつであり、推定発現率はSOTの患者さんで16~56%、HSCTの患者さんで30~70%です2,3,10,16

移植後の患者さんでCMVが再活性化すると、移植臓器の喪失などの重篤な結果に至る可能性があり、極端な場合では深刻な状態に陥ることもあります17,14。移植後のCMV感染に対する既存の治療法には、用量調節を必要とすることや、ウイルスの複製を十分に抑制できない重篤な副作用を発現する可能性があります11,12,15,18,19。さらに、既存の治療法では、投与のために入院を要することや入院が長期化することがあります14

<LIVTENCITYについて>

LIVTENCITY(maribavir)は経口投与可能な最初で唯一の抗CMV化合物であり、pUL97プロテインキナーゼとその天然基質を標的として阻害する唯一の抗CMVウイルス剤です4。maribavirは、移植後の成人患者さんと小児患者さん(12歳以上で体重が35㎏以上)における既存の抗ウイルス療法であるガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、またはシドフォビルに対して遺伝子型抵抗性(無しも含む)を示す難治性のCMV感染/感染症治療薬として米国において承認されています。LIVTENCITYの詳細については、LIVTENCITY.comをご覧ください1


<武田薬品について> 

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。

詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。 


<留意事項>

本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースにおいて武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

 

武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

 

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<将来に関する見通し情報>

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<医療情報>

本ニュースリリースには、製品についての情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではありません。また、国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品の効能を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。

 

 

以上

 

 

*8週終了時にCMVのDNA濃度が定量検出限界以下であることを確認(少なくとも5日の間隔をあけ、連続した2つのサンプルでDNAの濃度が定量検出限界以下[<LLOQ;<137 IU/mL])

†全層のCochran-Mantel-Haenszel(CMH)加重平均を用いて治療群間の反応者の割合の差を求め、移植の種類とベースライン時の血漿CMVのDNA濃度を2つの層別因子として調整したCMH法を用いて検証

静注ガンシクロビル/経口バルガンシクロビル、静注ホスカルネット、または静注シドフォビルによる14日間以上の治療後に、全血または血漿CMVのDNA濃度が1 log10を超えて減少しなかった場合を、難治性と定義r

§ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、および/またはシドフォビルに抵抗性を示すCMV遺伝子変異が1つ以上示された難治性CMVを、抵抗性と定義

**味覚障害は、味覚不全、味覚消失、味覚減退及び味覚異常を含むものと定義

1 USPI. Takeda Internal Communication (TAK620-INT) Manufacturing Information. November 2021. 2021 Takeda Pharmaceuticals USA Inc All rights reserved.

2 Azevedo L, Pierrotti L, Abdala E, et al. Cytomegalovirus infection in transplant recipients. Clinics. 2015;70(7):515-523. doi:10.6061/clinics/2015(07)09.

3 Styczynski J. Who Is the Patient at Risk of CMV Recurrence: A Review of the Current Scientific Evidence with a Focus on Hematopoietic Cell Transplantation. Infect Ther. 2018;7:1-16

4 Kotton CN, Kumar D, Caliendo AM, et al. The Third International Consensus Guidelines on the Management of Cytomegalovirus in Solid-organ Transplantation: Transplantation. 2018;102(6):900-931. doi:10.1097/TP.0000000000002191.

5 Cho S-Y, Lee D-G, Kim H-J. Cytomegalovirus Infections after Hematopoietic Stem Cell Transplantation: Current Status and Future Immunotherapy. Int J Mol Sci. 2019;20(2666):1-17.

6 Wolf et al. Distinct and separate roles for herpesvirus-conserved UL97 kinase in cytomegalovirus DNA synthesis and encapsidation. Proc Natl Acad Sci USA Feb 2001;98(4):1895-900.

7 Biron et al. Potent and Selective Inhibition of Human Cytomegalovirus Replication by 1263W94, a Benzimidazole L Riboside with a Unique Mode of Action. Antimicrobial agents and chemotherapy. Aug 2002, 46(8) 2365–2372.

8 Krosky et al. The Human Cytomegalovirus UL97 Protein Kinase, an Antiviral Drug Target, Is Required at the Stage of Nuclear Egress. J of Vir. Jan 2003, 77 (2). 905-914.

9 Chou & Marousek. Accelerated Evolution of Maribavir Resistance in a Cytomegalovirus Exonuclease Domain II Mutant. J of Vir, Jan 2008, 82 (1) 246-253.

10 Shannon-Lowe & Emery. The effects of maribavir on the autophosphorylation of ganciclovir resistant

mutants of the cytomegalovirus UL97 protein. Herpesviridae 2010, 1:4.

11 El Chaer et al. How I treat resistant cytomegalovirus infection in hematopoietic cell transplantation recipients. Blood, 2016

12 Chemaly RF, Chou S, Einsele H, et al. Definitions of Resistant and Refractory Cytomegalovirus Infection and Disease in Transplant Recipients for Use in Clinical Trials. Clin Infect Dis. 2019;68(8):1420-1426. doi:10.1093/cid/ciy696.

13 Data on File, Takeda Pharmaceutical Company Limited, October 2021.

14 de la Hoz R. Diagnosis and treatment approaches to CMV infections in adult patients. J Clin Virol. 2002;25:S1-S12.

15 Razonable RR, Eid AJ. A Viral infections in transplant recipients. Minerva Med. 2009;100(6):23.

16 World Health Organization. Haematopoietic Stem Cell Transplantation HSCtx. Accessed December 2, 2020. https://www.who.int/transplantation/hsctx/en/.

17 Kenyon M, Babic A, eds. The European Blood and Marrow Transplantation Textbook for Nurses. Springer International Publishing; 2018. doi:10.1007/978-3-319-50026-3.

18 Ljungman et al. Guidelines for the management of cytomegalovirus infection in patients with haematological malignancies and after stem cell transplantation from the 2017 European Conference on Infections in Leukaemia (ECIL7).Lancet Vol.19, Aug 2019.

19 Razonable & Humar. Cytomegalovirus in solid organ transplant recipients— Guidelines of the American Society of Transplantation Infectious Diseases Community of Practice. Clinical Transplantation, Feb 2019.