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原発性免疫不全症(PID)患者さんを対象としたTAK-881の主要な第2/3相臨床試験における良好なトップライン結果について | 武田薬品

原発性免疫不全症(PID)患者さんを対象としたTAK-881の主要な第2/3相臨床試験における良好なトップライン結果について


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2026年5月7日
  • 開発中のTAK-881は、既存製剤のハイキュービア®10%製剤と同等の成績を示すとともに、PID患者さんに対する投与液量の低減および投与時間の短縮の可能性を示唆

当社は、本日、原発性免疫不全症(PID)患者さんを対象としたTAK-881-3001試験(主要な第2/3相臨床試験)において、主要評価項目を達成し、開発中のTAK-881(皮下注用人免疫グロブリン20%製剤およびボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>製剤の組み合わせ製剤)と、ハイキュービア®10%製剤(皮下注用人免疫グロブリン10%製剤およびボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>製剤の組み合わせ製剤)の薬物動態の同等性が示されたことをお知らせします。また、副次評価項目より、TAK-881のハイキュービア®10%製剤と同等の安全性、有効性および忍容性プロファイルが示されました。これらの結果は、TAK-881が、PID患者さんに柔軟な投与スケジュール(PIDでは3週間隔または最長で4週間隔投与)を維持しながら、必要な免疫グロブリン投与量を既存のハイキュービア®10%製剤の半分の液量で投与できる可能性を示すものであり、投与時間の短縮につながることが期待されます。

TAK-881-3001試験では、免疫グロブリン補充療法による治療歴のある成人および2歳以上の小児のPID患者さんを対象に、TAK-881の薬物動態、有効性、安全性、忍容性および免疫原性を評価し、16歳以上の患者さんでは、これらの評価項目についてハイキュービア®10%製剤との比較も行いました。
トップライン結果は、以下の通りです。

  • 薬物動態の同等性を達成
    TAK-881-3001試験は主要評価項目を達成し、TAK-881とハイキュービア®10%製剤において同等の免疫グロブリン曝露量が示され、定常状態における1投与間隔内の血中濃度-時間曲線下面積(AUC0-tau,ss)について、幾何平均比は99.67%(90%信頼区間:95.10%~104.46%)でした。

  • 免疫防御効果が確認された
    TAK-881は、感染率および免疫防御効果においてハイキュービア®10%製剤と同等の結果を示し、試験期間を通じて、免疫防御効果を示す血清中のIgG(免疫グロブリンG)値が一貫して維持されました。

  • 同等の安全性プロファイルを示した
    TAK-881の安全性および忍容性プロファイルはハイキュービア®10%製剤と同等の結果を示し、新たな安全性シグナルは認められませんでした。TAK-881の安全性プロファイルは、継続中のTAK-881-3002試験(延長試験)において、引き続き評価されます。

当社の血漿分画製剤研究開発部門ヘッドのKristina Allikmets(MD、PhD)は、「これら第2/3相試験の結果は、TAK-881の薬物動態プロファイルが、PID患者さんに対する既存の免疫グロブリン補充療法の標準治療薬のひとつであるハイキュービア®10%製剤と同等であることを示すとともに、注射部位数の減少、柔軟な投与スケジュール、投与時間の短縮といった利点につながる可能性も示唆しました。TAK-881-3001試験は、次世代の免疫グロブリン補充療法の開発を進め、患者さんにとって意義ある新たな治療選択肢をより迅速にお届けし、選択肢の拡大と厳格な有効性・安全性基準の維持に注力する当社の研究開発に対するコミットメントを反映するものです」と述べています。

多くのPID患者さんにとって、感染症に対する免疫防御を維持するための治療選択肢は、免疫グロブリン補充療法です。既存の免疫グロブリン療法は有効である一方で、未だ多くの患者さんにとり、頻回投与や高用量投与などを含む治療負担が課題となっています。

TAK-881-3001試験の治験責任医師のアレルギー・免疫専門医であるRichard L. Wasserman医師(MD、 PhD)は、「PIDに対する免疫グロブリン療法を生涯にわたり必要とする患者さんにとり、治療負担は非常に大きいものです。患者さんの治療体験に実質的な影響を与える投与プロセスの改善は、治療負担の軽減に繋がります。TAK-881-3001試験のトップライン結果を心強く感じています。ボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>を併用する高濃度の皮下注用免疫グロブリン製剤により、より対処しやすい投与体験のもと免疫防御をもたらすことを可能にし、PIDとともに生きる患者さんの日々の生活の向上に寄与する可能性が期待されます」と述べています。

TAK-881-3001試験の解析は現在も進行中であり、当社は今後予定されている医学的な学会等において更なる解析結果を発表する見通しです。当社は、2026会計年度に、米国、欧州連合(EU)および日本の規制当局にTAK-881の承認申請を行う予定です。

TAK-881-3001試験およびTAK-881-3002試験について

TAK-881-3001試験は、免疫グロブリン補充療法による治療歴のある成人および2歳以上の小児の原発性免疫不全症(PID)患者さんを対象に、TAK-881の薬物動態、有効性、安全性、忍容性および免疫原性を評価した主要な第2/3相臨床試験です。TAK-881-3001試験のうち、非盲検による無作為化クロスオーバー試験パートにおいて、16歳以上の患者さんが、同一の免疫グロブリン用量および投与間隔で、最大51週間にわたり、TAK-881投与後にハイキュービア®10%製剤を投与する群とハイキュービア®10%製剤投与後にTAK-881を投与する群に無作為に割り付けられました。非盲検による単群試験パートにおいては、2歳から15歳の患者さんは、最大27週間、TAK-881のみ投与されました。TAK-881-3001試験の詳細は、ClinicalTrials.govをご参照ください(試験識別番号NCT05755035Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT05755035)。 TAK-881-3002試験は、PID患者さんにおけるTAK-881の長期的な安全性および忍容性を評価する第3相臨床試験であり、TAK-881-3001試験の延長試験です。TAK-881-3002試験の詳細は、ClinicalTrials.govをご参照ください(試験識別番号NCT06076642Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT06076642)。

TAK-881について

TAK-881は皮下注用人免疫グロブリン20%製剤およびボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>製剤を組み合わせた開発中の注射剤です。免疫グロブリンは、ヒト血漿由来であり、体内の免疫機能を維持します。TAK-881は皮下の脂肪を含む皮下組織に投与され、ボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>により免疫グロブリンの拡散が促進され、皮下組織内での吸収が増加することで、1投与部位あたりにより多くの免疫グロブリンを投与できるようになります。ボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>を併用する皮下注用人免疫グロブリン20%製剤であるTAK-881は、PID患者さんに対して、有効な免疫防御をもたらしつつ、投与液量を低減し、投与時間を短縮することを目標として、開発中です。

原発性免疫不全症(PID)について

原発性免疫不全症(PID)は、免疫機能の一部が欠損している、または適切に機能しないことにより起こる希少かつ慢性の疾患群であり、その種類は550を超えます1。これらの病態は、遺伝子変異に起因し、通常、遺伝します2。症状はさまざまで、頻回および/または持続性の感染症、自己免疫異常などがみられることがあり、複数の専門医を受診しても診断までに時間を要する場合があります3。米国では、PIDは約1,200人に1人が罹患しているとされています4

ハイキュービア®(HYQVIA)について

ハイキュービア®(HYQVIA)は、皮下注用免疫グロブリン10%製剤と、遺伝子組換えボルヒアルロニダーゼ アルファを含有する液剤です。HYQVIAは、欧州医薬品庁(EMA)により、抗体による防御が低下した原発性免疫不全症(PID)の成人、小児および青少年(0~18歳)ならびに、重度または反復する感染症、抗菌薬治療の無効、かつ、特異抗体産生不全(PSAF)または血清IgG値4 g/L未満のいずれかを満たす続発性免疫不全症(SID)患者さんに対する補充療法として承認されています。さらに、EMAにより、静注用免疫グロブリン療法で安定化した後の維持療法として、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)の成人、小児および青少年(0~18歳)においても承認されています。

米国では、HYQVIAはPIDの成人および2歳以上の小児の治療、ならびにCIDPの成人患者さんに対する維持療法として承認されています。

HYQVIAは脂肪を含む皮下組織に投与され、ヒト血漿由来の免疫グロブリンを含みます。免疫グロブリンは体内の免疫機能を維持する抗体です。HYQVIAに含まれるボルヒアルロニダーゼ アルファは、皮膚と筋肉の間の皮下組織における免疫グロブリンの拡散および吸収を促進します。HYQVIAは最長月1回の間隔で投与されます(CIDPでは2週、3週または4週間隔、PIDでは3週または4週間隔)。

日本では、HYQVIA(日本での製品名は「ハイキュービア® 10% 皮下注セット」)は、無又は低ガンマグロブリン血症、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)を効能・効果として、3週間に1回又は4週間に1回の投与が用法として承認されています。

武田薬品について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。 詳細についてはhttps://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

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医療情報

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参考文献

  1. Immune Deficiency Foundation. Living With Primary Immunodeficiency. Accessed April 2026. Available at: https://primaryimmune.org/living-primary-immunodeficiencyGo to https://primaryimmune.org/living-primary-immunodeficiency.
  2. Center for Disease Control and Prevention. About Primary Immunodeficiency (PI). Accessed April 2026. Available at: https://www.cdc.gov/primary-immunodeficiency/about/index.htmlGo to https://www.cdc.gov/primary-immunodeficiency/about/index.html.
  3. Immune Deficiency Foundation. Understanding Primary Immunodeficiency. Accessed April 2026. Available at: https://primaryimmune.org/understanding-primary-immunodeficiencyGo to https://primaryimmune.org/understanding-primary-immunodeficiency.
  4. Kobrynski L, Powell RW, Bowen S. J Clin Immunol. 2014;34(8):954-961Immune Deficiency Foundation.