米国食品医薬品局によるORZEYFUL(一般名:オベポレクストン)の製造販売承認取得について ナルコレプシータイプ1に関連するオレキシン欠乏に着目した初めてかつ唯一の治療薬として承認 | 武田薬品
米国食品医薬品局によるORZEYFUL(一般名:オベポレクストン)の製造販売承認取得について ナルコレプシータイプ1を引き起こすオレキシン欠乏に対処するよう設計された初めてかつ唯一の治療薬として承認
- 臨床試験において、ORZEYFULの投与を受けた成人の患者さんは、プラセボと比較して、ナルコレプシータイプ1(NT1)の各症状にわたり、統計学的に有意で、かつ意義のある改善を示した
- 初のオレキシン作動薬であるORZEYFULは、個々の症状の管理にとどまらず、NT1の治療のあり方を変える可能性を有する
- 当社は米国での発売準備を進めており、米国麻薬取締局(DEA)による審査手続きの完了後にORZEYFULを上市する予定
当社は、2026年8月5日(米国時間)、米国食品医薬品局(FDA)が、成人のナルコレプシータイプ1(情動脱力発作を伴うナルコレプシー)の患者さんの治療を適応として、経口オレキシン2受容体(OX2R)選択的作動薬であるORZEYFUL(オベポレクストン)を承認しましたので、お知らせします*。NT1は、オレキシンの欠乏によって引き起こされる疾患であり、24時間にわたって患者さんの生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。初のオレキシン作動薬であるORZEYFULは、米国において、個々の症状ではなく本疾患そのものの治療を適応として承認された唯一の医薬品です。
当社の代表取締役 社長CEOのジュリー・キムは、「ORZEYFULのFDAによる承認は、NT1の患者コミュニティにとって、新たな一歩となるものです。私たちは、本疾患の治療のあり方や、治療を受けている患者さんの感じ方を再定義する可能性を有する、新しい作用機序の医薬品をお届けします。オレキシンを標的とするこの治療イノベーションを自社で創製・開発できたことを誇りに思うとともに、NT1とともに生きる患者さんに一日でも早くお届けできるよう取り組んでまいります」と述べています。
NT1は、オレキシンの欠乏によって引き起こされる希少かつ慢性の神経疾患であり、米国では推定12万人が罹患しています。NT1の患者さんは、日中の過度の眠気、情動脱力発作(カタプレキシー:突然の筋緊張の消失)、認知機能に関する症状、および夜間睡眠の分断を経験し、これらは仕事、学業、社会的な交流を含む日常生活の多くの側面に深刻な影響を及ぼすことがあります。なお、NT1の症状の範囲および重症度は、患者さんによって異なることがあります。
Project Sleepの社長兼CEOであり、自身もNT1患者であるJulie Flygare氏は、「NT1とともに生きる私たちにとって、この症状は日常生活に多大な影響を及ぼすものであり、その負担は多くの人々が想像する以上に深刻なものです。ORZEYFULの承認は、私たちの治療の選択肢を広げる大きな節目となる出来事であり、私自身、そして私たちのコミュニティの未来に大きな希望を与えてくれるものです」と述べています。
ORZEYFULの第3相臨床開発プログラムにおける米国の治験責任医師であるEmmanuel Mignot医学博士は、「これまで、患者さんはNT1を、症状の緩和を目的とした治療によって管理してきました。ORZEYFULは、この疾患の幅広い症状に対応する初めてかつ唯一の承認された治療薬であり、患者さんに適した治療選択について、医師と患者さんの間で新たな対話を促すものです」と述べています。
本承認は、グローバル第3相臨床試験であるFirstLight(TAK-861-3001)およびRadiantLight(TAK-861-3002)を含む包括的な臨床開発プログラムに基づいています。これらの試験では、オベポレクストンが本疾患の各症状にわたって統計学的に有意な改善をもたらすことが示されました。これには、日中の過度の眠気、カタプレキシーおよび健康関連QOL(生活の質)における改善が含まれます。オベポレクストンは、これまでの臨床試験を通じて一貫した安全性プロファイルを示しました。主な有害事象は、不眠症、尿意切迫、頻尿および唾液分泌過多でした。グローバル第3相臨床試験結果の詳細はこちらをご覧ください。
当社のリサーチ&デベロップメント プレジデントであるアンドリュー・プランプは、「私たちは今回の承認により、NT1とともに生きる患者さんのために、私たちの科学的な発見を、実際の治療という形で届けることができました。ORZEYFULは、その始まりにすぎません。オレキシンが有望な治療標的として注目されるなか、タケダはこの新しい作用機序の医薬品の可能性を広げ、さまざまな疾患の患者さんに新たな価値を届けようとしています」と述べています。
ORZEYFULの提供に向けた今後のステップ
ORZEYFULの米国麻薬取締局(DEA)による分類は現在審査中であり、90日以内に決定される見込みです。分類決定後、ORZEYFULは専門薬局を通じて、米国の医療従事者およびNT1とともに生きる成人の患者さんに提供される予定です。
なお、本承認は、当社の2027年3月期(2026年度)の通期連結業績予想に重大な影響を与えるとは見込んでおりません。
*オベポレクストンの米国FDAに対する新薬承認申請については、2026年2月10日付のプレスリリース「米国食品医薬品局によるナルコレプシータイプ1に対するファースト・イン・クラスの治療薬となる可能性を有するoveporexton(TAK-861)の新薬承認申請受理および優先審査指定について」をご参照ください。
ORZEYFUL(一般名:オベポレクストン)について
本剤は経口のオレキシン2受容体(OX2R)選択的作動薬であり、OX2Rを選択的に刺激することでオレキシンシグナルの低下を回復させ、ナルコレプシータイプ1(NT1)を引き起こす原因となるオレキシン欠乏に対処します。オベポレクストンは、OX2Rを活性化することにより、覚醒を促進し、情動脱力発作(カタプレキシー)を含む異常なレム(急速眼球運動:REM)睡眠に関連する現象を軽減するよう設計されており、承認された効能・効果にある通り、臨床試験で評価された日中および夜間にわたるさまざまな症状に対応します。
武田薬品のオレキシンフランチャイズについて
当社は、前臨床および臨床段階にある開発中のオレキシン作動薬を戦略的に取りそろえたポートフォリオにより、複数の睡眠・覚醒障害や、呼吸、気分、代謝といったオレキシンが関与するその他の疾患領域に取り組む、オレキシンサイエンスのリーディングカンパニーです。ORZEYFUL(オベポレクストン)は、当社のオレキシンフランチャイズにおける主要なオレキシン2受容体(OX2R)選択的作動薬であり、中国および米国の規制当局により、NT1の治療薬として承認されました。また、TAK-360は当社のオレキシンフランチャイズにおける次世代の経口OX2R作動薬であり、ナルコレプシータイプ1(NT1)、ナルコレプシータイプ2および特発性過眠症の患者さんを対象として開発を進めています。さらに、TAK-495を含む追加のオレキシン作動薬の開発にも取り組んでいます。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
米国における効能・効果
ORZEYFULは、成人のナルコレプシータイプ1の患者さんの治療を効能・効果としています。
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