Protagonist Therapeutics社との、真性多血症治療薬rusfertideの製造販売承認申請について | 武田薬品
Protagonist Therapeutics社との、真性多血症治療薬rusfertideの製造販売承認申請について
- rusfertideは、開発中の真性多血症(PV)における赤血球の過剰産生(赤血球増加症)を標的とする、ファースト・イン・クラスのヘプシジンのペプチド模倣薬
- 本製造販売承認申請は、主要評価項目および4つの主要な副次評価項目すべてを達成し、rusfertideの持続的なヘマトクリット値のコントロールと事前指定された患者報告アウトカムの改善が示された第3相VERIFY試験の52週間データの結果に基づく
- PV患者さんの頻繁な瀉血の負担を軽減し、ヘマトクリット値のコントロールを有意に改善することで、治療パラダイムの転換につながる可能性を示唆
武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)とProtagonist Therapeutics, Inc.(以下、「Protagonist Therapeutics社」)は、2026年1月5日(米国時間)、真性多血症(PV)の成人患者さんを対象としたrusfertideの製造販売承認申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出したことをお知らせします。rusfertideは、PV患者さんの鉄の恒常性および赤血球産生を調節し、ヘマトクリット値をコントロールすることを目的とした、開発中のファースト・イン・クラスの皮下注射ヘプシジンのペプチド模倣薬です。
武田薬品のグローバル オンコロジー ビジネス ユニット プレジデントであるテレサ・ビテッティは「本申請は、PV患者さんが直面する課題に取り組むという私たちの目標に向けた重要なマイルストンです。VERIFY試験の包括的なデータは、rusfertideがPV患者さんの瀉血や症状の負担を軽減し、持続的なヘマトクリット値のコントロールを可能にする優れた臨床プロファイルを示しています。また、Protagonist Therapeutics社との協働は、パートナーシップが革新的な研究を前進させ、患者さんに有意義な変化をもたらす可能性があることを示しています」と述べています。
本製造販売承認申請は、第3相グローバル無作為化プラセボ対照試験として実施したVERIFY試験(NCT05210790)の32週時点の主要解析および52週時点の結果、ならびに第2相REVIVE試験(NCT04057040)に基づいています。VERIFY試験では、標準治療にプラセボを併用した治療群と比較し、標準治療にrusfertideを併用した治療群において高い奏効率を示し、持続的なヘマトクリット値のコントロール、瀉血回数の減少、および事前指定された患者報告アウトカム項目の改善を含む、主要評価項目および4つの主要な副次評価項目すべてを達成しました。
rusfertideは、FDAから既存治療に比べ大きな改善をもたらす可能性が認められたことを示す規制上のマイルストンであるブレークスルーセラピー指定、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定およびファストトラック指定を受けています。
Protagonist Therapeutics社の社長兼CEOであるDinesh V. Patel Ph.D.は「rusfertideは、頻繁な瀉血の必要性を大幅に減らす、あるいは不要にする、まったく新しいファースト・イン・クラスの赤血球増加症特有の治療で、PVの治療パラダイムを再定義する可能性を持っています。今回の製造販売承認申請は、Protagonist Therapeutics社がヘプシジンのペプチド模倣薬の研究を始めてから10年にわたる歩みの重要な節目です。rusfertideは、治療の負担が大きく、多くの場合で十分な効果が得られていないPV患者さんに対し、新たな標準治療となる可能性を秘めています」と述べています。
2024年1月に締結した武田薬品とProtagonist Therapeutics社との全世界でのライセンスおよび提携契約に基づき、製造販売承認申請により120日間の期間が開始され、当該期間終了後に続く90日間の期間中に、Protagonist Therapeutics社はオプトアウト権を行使するか選択できます。Protagonist Therapeutics社がこのオプトアウト権を行使した場合、最大4億米ドルのオプトアウトに伴う対価に加えて、増額されたマイルストンおよびrusfertideの全世界売上高に対する14~29%の段階的ロイヤリティを受け取る権利が発生します。
rusfertideについて
rusfertideは、鉄の恒常性および赤血球産生を調節する天然ホルモンであるヘプシジンの作用を模倣するファースト・イン・クラスの開発中皮下注射薬です。PVにおける鉄代謝異常の根本的なメカニズムに作用することで、過剰な赤血球産生を抑制し、持続的なヘマトクリット値のコントロールを目指します。週1回の皮下自己注射で投与され、これまでの臨床試験では概ね良好な忍容性が示されています。
VERIFY試験について
現在進行中の第3相VERIFY試験(NCT05210790)は、PV患者さん293人を対象に、156週間にわたってrusfertideを評価する3部構成のグローバル無作為化プラセボ対照試験です。この試験では、瀉血、ハイドロキシウレア、インターフェロン、および/またはルキソリチニブが含まれる可能性がある現在の標準治療にもかかわらず制御不能なヘマトクリットにより瀉血依存の患者さんに対して、週1回の自己注射によるrusfertideの有効性と安全性を評価しています。主要評価項目は、20週から32週の間に瀉血を要しない患者さんの割合でした。瀉血適応性を満たすためには、試験参加者は基準値よりも3%以上高いヘマトクリット値が45%以上、またはヘマトクリット値が48%以上である必要がありました。
すべての患者さんは、現在、プラセボと現在の標準治療の併用と、rusfertideと現在の標準治療の併用を評価する無作為化プラセボ対照フェーズへの参加が完了し、オープンラベルの構成に移行しています。
REVIVE試験とTHRIVE試験について
第2相REVIVE試験(NCT04057040)は、成人のPV患者さんを対象にrusfertideを評価した3部構成試験です。パート1(28週間)は用量探索で70名、パート2(13週間)は二重盲検プラセボ対照無作為化離脱試験で59名、パート3(52週間)はオープンラベル拡張で58名が参加しました。
THRIVE試験(NCT06033586)は、真性多血症患者さんにおけるrusfertideの長期的な奏効の持続性および安全性プロファイルを評価する進行中のオープンラベル延長試験です。本試験には、第2相REVIVE試験に参加した46名の患者さんが含まれています。THRIVE試験への移行が可能な患者さんは、REVIVE試験のオープンラベル延長期間を完了し、rusfertideでの治療を12か月以上受け、治療終了時訪問を行った患者さんです。THRIVE試験は、ヘマトクリット値のコントロール、瀉血の必要性(瀉血回数)の減少、および週1回皮下投与されるrusfertideの安全性を、2年間の追加治療期間にわたって評価することを目的に行っています。
真性多血症(PV)について
真性多血症は、赤血球の過剰産生(赤血球増加症)を特徴とし、血液の粘度が増加(過粘稠)し、脳卒中、深部静脈血栓症、肺塞栓症などの生命に関わる血栓症を引き起こす可能性があります。ヘマトクリット(HCT)値は、体内の総血液量に対する赤血球の割合です。血栓症を防ぎ、重度の疲労、集中困難、夜間発汗、皮膚掻痒症などの負担のある症状を軽減するために、HCT値を45%未満に維持することがPVにおける主要な治療目標です。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
Protagonist Therapeutics社について
Protagonist Therapeutics社は、後期開発段階のバイオ医薬品企業です。Protagonist Therapeutics社の独自の発見プラットフォームから派生した2つの新規ペプチドが現在、第3相臨床試験に進んでおり、icotrokinraの製造販売承認申請は2025年7月にFDAに提出済みであり、rusfertideの製造販売承認申請は2025年12月に提出されました。icotrokinra(旧JNJ-2113)は、Interleukin-23受容体(“IL-23R”)を選択的に阻害するファースト・イン・クラスの開発中の経口ペプチドであり、Johnson & Johnsonグループ会社であるJanssen Biotech, Inc.にライセンス供与されています。icotrokinraは、Protagonist Therapeutics社とJohnson & Johnsonの科学者による共同発見として、両社のIL-23Rに関する提携のもとで生まれ、Protagonist Therapeutics社が第1相試験までの開発を主に担当し、第2相試験以降はJohnson & Johnsonが担当しています。rusfertideは、天然ホルモンであるヘプシジンのミメティックであり、現在、希少な血液疾患である真性多血症の第3相試験に進んでいます。rusfertideは、2024年に締結された世界的な共同開発・ライセンス契約に基づき、武田薬品と共同開発・共同販売される予定であり、NDA提出までの開発はProtagonist Therapeutics社が主に担当します。同社はまた、IL-17経口ペプチド拮抗薬PN-881、肥満治療用トリプルアゴニストペプチドPN-477、経口ヘプシジンプログラムなど、臨床的および商業的に検証された標的に対する複数の前臨床段階の創薬プログラムを有しています。Protagonist Therapeutics社、そのパイプライン薬候補および臨床試験に関する詳細情報は、同社ウェブサイト(https://www.protagonist-inc.com)をご覧ください。
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