Protagonist Therapeutics社との、真性多血症に対するファースト・イン・クラスの治療薬となる可能性を有するrusfertideの、米国食品医薬品局による新薬承認申請受理および優先審査指定について | 武田薬品
Protagonist Therapeutics社との、真性多血症に対するファースト・イン・クラスの治療薬となる可能性を有するrusfertideの、米国食品医薬品局による新薬承認申請受理および優先審査指定について
- rusfertideはピボタル試験において、真性多血症患者さんのヘマトクリット値のコントロール、瀉血回数の減少、および患者報告アウトカム項目において有意な改善を示す
- 本申請は主に、rusfertideと標準治療の併用が対照群と比較して2倍以上の臨床的奏効率を示した第3相VERIFY試験および第2相REVIVE/THRIVE試験からの4年の有効性と安全性データの結果に基づく
- 処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく審査終了目標日は、2026年暦年第3四半期(2026年7-9月)
武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)とProtagonist Therapeutics, Inc.(以下、「Protagonist Therapeutics社」)は、2026年2月27日(米国時間)、米国食品医薬品局(FDA)が、rusfertideの新薬承認申請(NDA)を受理し、優先審査に指定したことをお知らせします。rusfertideは、真性多血症(PV)の成人患者さんを対象とした開発中のファースト・イン・クラスのヘプシジンのペプチド模倣薬です。FDAは、処方薬ユーザーフィー法(Prescription Drug User Fee Act; PDUFA)に基づく審査終了目標日を2026年暦年第3四半期(2026年7-9月)に設定しています。加えて、rusfertideはFDAより、ブレークスルーセラピー、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)およびファストトラックの指定を受けています。
PVは、赤血球が過剰に産生される赤血球増加症によって特徴づけられ、血液の粘度または濃度が上昇し、生命を脅かす血栓症を引き起こす可能性があります。ヘマトクリット値は、血液全体に占める赤血球の割合を示す指標です。PVでは、血栓症を防ぎ負担の大きい症状を軽減するために、ヘマトクリット値を45%未満に減少させ、維持することが主要な治療目標です。
武田薬品のリサーチ&デベロップメント プレジデントであるアンドリュー・プランプは、「PVでは、ヘマトクリット値をコントロールする治療選択肢が限られており、患者さんの症状による負担も大きいことから、革新的な治療オプションに対する切実なニーズが存在しています。FDAによる本申請の受理は、患者さんの臨床的アウトカムや生活の質(QOL)の意義のある改善を達成し得るファースト・イン・クラスの治療を提供できる可能性に、一歩近づいたことを意味します。このマイルストンはProtagonist Therapeutics社とのパートナーシップの順調な進展、および依然として大きなアンメット・ニーズが存在する血液がん領域において、革新的な治療法の開発を前進させるという武田薬品の揺るぎないコミットメントを示すものです」と述べています。
本申請は主に、第3相グローバル無作為化VERIFY試験(NCT05210790)の32週時点の主要解析および52週時点の結果、ならびに第2相REVIVE試験(NCT04057040)および長期投与THRIVE試験(NCT06033586)からの4年の有効性と安全性データの結果に基づいています。VERIFY試験では、標準治療群と比較し、rusfertideに標準治療を併用した治療群は高い奏効率を示し、ヘマトクリット値のコントロール、瀉血回数の減少、および事前指定された疲労および症状による負担に関する患者報告アウトカム項目の改善を含む、主要評価項目および4つの主要な副次評価項目すべてを達成しました。また、rusfertideは52週間の治療期間を通じて概ね良好な忍容性を示しました。最も多く認められた治療に伴う有害事象(AE)は、局所注射部位反応(47.4%)、貧血(25.6%)、疲労(19.6%)であり、いずれも主にグレード1または2でした。重篤な有害事象は、全体の8.1%の患者さんで発現しました。
Protagonist Therapeutics社の社長兼CEOであるDinesh V. Patel Ph.D.は、「rusfertideは、PVのアンメット・ニーズに応えるため、ヘプシジン模倣という新規メカニズムの探索からペプチドの創製、そして新薬承認申請に至るまでの臨床開発を推進してきたProtagonist Therapeutics社のエンドツーエンドの専門性を体現するものです。FDAがrusfertideを優先審査に指定したことを大変喜ばしく思っており、2026年中の承認の可能性を期待しています。我々は、武田薬品という素晴らしいパートナーを迎え、rusfertideが本マイルストンに向けて前進していることを大変心強く思います。今回の進展は、概念段階から商業化に至るまで10年以上にわたって続けてきた私たちの努力が、成功の形で結実しつつあることを示しています」と述べています。
2024年1月、Protagonist Therapeutics社と武田薬品はrusfertideに関する全世界でのライセンスおよび提携契約を締結しました。Protagonist Therapeutics社はrusfertideを創製し、第3相臨床試験までの開発を主導し、武田薬品は、米国における新薬承認申請の戦略の実施および今後の全世界での規制当局に対する申請を主導する役割を担っています。Protagonist Therapeutics社は、米国において50:50のプロフィットシェアで共同販売する権利を有し、またこのプロフィットシェアからオプトアウトする権利を有します。本契約に基づき、Protagonist Therapeutics社がオプトアウト権を行使した場合、武田薬品は全世界でのライセンスを取得します。
rusfertideについて
rusfertideは、鉄の恒常性および赤血球産生を調節する天然型ホルモンであるヘプシジンの作用を模倣するファースト・イン・クラスの開発中皮下注射薬です。真性多血症における鉄代謝異常の根本的なメカニズムに作用することで、過剰な赤血球産生を抑制し、持続的なヘマトクリット値のコントロールを目指します。週1回の皮下自己注射で投与され、これまでの臨床試験では概ね良好な忍容性が示されています。
VERIFY試験について
現在進行中の第3相VERIFY試験(NCT05210790)は、真性多血症患者さん293人を対象に、156週間にわたってrusfertideを評価する3部構成のグローバル無作為化プラセボ対照試験です。156週以降もrusfertideの効果が継続して認められる患者さんに対しては、投与が継続されました。この試験では、瀉血、ハイドロキシウレア、インターフェロン、および/またはルキソリチニブが含まれる可能性がある現在の標準治療にもかかわらず制御不能なヘマトクリットにより瀉血依存の患者さんに対して、週1回の自己注射によるrusfertideの有効性と安全性を評価しています。主要評価項目は、20週から32週の間に瀉血を要しない患者さんの割合でした。瀉血適応性を満たすためには、試験参加者はヘマトクリット値が45%以上かつベースラインよりも3%以上高いこと、またはヘマトクリット値が48%以上である必要がありました。
すべての患者さんは、現在、プラセボと現在の標準治療の併用と、rusfertideと現在の標準治療の併用を評価する無作為化プラセボ対照フェーズへの参加が完了し、オープンラベルの構成に移行しています。
REVIVE試験とTHRIVE試験について
第2相REVIVE試験(NCT04057040)は、成人の真性多血症患者さんを対象にrusfertideを評価した3部構成試験です。パート1(28週間)は用量探索で70名、パート2(13週間)は二重盲検プラセボ対照無作為化離脱試験で59名、パート3(52週間)はオープンラベル拡張で58名が参加しました。THRIVE試験(NCT06033586)は、真性多血症患者さんにおけるrusfertideの長期的な奏効の持続性および安全性プロファイルを評価する進行中のオープンラベル延長試験です。本試験には、第2相REVIVE試験に参加した46名の患者さんが含まれています。THRIVE試験への移行が可能な患者さんは、REVIVE試験のオープンラベル延長期間を完了し、rusfertideでの治療を12か月以上受け、治療終了時訪問を行った患者さんです。THRIVE試験は、ヘマトクリット値のコントロール、瀉血の必要性(瀉血回数)の減少、および週1回皮下投与されるrusfertideの安全性を、2年間の追加治療期間にわたって評価することを目的に行っています。
真性多血症(PV)について
真性多血症(PV)は、赤血球の過剰産生(赤血球増加症)を特徴とし、血液の粘度が増加(過粘稠)し、脳卒中、深部静脈血栓症、肺塞栓症などの生命に関わる血栓症を引き起こす可能性があります。ヘマトクリット(HCT)値は、体内の総血液量に対する赤血球の割合です。血栓症を防ぎ、重度の疲労、集中困難、夜間発汗、皮膚掻痒症などの負担のある症状を軽減するために、HCT値を45%未満に維持することがPVにおける主要な治療目標です。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/ をご覧ください。
Protagonist Therapeutics社について
Protagonist Therapeutics社は、後期開発段階のバイオ医薬品企業です。Protagonist Therapeutics社の独自の発見プラットフォームから派生した2つの新規ペプチドが現在、第3相臨床試験に進んでおり、ICOTYDE™ (icotrokinra)とrusfertideの新薬承認申請はFDAにより審査中です。ICOTYDEは、Interleukin-23受容体(“IL-23R”)を選択的に阻害するファースト・イン・クラスの開発中の経口ペプチドであり、Johnson & Johnsonグループ会社であるJanssen Biotech, Inc.にライセンス供与されています。ICOTYDEは、Protagonist Therapeutics社とJohnson & Johnsonの科学者による共同発見として、両社のIL-23Rに関する提携のもとで生まれ、Protagonist Therapeutics社が第1相試験までの開発を主に担当し、第2相試験以降はJohnson & Johnsonが担当しています。rusfertideは、ファースト・イン・クラスのヘプシジンのミメティックであり、2024年に締結された世界的なライセンスおよび提携契約に基づき、武田薬品と共同開発しています。Protagonist Therapeutics社は、米国において50:50のプロフィットシェアで共同販売する権利を有し、またこのプロフィットシェアからオプトアウトする権利を有します。同社はまた、経口IL-17ペプチド拮抗薬、肥満治療用デュアル・トリプルアゴニスト、経口ヘプシジン機能ミメティック、および近日にお知らせしたIL-4・アミリンプログラムなど、臨床的および商業的に検証された標的に対する複数の前臨床段階の創薬プログラムを有しています。Protagonist Therapeutics社、そのパイプライン薬候補および臨床試験に関する詳細情報は、同社ウェブサイト(https://www.protagonist-inc.com )をご覧ください。
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