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HUTCHMED社とのVEGFR1/2/3 に高い選択性を有する経口チロシンキナーゼ阻害薬フルキンチニブに関する全世界(中国を除く)を対象とした独占的ライセンス権の取得について

HUTCHMED社とのVEGFR1/2/3 に高い選択性を有する経口チロシンキナーゼ阻害薬フルキンチニブに関する全世界(中国を除く)を対象とした独占的ライセンス権の取得について


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January 24, 2023

- 治療抵抗性・転移性大腸がんの新たな治療選択肢の可能性として、2023年に米国、欧州、日本での製造販売承認申請を予定

- フルキンチニブに関する本ライセンス契約により成長を続けるタケダのオンコロジーポートフォリオを強化

当社は、このたび、HUTCHMED(China)Limitedおよびその子会社であるHUTCHMED Limited(以下、「HUTCHMED社」)と、全世界(中国本土、香港およびマカオを除く)を対象としたフルキンチニブの開発および商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しましたのでお知らせします。

 

2018年に中国で承認されたフルキンチニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)1/2/3に高い選択性を有する阻害薬です。フルキンチニブは経口投与され、バイオマーカーの状態にかかわらず、治療抵抗性の転移性大腸がん(mCRC)の様々なサブタイプで使用される可能性があります。

 

当社のグローバルオンコロジービジネスユニットのプレジデントであるTeresa Bitettiは、「フルキンチニブは、さらなる治療選択肢を必要としている治療抵抗性mCRC患者さんの治療体系を大きく変化させる可能性があります。中国以外の患者さんへも、この革新的医薬品が持つ可能性を広げるために当社の開発力と販売力を活かせることを楽しみにしています。当社は、画期的な新薬を必要とされている世界中の患者さんへお届けするという理念を共有し、多くの企業と協力してきた実績があります。HUTCHMED社との契約によって、タケダのオンコロジーポートフォリオを拡大することができ、我々が目指す“Cure Cancer”の達成に一歩近づくことができます」と述べています。

 

当社は、限られた治療選択肢しか存在しないがん患者さんのために、オンコロジー領域および新薬の開発に取り組んでいます。確固たる非臨床および臨床プロファイルを有するフルキンチニブは、治療抵抗性mCRC患者さんの新たな治療選択肢となる可能性があり、世界中のがんと共に生きる患者さんの生活を改善するという当社とHUTCHMED社の共通の目標に資するものです。

 

HUTCHMED社のExecutive Director, Chief Executive Officer兼Chief Scientific OfficerであるDr.Weiguo Suは、 「がん患者さんの治療効果を改善するという当社の使命を共有し、中国以外の世界においてフルキンチニブをお届けするためにグローバルで開発・商業化する規模と専門性を有する企業と提携できることを嬉しく思います。フルキンチニブは高い将来性を有しており、両社が協力しその可能性を解き放てることを楽しみにしています」 と述べています。

 

2022年9月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)において、治療抵抗性mCRCを対象としたフルキンチニブの第3相国際共同試験であるFRESCO-2の有用性を示す結果が発表されました。FRESCO-2は、mCRC患者におけるOSの改善という主要評価項目を達成し、概ね良好な忍容性を示しました。

 

また、フルキンチニブは、2020年に米国食品医薬品局(FDA)より、mCRC患者の治療薬として、その開発においてファストトラック指定を受けています。2022年12月、HUTCHMED社は米国FDAに対してフルキンチニブの新薬承認申請(NDA)の段階的申請を開始しました。この承認申請は2023年上半期に完了する予定です。これに続いて、欧州医薬品庁(EMA)への製造販売承認申請(MAA)、および日本医薬品医療機器総合機構(PMDA)への製造販売承認申請(JNDA)が予定されています。

 

本契約の条件に従い、当社は全世界(中国本土、香港およびマカオを除く)での、すべての適応症および地域におけるフルキンチニブの開発および商業化のための独占的ライセンス権を取得します。契約条件に従い、当社はHUTCHMED社に契約一時金として4億米ドルを支払います。また、開発や販売の達成に応じたマイルストン(最大730百万米ドル)及び売上に応じたロイヤルティを支払う可能性があります。本取引の実行には、各国の独占禁止法に基づく審査完了が必要となります。

 

<CRCについて>

CRCは結腸または直腸から発生するがんです。国際がん研究機関によると、CRCは世界で3番目に多いがんであり、2020年には935,000人が死亡しました。米国では、155,000例がCRCと診断され、54,000例がCRCにより死亡したと推定されています。欧州では、 2020年にCRCは2番目に多いがんであり、約520,000人が新たに診断され、 245,000人が死亡しました。日本では、CRCは最も多いがんであり、2020年の新規症例数は148,000例、死亡例数は60,000例と推定されています。早期CRCは外科的切除が可能ですが、転移性CRCは依然として予後不良で治療選択肢が限られており、アンメットニーズが高い領域です。

 

<フルキンチニブについて>

フルキンチニブは、VEGFR1/2/3に対する高い選択性を有する強力な経口阻害薬です。VEGFR阻害薬は腫瘍血管新生の遮断において極めて重要な役割を果たします。フルキンチニブは、標的外毒性を最小限に抑え、忍容性を改善し、より一貫した標的範囲を提供することを意図して、キナーゼ選択性を向上させるように設計されました。これまでのところ、フルキンチニブの患者における忍容性は概ね良好であり、他の抗がん剤との併用療法が検討されています。

 

<武田薬品について>

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるように活動しています。詳細についてはhttps://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

 

<留意事項>

本留意事項において、「リリース」とは、本ニュースリリース(添付資料および補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明または配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答および書面または口頭の資料を意味します。本リリース(それに関する口頭の説明および質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却、その他の処分の提案、案内もしくは勧誘またはいかなる投票もしくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明または形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本リリースにより株式または有価証券の募集を公に行うものではありません。米国1933年証券法(その後の改正を含みます。)に基づく登録または登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本リリースは、(投資、取得、処分、その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

 

武田薬品が直接的に、または間接的に投資している会社は別々の会社になります。本リリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使用されていることがあります。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般またはそこで勤務する者を参照していることもあります。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあります。

 

<将来に関する見通し情報>

本ニュースリリースおよび本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標および計画を含む当社の将来の事業、将来のポジションおよび業績に関する将来見通し情報、理念または見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語もしくは同様の表現またはそれらの否定表現を含むことが多いですが、これらに限られるものではございません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示または暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本および米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功および規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品および既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利および為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレームまたは懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客および供給業者に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期および影響、武田薬品の事業にとってのノン・コア資産を売却する能力およびかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)またはwww.sec.govにおいて閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書および当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、または当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果またはその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証または見積もりではありません。

 

<医療情報>

本ニュースリリースには、製品についての情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではありません。また、国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品の効能を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。