成人の中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者を対象とした維持療法に関するベドリズマブ(ENTYVIO®)の皮下注射製剤について、米国食品医薬品局(FDA)より審査完了報告通知を受領

2019年12月23日

- 今回の結果は、2014年の承認以降米国で15万人以上の患者さんに用いられているベドリズマブ静注製剤には影響なし

当社は、このたび、米国において、成人の中等症から重症の潰瘍性大腸炎における維持療法としてのベドリズマブ (Entyvio®)の皮下注射製剤の生物学的製剤承認申請に関し、米国食品医薬品局(FDA)から審査完了報告通知を受領しましたのでお知らせします。

当社は、報告通知の詳細を精査し、FDAからの質問事項に対応するために必要な情報を集め、承認を目指してFDAと緊密に連携してまいります。本報告通知において、FDAからは、生物学的製剤承認申請に用いられた検証試験から得られた臨床データおよびその結論とは関連のない質問が提起されています。

当社は、ベドリズマブ皮下注射製剤は中等症から重症の潰瘍性大腸炎の患者さんに対し大きなベネフィットをもたらし得ると確信しており、引き続き皮下注射製剤で患者さんのニーズを満たすことを目指しFDAと緊密に連携してまいります。

ベドリズマブ静注製剤は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎およびクローン病治療剤として2014年にFDAによる承認を取得以降も、臨床試験およびその他のエビデンスをもって、十分に確立された安全性および有効性のプロファイルを積み上げてきました。ベドリズマブ静注製剤は、米国や欧州連合など60カ国以上の国で製造販売承認を取得しており、米国では15万人以上の患者さんがベドリズマブを使用しています。

当社Gastroenterology Therapeutic Area Unit HeadであるAsit Parikhは、「当社は、医療関係者や患者さんに治療選択肢を提供することがいかに重要かを理解しており、そのニーズに応えるために継続的にイノベーションと開発を推進しています。当社は引き続きベドリズマブ皮下注射製剤の開発に注力し、FDAと緊密に連携して次のステップに進んでまいります」と述べています。


<潰瘍性大腸炎およびクローン病について>
潰瘍性大腸炎およびクローン病は、最も代表的な炎症性腸疾患です。潰瘍性大腸炎とクローン病はいずれも、再燃と寛解を繰り返す慢性の炎症が消化管に生じる、進行性となることの多い疾患です。潰瘍性大腸炎は大腸のみに発症するのに対して、クローン病は口から肛門に至るまで、消化管のあらゆる部位に発症します。また、クローン病は腸壁全層にも発症する可能性がありますが、潰瘍性大腸炎は大腸の最も内側の粘膜のみに発症します。潰瘍性大腸炎でよくみられる症状は、出血あるいは排膿を含む腹部不快感および軟便です。一方、クローン病でよくみられる症状は、腹痛、下痢および体重減少などです。潰瘍性大腸炎やクローン病の正確な原因については明らかになっていませんが、最近の研究では、遺伝的要因や環境要因に加え、遺伝的素因を有する人に生じる腸内細菌抗原に対する異常な免疫応答などが原因と考えられています。

<Entyvio®(ベドリズマブ)(国内販売名:エンタイビオ)について>
ベドリズマブは消化管に選択的に作用する生物学的製剤であり、現在、静注製剤として承認されています。本剤はα4β7インテグリンと特異的に拮抗し、α4β7インテグリンの腸粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)への結合を阻害しますが、血管細胞接着分子1(VCAM-1)への結合は阻害しないようデザインされた、ヒト化モノクローナル抗体です。MAdCAM-1は消化管の血管およびリンパ節に選択的に発現しています。一方、α4β7インテグリンは循環血液中の白血球サブセットに発現しています。これらの細胞は、潰瘍性大腸炎とクローン病における炎症プロセスを調節するうえで重要な役割を果たしていることが明らかになっています。α4β7インテグリンを阻害することで、ベドリズマブはある種の白血球細胞が消化管組織へ浸潤することを制限できる可能性があります。

ベドリズマブ静注製剤は、標準療法又は抗TNFα抗体による治療のいずれかに対し効果不十分、効果減弱がみられた、もしくは不耐性である中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病成人患者に対する治療薬として承認されています。

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

以上