Takeda logo

未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫成人患者に対する数十年ぶりの新規治療法となる アドセトリス®(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)とAVD併用療法の欧州委員会による承認について

未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫成人患者に対する数十年ぶりの新規治療法となる アドセトリス®(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)とAVD併用療法の欧州委員会による承認について


Calendar
February 12, 2019

本資料は、2019年2月11日(現地時間)に発表した英語版プレスリリースを翻訳・編集し、配信するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。英文のプレスリリースは、グローバルサイト:https://www.takeda.com/newsroomからご覧下さい。

アドセトリスとAVD(アドリアマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)の併用療法により、IV期CD30陽性ホジキンリンパ腫患者における病勢進行、死亡、またはその後の抗がん治療の必要性のリスクが29パーセント低下
欧州で承認された5つ目の適応であり、CD30陽性悪性腫瘍患者のための革新的治療法開発への当社のコミットメントを強める重要なマイルストン


当社は、このたび、 欧州委員会(EC)より、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)について、未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫成人患者に対するAVD(アドリアマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)との併用療法についての適応追加の承認を取得しましたのでお知らせします。アドセトリスは、ホジキンリンパ腫に発現しているCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体(ADC)です。この決定は、2018年12月13日付の欧州医薬品評価委員会(CHMP)の承認を推奨する旨の肯定的見解に従ったものです。

Institut Català d'Oncologia - Hospital Duran i ReynalsのHead of the Hematology Department and Hematopoietic Stem Cell Transplant ProgrammeであるAnna Sureda医師は、「欧州委員会の今回の決定は、数十年もの間、新たな治療オプションが提供されなかった未治療のIV期ホジキンリンパ腫患者さんにとって、待ち望んでいた前進です。IV期の患者さんは、初回治療後に進行するリスクが高く、結果としてより悪い転帰をとることがあります。この治療レジメンの承認は、アドセトリスの単剤投与時と一致する安全性プロファイルとともに、ABVD(アドリアマイシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)療法と比較して著しいベネフィットを示す新たな治療オプションを欧州の医師や患者さんに提供することで、このアンメットニーズに対処できる可能性があります」と述べています。

当社のOncology Clinical Research and DevelopmentのHeadでありVice PresidentであるJesus Gomez-Navarroは、「欧州委員会によるアドセトリスとAVDとの併用療法の承認を大変喜ばしく思います。このレジメンは、患者さんにとって重要な出来事となる可能性があり、ホジキンリンパ腫患者コミュニティへの当社の長年にわたるコミットメントの証ともなるものです。ECHELON-1試験の結果は、標準治療であるABVD療法からブレオマイシンを除きアドセトリスを追加することで、患者さんにおいて有効性と安全性の両方でベネフィットが得られたことを示しました。この治療レジメンを、欧州のホジキンリンパ腫の患者さんへ適切にお届けできることを心待ちにしています」と述べています。

今回の承認は、未治療のホジキンリンパ腫成人患者の治療法としてアドセトリス+AVD併用療法とABVD療法を比較するためにデザインされたランダム化非盲検2群間比較多施設共同臨床第3相試験(ECHELON-1)の結果に基づいています。本試験において、アドセトリス+AVD併用療法は、対照群であるABVD療法と比較して、病勢進行、死亡、またはその後の抗がん療法を追加する必要性のリスクを23%減少させ、修正無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意な延長(ハザード比:0.77、p値=0.035)を示し、主要評価項目を達成しました。主要なサブグループ解析においては、アドセトリスとAVDの併用療法群は、対照群と比較して、IV期ホジキンリンパ腫に対してより良好な臨床的ベネフィット(修正無増悪期間:ハザード比:0.71、p値=0.023)を示しました。

ECHELON-1試験におけるアドセトリス+AVD併用療法の安全性プロファイルは、レジメンを構成する個々の薬剤のものと概ね一致しました。アドセトリス+AVD併用療法群およびABVD療法群の患者において、重症度を問わず少なくとも15%発現した最も頻度の高い臨床的有害事象は、好中球減少症、便秘、嘔吐、疲労、末梢性感覚ニューロパチー、下痢、発熱、末梢性ニューロパチー、腹痛および口内炎でした。両群において最も頻度の高いグレード3又は4の有害事象は、好中球減少症、発熱性好中球減少症および好中球数減少でした。

今回の欧州委員会の決定により、欧州連合(EU)の28の加盟国ならびにノルウェー、リヒテンシュタインおよびアイスランドにおけるアドセトリスとAVDとの併用療法での適応追加が承認されることになります。欧州委員会の決定の詳細については、以下の欧州医薬品庁のウェブサイトをご参照ください。www.ema.europe.eu/ema.

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および希少疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

以上