Takeda logo

武田薬品とGammaDelta Therapeuticsとの組織常在型ガンマ・デルタT細胞技術開発に関する提携について

武田薬品とGammaDelta Therapeuticsとの組織常在型ガンマ・デルタT細胞技術開発に関する提携について


Calendar
May 10, 2017

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とAbingworth社の出資企業であるGammaDelta Therapeutics Ltd.(所在地:英国ロンドン、以下「GammaDelta社」)は、このたび、ヒト組織常在型のガンマ・デルタT細胞が有する独自の特性に基づくGammaDelta社の新規T細胞基盤技術の開発に関する戦略的提携契約を締結しましたのでお知らせします。武田薬品とGammaDelta社は、固形がんを含む幅広い種類のがんや自己免疫疾患の治療に向け、この新規技術を活用して新たな免疫治療薬の研究開発を行う予定です。 

GammaDelta社のCEOであるPaolo Paolettiは、「当社の創業者であり研究者であるKing’s College Londonand the Francis Crick Institute のAdrian Hayday教授とOliver Nussbaumer博士により進められたこの先駆的な研究は、がんや自己免疫疾患に対する革新的な治療薬開発の基盤となります。今回の武田薬品との提携により、当社の新たなアプローチの正当性が立証され、本技術を早期に臨床応用につなげることができるものと確信しています」と述べています。 

武田薬品は、Abingworth社とともに、GammaDelta社の研究開発を加速するために最大1億米ドルの資金を拠出する予定です。本資金には、株式投資、オプション料、研究開発投資が含まれます。また、武田薬品は、GammaDelta社を買収する独占的権利を獲得します。本契約に基づき、武田薬品からGammaDelta社の取締役に1名が選出されます。 

武田薬品のCenter for External InnovationのHeadであるDaniel Curranは、「当社は、当社の重点領域であるがんや消化器系疾患における画期的な治療薬を創出するにあたり、組織常在型ガンマ・デルタT細胞は大きな可能性を有していると考えています。本提携は、最先端の科学に投資するという当社戦略の新たな一例です。当社は、この急速に発展する領域においてリーディングポジションを目指すGammaDelta社の経験豊富なチームと提携できることを嬉しく思います」と述べています。 

Abingworth社のManaging Partner兼GammaDelta社の取締役であるTim Hainesは、「2016年の創立以来、GammaDelta社が遂げてきた進歩を大変嬉しく思います。武田薬品との本提携により、がんや自己免疫疾患における重要なアンメットメディカルニーズを満たす可能性のあるこの有望な技術の開発をさらに進めることが可能になります」と述べています。 

武田薬品は、同社の100%子会社であるMillennium Pharmaceuticals, Inc.を通じ、GammaDelta社と契約を締結しました。

 

<GammaDelta社について>
GammaDelta社は、がんおよびその他の重篤な疾患に対する、より良い免疫療法の開発に取り組んでおり、組織常在型ガンマ・デルタT細胞の独自の特性を活用した研究開発に注力しています。組織常在型ガンマ・デルタT細胞は、多くのタイプの免疫反応および免疫病理に寄与する、独自の機能を有するリンパ球群です。 

GammaDelta社は、King’s College London and the Francis Crick Institute のAdrian Hayday 教授およびOliver Nussbaumer 博士によって行われていた研究に基づき、Cancer Research Technology Limited の支援のもと、2016年にAbingworth社によって創設されました。GammaDelta社のオフィスおよび研究所の所在地は、ロンドン市内のロンドン・バイオサイエンス・イノベーション・センターです。

 

<Abingworth社について>
Abingworth社は、ライフサイエンス分野の起業家と協力してアイデアを製品化し、人々の健康に大きく貢献することに注力する国際的な投資会社です。10億ドルを超える資金のもと、Abingworth社はあらゆる開発ステージに対し、ベンチャー企業から上場企業まで、すべてのライフサイエンス分野にわたり投資を行います。 

Abingworth社はロンドン、メンロー・パーク(カリフォルニア)、ボストンのオフィスにある27のチームで出資会社をサポートしており、142社のライフサイエンス企業に出資し、64社の新規上場および40件の合併・買収を行いました。詳細はwww.abingworth.comをご覧ください。 

 

以上