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多発性骨髄腫治療剤「NINLARO®」の再発・難治性の多発性骨髄腫に関する 欧州医薬品評価委員会(CHMP)の審議結果について

多発性骨髄腫治療剤「NINLARO®」の再発・難治性の多発性骨髄腫に関する 欧州医薬品評価委員会(CHMP)の審議結果について


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May 30, 2016

当社は、このたび、新規経口プロテアソーム阻害剤「NINLARO®」(一般名:イキサゾミブ、以下「NINLARO」)カプセルについて、再発・難治性の多発性骨髄腫の効能において、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)より、承認を推奨しないという否定的見解が示されましたのでお知らせします。当社は、今般の見解を不服とし、CHMPにおける再審査を要請する予定です。 

当社のGlobal Oncology Business Unit PresidentであるChristophe Bianchiは、「今般のCHMPによる見解を大変遺憾に思います。当社は引き続き、欧州の医療専門家とも協力し、世界初の経口プロテアソーム阻害剤であるNINLAROを欧州の患者さんにお届けできるよう、CHMPと緊密に連携してまいります。近年の医療の発展にもかかわらず、多発性骨髄腫はいまだ治療困難な疾患であり、多発性骨髄腫の患者さんや治療に取り組んでおられる医療関係者の方々は、治療効果の期待できる新たな治療オプションを必要としています。The New England Journal of Medicine誌に掲載されたTOURMALINE-MM1試験の結果では、NINLAROとレナリドミドおよびデキサメタゾンの3剤併用治療群において、プラセボとレナリドミドおよびデキサメタゾンの併用群に比して有意に無増悪生存期間(PFS:progression-free survival)を延長し、良好なベネフィット・リスクプロファイルが示されたことが報告されています」と述べています。 

フランス ナント大学のPhilippe Moreau, M.D.は、「長年、多発性骨髄腫の治療に携わってきましたが、患者さんの症状は多岐にわたり、それぞれ全く異なります。このため、有効性と忍容可能な安全性を有し、利便性の高い革新的な治療法を数多く有しておく必要があり、これらは特に、高齢の患者さんにおいて重要になります。欧州では、経口のプロテアソーム阻害薬は上市されておらず、NINLAROはそのギャップを埋め、再発・難治性の多発性骨髄腫において初めて経口剤のみによる3剤併用治療を可能とする薬剤です」と述べています。 

NINLAROは、米国において優先審査の指定を受け、2015年11月に米国食品医薬品局(FDA)より承認されています。NINLAROの米国における承認は、グローバルで初めての承認取得であり、前治療歴のある多発性骨髄腫に対するレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用の適応で承認を取得しています。当社は、世界中の各国の当局に対し承認申請を行っており、再発・難治性の多発性骨髄腫に対するイキサゾミブのグローバル申請の基盤データであるTOURMALINE-MM1試験に加え、他の治療セッティングにおいても数多くの臨床試験を実施しています。 

本件による2016年度連結業績への影響は軽微です。 

                                                                                                                                                                     以上