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武田薬品とFrazier Healthcare Partnersによる泌尿器科と婦人科領域における新薬開発を目指したOutpost Medicine社の設立について

武田薬品とFrazier Healthcare Partnersによる泌尿器科と婦人科領域における新薬開発を目指したOutpost Medicine社の設立について


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March 15, 2016

- 武田薬品はOutpost社へ臨床段階にある腹圧性尿失禁治療薬の全世界における権利を供与

- Frazier社はAdams Street Partners、Novo A/S、Vino Capitalと共にSeries A株に対して41百万米ドルを出資

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とFrazier Healthcare Partners (所在地:米国カルフォルニア州メンローパーク、以下「Frazier社」)は、このたび、バイオ医薬品の新会社であるOutpost Medicine社(以下「Outpost社」)を設立することとなりましたのでお知らせします。Outpost社は、泌尿器科および婦人科疾患領域における医薬品の開発に取り組みます。

 

武田薬品は、Outpost社に対し、腹圧性尿疾患治療薬として臨床開発中のOP-233(TAK-233)について、全世界における開発および販売に関する独占的権利を供与しました。経済条件に関しては開示しておりません。

 

武田薬品のChief Medical and Scientific OfficerのAndrew Plumpは、「武田薬品は、オンコロジー(がん)、消化器系疾患領域、中枢神経系疾患領域を研究開発の重点領域として取り組んでいます。その強化にあたり、重点領域以外の化合物については、開発を継続し価値を創出する他の方策を探すことも重要です。Outpost社の設立は、必要な患者さんに新しい治療薬となりうる化合物の開発を進めるにあたり、画期的な提携となると期待しています」と述べています。

 

Outpost社の会長で共同出資者でありFrazier社のVenture Partnerである山田忠孝は、「武田薬品とOutpost社を設立できたことを大変嬉しく思います。腹圧性尿失禁は、本疾患を有する方のQOLに大きな影響を与え、健康状態を著しく低下させます。また、米国だけでも18百万人以上の成人が罹患している、よくある疾患といえます。過活動膀胱など、他の尿失禁に対する治療剤は存在するものの、この疾患には効果を示しません。アンメットメディカルニーズが高いにも関わらず、米国では腹圧性尿疾患治療剤が承認されていないのが現実です」と述べています。

 

Outpost社の暫定CEOで共同出資者でありFrazier社のVenture PartnerであるDavid Socksは、「OP-233はOutpost社にとって、大変有望な化合物になると確信しています。世界クラスのチームによるリーダーシップと一流のライフサイエンスベンチャー投資家グループの支援により、Outpost社は泌尿器と婦人科領域の医薬品開発会社におけるトップ企業になると信じています」と述べています。

 

本契約により、Outpost社はAdams Street Partners、Novo A/SとVino Capitalを含め、Frazier社の主導により41百万米ドルの資金を調達します。Outpost社の取締役に山田忠孝、David Socks、Frazier社のPrincipalであるDan Estes, Ph.D.、Adams Street Partners のPartnerでHead of Direct Investments のTerry Gould、Novo Ventures (US) Inc.のSenior PartnerであるPeter Bisgaard、Vivo CapitalのManaging PartnerであるChen Yu, M.D.が就任します。

 

<腹圧性尿失禁について>

腹圧性尿失禁は、咳、くしゃみ、笑う、運動する、重い物を持ち上げるなどの身体の動きや活動時に、弱くなった尿道括約筋や骨盤底筋に身体的な圧が加わることによって起きます。腹圧性尿失禁は、不随意収縮によって起こり、過活動膀胱(OAB)で知られている切迫性尿失禁とは異なります。

 

<Frazier Healthcare Partners社について>

Frazier Healthcare Partners社は、1991年に設立され、ヘルスケア企業に資金提供を行う投資会社のトップ企業の1つです。28億米ドル以上の運用資金を有し、170社を超えるヘルスケア企業への投資実績がありますが、その投資手法は、会社設立、ベンチャーキャピタルをはじめ、買収や負債を活用した資本の再構築に至るまで多岐にわたります。経験豊富なFrazier社のチームは、保有する専門性や、ヘルスケア業界のエグゼクティブ、アドバイザー、オピニオンリーダーなどとの幅広い人脈を通じて、投資する企業のポートフォリオを積極的に構築しています。グロースバイアウトチームは、ヘルスケアサービス、医薬品サービス、医薬品や関連するセクターに利潤を得られる企業へ投資を行なっています。ライフサイエンスチームは、イノベーションを通じてアンメットメディカルニーズに応えようとしている疾患領域や関連疾患領域への投資を行っています。Frazier社はワシントン州のシアトル、カルフォルニア州のメンローパークにオフィスを有しており、米国、カナダや欧州などにおいて幅広く投資しています。Frazier社についての詳細はwww.frazierhealthcare.comをご覧ください。

 

以上