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第75回米国糖尿病学会学術集会におけるアログリプチンの心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験の追加データ発表について

第75回米国糖尿病学会学術集会におけるアログリプチンの心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験の追加データ発表について


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June 8, 2015

当社は、米国時間6月5日、米国マサチューセッツ州ボストンで開催されている第75回米国糖尿病学会(American Diabetes Association)学術集会において、直近に急性冠症候群(ACS)を発症した心血管イベントリスクの高い2型糖尿病患者さんを対象に、アログリプチン(一般名)の心血管系への影響を評価したグローバル試験であるEXAMINE試験1の事後解析データおよび追加の事後解析データを発表しましたのでお知らせします。

1 EXamination of CArdiovascular OutcoMes: AlogliptIN vs. Standard of CarE in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus and Acute Coronary Syndrome

 

本学会において口演発表されたEXAMINE試験の事後解析データでは、ACE阻害薬を服用している患者さんにおける主要心血管イベント(MACE)の複合発現率は、アログリプチン投与群(11.4%)とプラセボ投与群(11.8%)で同等であることが示されました[Hazard Ratio(HR)=0.97、95%信頼区間(CI):0.79-1.19、p=0.76]1 。また、ACE阻害薬を服用している患者さんにおける心血管イベントによる死亡または入院を要する心不全の発症率に関しても、アログリプチン投与群とプラセボ投与群で有意な差は認められませんでした。追加の事後解析では、アログリプチン投与群における虚血性心疾患の発症率(24.6%)は、プラセボ投与群(25.1%)に比し有意な上昇は認められませんでした[HR=0.98、95% CI:0.87-1.10、p=0.72]2。また、入院を必要とする心血管イベントの発症率についても、アログリプチン投与群(16.4%)においてプラセボ投与群(16.0%)に比し有意な上昇は認められませんでした [HR=1.02、95% CI:0.89-1.17、p=0.73]2

 

EXAMINE試験の運営委員会(Steering Committee)および治験担当医師を代表して、Calhoun Cardiology Center, University of Connecticut School of Medicine, Farmington, Connecticut, U.S.のWilliam B. White 博士は、「EXAMINE試験は、2型糖尿病の合併症である心血管イベントの発症リスクが高いとされている患者さんを対象に、アログリプチンの心血管系への安全性を評価しました。本試験結果は、2型糖尿病治療に携わる医療関係者の皆さんにとって重要な情報となります」と述べています。

 

<EXAMINE試験の事後解析データおよび追加の事後解析について>

直近にACSを発症した2型糖尿病患者さんを対象に実施したEXAMINE試験について、ACE阻害薬を服用している患者さんにおける事後解析では、心血管イベントによる死亡、非致死性心筋梗塞および脳卒中、心血管イベントによる死亡または入院を要する心不全のリスクについて検証されました1。EXAMINE試験に登録された患者さんの62%がACE阻害薬を服用しており、そのうち1,681例がアログリプチン投与群で、1,642例がプラセボ投与群でした。事後解析の結果では、ACE阻害薬を服用中の心血管イベントハイリスク2型糖尿病患者さんにおける心血管イベントの発症リスクは、アログリプチン投与群とプラセボ投与群で同等であることが示されました。

 

さらに追加の事後解析においては、全ての虚血性心疾患および入院を要する心血管イベントについても検証されました2。EXAMINE Steering Committeeの研究者が虚血性心疾患(心血管イベントによる死亡、心筋梗塞、脳卒中、不安定狭心症、血行再建術)および入院を要する心血管イベントの発症率を算出したところ、アログリプチン投与群とプラセボ投与群との間で有意な差は認められませんでした。

 

アログリプチンは、直近にACSを発症した心血管イベントリスクの高い2型糖尿病患者さんにおける心血管イベントの発症率を検討した成績を初めて発表したDPP-4阻害剤です。EXAMINE試験のデータは複数の規制当局に提出され、審査されています。アログリプチンは、総合的なグローバル臨床プログラムにおいて単独療法ならびにメトホルミン、スルホニル尿素薬、チアゾリジン薬、およびインスリン製剤との併用療法として評価が行われています。同臨床プログラムは、健康な成人被験者約1,000例および2型糖尿病の成人患者さん17,000例以上が参加する50以上の臨床試験で構成されています。

以上

1. White, W.B., et al. (2015). Major Cardiovascular Outcomes in the EXAMINE Trial According to ACE inhibitor Use Abstract.

2. Shimada, Y., et al. (2015). Cardiac Ischemic Outcomes and Hospitalizations in Patients with Type 2 Diabetes and Recent Acute Coronary Syndrome treated with Alogliptin or placebo: New Insights from the EXAMINE trial Abstract.