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葉酸受容体α陽性のプラチナ製剤抵抗性の再発卵巣がんに対するミルベツキシマブ ソラブタンシンの日本における製造販売承認申請について | 武田薬品

葉酸受容体α陽性のプラチナ製剤抵抗性の再発卵巣がんに対するミルベツキシマブ ソラブタンシンの日本における製造販売承認申請について


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2026年1月30日
  • ミルベツキシマブ ソラブタンシンは、卵巣がん領域におけるファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体(ADC)
  • 葉酸受容体α陽性のプラチナ製剤抵抗性の再発卵巣がん患者さんの新たな治療選択肢となり、高いアンメットニーズに応える可能性を示唆

当社は、このたび、葉酸受容体α(以下、FRα)陽性のプラチナ製剤抵抗性の再発卵巣がん(以下、PROC)に対する治療薬として、ミルベツキシマブ ソラブタンシン(mirvetuximab soravtansine)について、厚生労働省に製造販売承認申請を行いましたのでお知らせします。

今回の製造販売承認申請は、FRα陽性のPROC患者さんを対象とした海外第3相試験であるMIRASOL試験、SORAYA試験および国内第1/2相試験であるTAK-853-1501試験の結果に基づくものです。これらの試験を通じて、ミルベツキシマブ ソラブタンシンは、FRα陽性のPROC患者さんの治療において一貫した有効性と良好な安全性プロファイルを示しました。

当社のOncology Therapeutic Area Unit HeadのPhuong Khanh(P.K.)Morrow, M.D.は「日本の現状では、再発時にプラチナ製剤に抵抗性を示す患者さんの治療選択肢は限られており予後も不良であることから、アンメットニーズが高く、新しい治療法が待ち望まれています。MIRASOL試験、SORAYA試験およびTAK-853-1501試験の有力なデータに基づく今回の製造販売承認申請を通して、日本の患者さんにミルベツキシマブ ソラブタンシンをお届けするための重要な一歩を踏み出せたことを嬉しく思います」と述べています。

ミルベツキシマブ ソラブタンシンは、卵巣がん領域におけるファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体(ADC)です。米国では、化学療法による1~3ラインの前治療歴を有する FRα陽性のプラチナ製剤抵抗性上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんに対する効能・効果で、2022年11月に迅速承認を取得し、2024年3月に正式承認を取得しました。2026年1月現在、PROCの治療薬として、米国や欧州連合(EU)を含む40以上の国または地域で承認されています。当社は、日本におけるミルベツキシマブ ソラブタンシンのすべての適応症の開発および商業化に関する独占的ライセンス権を有しています。ミルベツキシマブ ソラブタンシンは、厚生労働省より「葉酸受容体α陽性の再発卵巣癌」を予定される効能又は効果として希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定されており、本申請は優先審査の対象です。

英語版プレスリリースはこちら
Please find the English press release from here

卵巣がんについて

卵巣がんは、卵巣の表面や卵巣の中にある様々な細胞から発生する悪性の腫瘍で、約90%の卵巣がんに葉酸受容体α(FRα)が発現することが報告されています1, 2。無症状のうちに進行している患者さんも多く、早期発見につながる検診などの有効な予防法も確立されていません。卵巣がんに対する一次治療の効果は高い一方で、80%以上の患者さんで再発が認められています3, 4。日本では、2021年に13,456例が卵巣がんと診断されています5。卵巣がんは、初回診断時にⅢ期・Ⅳ期の進行期で見つかることも多く、標準治療であるプラチナ製剤を含む化学療法は、初期は有効に作用するものの、やがてプラチナ製剤の効果がなくなることが報告されています6。5年生存率は、III期が54.4%、IV期が45.2%と報告されています7。プラチナ製剤抵抗性再発とは、最終のプラチナ製剤の投与から6カ月未満で再発した患者さんと定義され、現在の治療選択肢とその効果は限定的です。

ミルベツキシマブ ソラブタンシン(mirvetuximab soravtansine)について

ミルベツキシマブ ソラブタンシンは、葉酸受容体α(FRα)に結合する抗体、切断可能なリンカーおよびがん細胞を標的として設計された強力なチューブリン阻害剤であるメイタンシノイドペイロードDM4から構成されるファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体(ADC)です。2022年11月、米国食品医薬品局(FDA)は、ミルベツキシマブ ソラブタンシンを、主要なSORAYA試験の客観的奏効率(ORR)および奏効期間のデータに基づき、化学療法による1~3ラインの前治療歴を有する FRα陽性のプラチナ製剤抵抗性上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんに対する治療薬として迅速承認しました。また、FRα陽性のプラチナ製剤抵抗性の再発卵巣がん(PROC)患者さんを対象とし、ミルベツキシマブ ソラブタンシンの安全性と有効性を既存の化学療法と比較した第3相試験であるMIRASOL試験の結果より、ミルベツキシマブ ソラブタンシンが治験責任医師が選択した単剤化学療法と比較して全生存期間(OS)を延長させる新しい治療法として示され、2024年3月に米国において正式承認を取得しました。

MIRASOL試験について

MIRASOL試験は、FRα高発現(細胞の75%以上が2+以上の染色強度)のプラチナ製剤抵抗性の高異型度漿液性卵巣がん患者さんを対象として、ミルベツキシマブ ソラブタシンの有効性と安全性を評価した海外第3相試験です。本試験はオープンラベルの無作為化対照試験として実施されました。ミルベツキシマブ ソラブタシンの有効性と安全性を、治験責任医師が選択した単剤化学療法(パクリタキセル、ペグ化リポソームドキソルビシンまたはトポテカン)と比較しました。FRαの高発現は、検証済みの検査法で確認され、参加者は、化学療法による1~3ラインの治療歴を有していました。主要評価項目は、治験責任医師評価による無増悪生存期間(PFS)であり、主要な副次評価項目には、客観的奏効率(ORR)および全生存期間(OS)が含まれました。

詳細については、https://www.clinicaltrials.gov/Go to https://www.clinicaltrials.gov/ (NCT04209855)をご覧ください。

SORAYA試験について

SORAYA試験は、FRα高発現(細胞の75%以上が2+以上の染色強度)のプラチナ製剤抵抗性の高異型度漿液性卵巣がん患者さんを対象として、ミルベツキシマブ ソラブタシンの有効性と安全性を評価した単群の海外第3相試験です。FRαの高発現は、検証済みの検査法で確認され、参加者は、化学療法による1~3ラインの治療歴(少なくとも1ラインにベバシズマブを含む)を有していました。主要評価項目は、治験責任医師評価による客観的奏効率(ORR)であり、副次評価項目は奏効期間(DOR)でした。

詳細については、https://www.clinicaltrials.gov/Go to https://www.clinicaltrials.gov/ (NCT04296890)をご覧ください。

TAK-853-1501試験について

TAK-853-1501試験は、ミルベツキシマブ ソラブタシンの安全性、有効性および薬物動態を評価した単群の国内第1/2相試験であり、日本人の患者さんを対象に実施されました。第1相パートでは、FRα陽性進行卵巣がんまたはその他の固形がんを有する日本人患者さんを対象に、ミルベツキシマブ ソラブタシンの忍容性および安全性を評価しました。第1相パートの主要評価項目は安全性であり、副次評価項目には薬物動態パラメータが含まれました。第2相パートでは、FRα高発現(細胞の75%以上が2+以上の染色強度)のプラチナ製剤抵抗性の高異型度漿液性卵巣がん患者さんを対象として、本剤の有効性と安全性を評価しました。第2相パートの主要評価項目は治験責任医師評価による客観的奏効率(ORR)であり、副次評価項目には奏効期間(DOR)が含まれました。この試験の結果、海外試験と一貫した日本人患者さんに対する有効性と、良好な安全性プロファイルが確認されました。

詳細については、https://www.clinicaltrials.gov/Go to https://www.clinicaltrials.gov/ (NCT06390995)をご覧ください。

武田薬品について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。

詳細については、https://www.takeda.com/jp/ をご覧ください。

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武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

将来に関する見通し情報

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む武田薬品の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」、「予測する(forecasts)」、「見通し(outlook)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の結果は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の結果とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件並びに国際貿易関係に関する状況を含む武田薬品のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、税金、関税その他の貿易関連規則を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品及び既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機、温室効果ガス排出量の削減又はその他環境目標の達成を可能にする武田薬品の環境・サステナビリティに対する取り組みの成功、人工知能(AI)を含むデジタル技術の統合をはじめとする、業務効率化、生産性向上又はコスト削減に向けた武田薬品の取り組み、その他の事業再編に向けた取り組みが、期待されるベネフィットに寄与する程度、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings-and-security-reports/) 又www.sec.govGo to https://www.sec.gov/ において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書並びに武田薬品の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は武田薬品が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果及び情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

医療情報

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参照資料

  1. Parker N, Turk MJ, Westrick E, Lewis JD, Low PS, Leamon CP. Anal Biochem. 2005;338(2):284-293. doi:10.1016/j.ab.2004.12.026.
  2. Toffoli G, Cernigoi C, Russo A, Gallo A, Bagnoli M, Boiocchi M. Int J Cancer. 1997;74(2):193-198. doi:10.1002/(sici)1097-0215(19970422)74:2<193::aid-ijc10>3.0.co;2-f.
  3. Lisio MA, Fu L, Goyeneche A, Gao ZH, Telleria C. High-Grade Serous Ovarian Cancer: Basic Sciences, Clinical and Therapeutic Standpoints. Int. J. Mol. Sci. 2019, 20(4), 952.
  4. Matulonis UA, Sood AK, Fallowfield L, Howitt BE, Sehouli J, Karlan BY. Ovarian cancer. Nat Rev Dis Primers. 2016;2:16061.
  5. 国立研究開発法人国立がん研究センター. がん情報サービス. がん種別統計情報. 卵巣.
  6. Hanker LC, Loibl S, Burchardi N, et al. Ann Oncol. 2012;23(10):2605-2612. doi:10.1093/annonc/mds203.
  7. 日本産科婦人科学会. 婦人科腫瘍委員会報告. 第65回治療年報. 日産婦誌. 2025; 77(3): 466-581.