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完全ヒト免疫グロブリンG1モノクローナル抗体メザギタマブのIgA腎症を予定される効能・効果とする希少疾病用医薬品の指定について | 武田薬品

完全ヒト免疫グロブリンG1モノクローナル抗体メザギタマブのIgA腎症を予定される効能・効果とする希少疾病用医薬品の指定について


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2025年11月28日
  • 慢性特発性血小板減少性紫斑病*に加えて、IgA腎症を予定される効能又は効果として厚生労働大臣より希少疾病用医薬品の指定を取得

当社は、このたび、完全ヒト免疫グロブリンG1モノクローナル抗体であるメザギタマブ(遺伝子組換え)(開発コード:TAK-079、以下、メザギタマブ)が、IgA腎症を予定される効能又は効果として厚生労働大臣より希少疾病用医薬品の指定を取得いたしましたのでお知らせいたします。メザギタマブは、2025年5月に、慢性特発性血小板減少性紫斑病*を予定される効能又は効果として希少疾病用医薬品指定を取得しています。
*2025年7月1日付で、 医薬品の承認事項について、特発性血小板減少性紫斑病は、免疫性血小板減少症に名称変更されています。

IgA腎症は、腎臓の糸球体に 免疫グロブリン のIgAという蛋白が沈着する病気で、血尿や蛋白尿を認め、末期腎不全へと進行した際は、透析や腎臓移植など、腎代替療法と呼ばれる治療が必要になります1

メザギタマブは、病因に関与するガラクトース欠損型(Gd-)IgA1と呼ばれる異常タンパク質を産生する細胞を減少させることにより、IgA腎症の病態進行の上流過程を標的とします。現在メザギタマブは、原発性IgA腎症(NCT06963827Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT06963827?cond=IgAN%20-%20IgA%20Nephropathy&intr=mezagitamab&rank=1)および慢性一次性免疫性血小板減少症(NCT06722235Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT06722235?cond=ITP%20-%20Immune%20Thrombocytopenia&intr=mezagitamab&rank=2)の治療薬として第3相臨床試験を実施中であり、さらなる適応症についても評価を進めています。

IgA腎症について


IgA腎症は、10歳から30歳の若年層に多く診断される、生涯にわたって進行する自己免疫疾患であり、腎機能に不可逆的な障害を引き起こします2。腎臓のフィルター内部に免疫複合体が沈着することで引き起こされ、これが腎組織の炎症および損傷を誘発し、腎機能の低下につながります2
IgA腎症の病原性機序に作用する根本的な治療法はありません3。予後は不良であり、腎不全に進行することがあり、生活の質の低下や早期死亡に至る可能性があります4。既存の治療法でも、約5人に1人の患者さんが診断から10年以内に腎不全を発症します3

メザギタマブについて


メザギタマブは、形質細胞、形質芽細胞およびナチュラルキラー細胞などのCD38を高発現する細胞を減少させる作用を持つ、完全ヒト免疫グロブリンG1モノクローナル抗体です。これらのCD38を発現する細胞が減少すると、免疫複合体の形成を抑制し、炎症を軽減させる結果、蛋白尿が減少し、最終的に腎臓のさらなる損傷を防ぐとともに、長期的な腎機能の安定化が期待されます。
海外においては、メザギタマブは、2025年10月、欧州医薬品庁から原発性IgA腎症の治療薬としてオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けています。
メザギタマブは現在開発中の化合物であり、いずれの規制当局からも承認されていません。

希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)について


次のいずれの要件にも該当するものについて、医薬品医療機器等法第77条の2第1項に基づき薬事審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定するものです。

  • 当該医薬品の用途に係る対象患者数が本邦において5万人未満であること。ただし、その用途が指定難病の場合は、対象者の数が難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する人数(人口のおおむね千分の一程度)未満であること
  • 当該医薬品等の製造販売承認が与えられたならば、その用途に関し特に優れた使用価値を有すると見込まれること
  • 国内での開発を行うことのできる体制及び計画を有していること

武田薬品について


武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。
詳細についてはhttps://www.takeda.com/jp/ をご覧ください。

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将来に関する見通し情報


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医療情報


本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。

以上

参照資料


  1. 難病情報センターIgA腎症(指定難病66) https://www.nanbyou.or.jp/entry/41Go to https://www.nanbyou.or.jp/entry/41 2025年11月アクセス
  2. Cheung CK, Alexander S, et al. The pathogenesis of IgA nephropathy and implications for treatment. Nature Reviews Nephrology; 2024:1‐15.
  3. IgA nephropathy. National Institutes of Health. https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/iga-nephropathy#whatGo to https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/iga-nephropathy#what 2025年11月アクセス
  4. Barratt J, Suzuki Y, et al. Safety, tolerability, and efficacy of Mezagitamab (TAK-079) as add-on to standard-of-care therapy in individuals with primary IgA nephropathy: week 96 data from an open-label phase 1b study. Poster FR-PO0808 presented at: American Society of Nephrology (ASN) Kidney Week Annual Meeting; November 5-9, 2025; Houston, Texas, USA.