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遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子「オビザー®静注用500」(スソクトコグ アルファ(遺伝子組換え))の日本における製造販売承認取得について

2024年3月26日

- 「後天性血友病A 患者における出血抑制」を効能又は効果として厚生労働省から製造販売承認を取得
- 後天性血友病A患者さんに新しい治療選択肢を提供


当社は、本日、遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子「オビザー®静注用500」(スソクトコグ アルファ(遺伝子組換え)、以下「オビザー」)について、「後天性血友病A患者における出血抑制」を効能又は効果として、厚生労働省から製造販売承認を取得しましたのでお知らせします。後天性血友病A (Acquired Hemophilia A、以下、「AHA」)は、正常な第VIII 因子遺伝子を有する患者さんに凝血促進作用の機能的欠損を引き起こす、ヒト血液凝固第VIII 因子(hFVIII)に対するインヒビター(自己抗体)の出現に起因する、まれな出血性疾患です。


本承認は、主にAHAの日本人18歳以上の患者さん5例を対象とした国内臨床第2/3 相試験(NCT04580407)およびAHAの非日本人18歳以上の患者さんを対象とした海外臨床第2/3相試験(NCT01968655)に基づくものです。国内臨床第2/3 相試験において、治療開始から24時間後の時点における、出血コントロール、臨床評価及び血液凝固第Ⅷ因子活性に基づく医師評価では、5例全例がオビザーに対して「反応あり」とされました1。5例に計49件の有害事象が報告され、2例以上に報告された有害事象は皮下出血(3例)及び尿路感染(2例)でした2


当社R&D Japanリージョンヘッドの梶井 靖は、「AHAは重篤な出血症状を呈し、生命予後は良好とは言えない難治性の出血性疾患です。オビザーが新しい治療選択肢として承認され、AHAの患者さんに貢献できることを誇りに思っています」と述べています。


<後天性血友病A(AHA)について>

AHA は、正常な第VIII 因子遺伝子を有する患者さんに凝血促進作用の機能的欠損を引き起こす、ヒト血液凝固第VIII 因子に対するインヒビター(自己抗体)の出現に起因する、まれな出血性疾患です。臨床症状は重度であることが多く、解剖学的に多様で、死亡率は28%に達します3。多くの場合、自然発生的に又は軽微な外傷を契機に出血します。AHA 患者さんの多くは高齢で、そのほとんどに出血エピソードの治療を困難にする重大な基礎疾患が認められます。


<遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子「オビザー静注用®500」について>

オビザーは、グリコシル化されたB ドメイン欠損遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子で、AHA の成人患者さんにおける出血エピソードのオンデマンド治療薬及びコントロール薬として、2014 年10 月23 日に米国で世界最初の製造販売承認を取得しました。2023 年11月現在、オビザーは内因性第VIII 因子 に対する自己抗体が出現したAHA の成人患者さんにおける出血エピソードの治療薬として、米国、カナダ、EU、英国、プエルトリコ、オーストラリア、スイスおよびコロンビアなど、30 以上の国と地域で承認されています。


日本におけるオビザーの製品概要

販売名

オビザー静注用500

一般名

スソクトコグ アルファ(遺伝子組換え)

効能又は効果

後天性血友病A 患者における出血抑制

用法及び用量

本剤を添付の日本薬局方注射用水1mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射する。
18歳以上の患者には、初回投与量は体重1kg当たり200単位とする。その後は、出血の程度に応じて、血液凝固第Ⅷ因子活性や患者の状態を確認しながら投与量と投与頻度を調節する。




<武田薬品について>

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。


<重要な注意事項>

本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
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<医療情報>

本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。


以上


  1. 「オビザー静注用500」添付文書
  2. Japan Registry of Clinical Trials
    https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2051200066 2024年3月アクセス
  3. Knoebl P, Marco P, Baudo F, Collins P, Huth-Kühne A, Nemes L, et al. Demographic and clinical data in acquired hemophilia A: results from the European Acquired Haemophilia Registry (EACH2). J Thromb Haemost, 2012;10(4):622-31.