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遺伝性血管性浮腫(HAE)の急性発作発症抑制薬「タクザイロ®皮下注300mgシリンジ」の 製造販売承認取得について

2022年3月28日

- 成人および12歳以上の小児患者さんを対象としてタクザイロ®が承認
- グローバル臨床第3相HELP試験™、臨床第3相HELP非盲検延長試験、および日本人患者さんを対象とした臨床第3相試験の結果に基づき承認
- 日本人患者さんを対象とした臨床第3相試験では、本剤を2週間に1回皮下投与し、有効性評価期間(26週間)に発作を発現しなかった被験者の割合は41.7% 1

当社は、本日、「タクザイロ®皮下注300mgシリンジ(一般名:ラナデルマブ(遺伝子組換え)、以下「タクザイロ」)」について、成人および12歳以上の小児患者さんを対象に、「遺伝性血管性浮腫(Hereditary Angioedema、以下「HAE」)」の急性発作の発症抑制を効能・効果として、厚生労働省より製造販売承認を取得しましたのでお知らせします1

HAEは腹部、顔面、足、性器、手、喉など、身体のさまざまな場所に繰り返し浮腫発作を引き起こす希少な遺伝性疾患です2,3,4。喉に発生した場合は、気道がふさがり呼吸困難を起こし、窒息死する危険もあります2,5。世界中で5万人にひとりが罹患していると推定されています2。日本には2,000人から3,000人の患者さんが存在すると推定されていますが、疾患に対する日本での認知度は低く、診断されている患者さんは約450名に留まっており、未診断の患者さんが多くいると考えられています3

このたびの承認は、主にグローバル臨床第3相試験であるHELP(Hereditary Angioedema Long-term Prophylaxis)試験™(NCT02586805)、臨床第3相HELP Open-label Extension(OLE)試験(NCT02741596)、および日本人患者さんを対象とした臨床第3相試験(NCT04180163)の結果に基づくものです。これらの試験において、タクザイロはHAEの急性発作発症抑制薬として有効性と安全性を示しました1,6,7

当社の日本開発センター所長である廣田 直美は、「HAEは身体を衰弱させ生命を脅かす恐れのある疾患です。予測できない発作が発現することから、患者さんや、患者さんをサポートするまわりの方々は多くの困難を強いられています。日本人患者さんを対象とした臨床第3相試験を含む複数の臨床試験で、HAEの急性発作発症抑制薬としての有効性と安全性が示されたタクザイロを、新たな治療選択肢として日本のHAE患者さんにお届けし、HAE患者さんに貢献することを期待しています」と述べています。

タクザイロは、2018年にアメリカ合衆国で12歳以上のHAE患者さんの発作抑制薬として初めて承認を取得し、以降、現在では50を超える国で承認されています。タクザイロは、海外では医療専門家によるトレーニングを受けたうえで、患者さん自身または介護者による投与も可能としています4。HAE患者さんを対象とした実薬治療期間が最も長く最大規模の予防研究の1つである臨床試験を含む堅固な臨床開発プログラムによってサポートされており7、世界各国で承認申請を進めています。

<HELP試験について> 6,7

125名のHAE患者さんが参加した無作為化二重盲検プラセボ対照のHELP試験において、ラナデルマブを2週間に1回300mg投与した群では、プラセボ群と比較して、HAE発作の1か月あたり平均発生回数が87%低下し、4週間に1回300mgを投与した群では73%低下しました(調整後P<0.001)。事前に規定された探索的解析において、26週間(第0〜182日)の試験期間全体を通じて無発作状態を継続した患者さんの割合は、ラナデルマブ300mgを2週間に1回投与した群で44%(n=12/27)であったのに対し、プラセボ群では2%(n=1/41)でした。また、事後感度分析によれば、安定期間(第70〜182日)中を通して無発作状態を継続した患者さんの割合は、ラナデルマブ300mgを2週間に1回投与した群で77%(n=20/26)であったのに対し、プラセボ群では3%(n=1/37)でした。ラナデルマブ投与群全体の患者さん(n=84)で最も多く報告された有害事象(HAE発作を除く)は、注射部位疼痛(42.9%)、ウイルス性上気道感染(23.8%)、頭痛(20.2%)、注射部位紅斑(9.5%)、注射部位挫傷(7.1%)、および浮動性めまい(6.0%)でした。治験薬投与下で発現した有害事象の重症度は、ほとんど(98.5%)の場合で軽度から中等度でした。HELP試験™は、HAEに関してこれまで行われたものとしては最大規模の無作為化対照比較臨床予防的試験です。

<遺伝性血管性浮腫における当社の活動>

遺伝性血管性浮腫(HAE)は他の希少疾患と同様に症状や病態などが極めて複雑であり、 患者さん、その家族、および介護者がこの疾患を理解し、確定診断を受け、また必要な治療薬が投与されるまでには、長年にわたって苦悩を経験されることが頻繁に見られます。HAEを持つ人々の症状や状態はそれぞれ異なりますが、当社はその個々のニーズに耳を傾けることによって得たインサイトを、診断から継続的治療までの革新的ソリューションへと結び付けています。学術的な発展は当社の業務遂行にとって極めて重要な位置を占めており、当社は診断を迅速化し、HAE患者さんの暮らし、その支援ネットワーク、および治療にあたる医療関係者に違いをもたらすような、変化を引き起こす持続可能な治療手段を開発するというミッションのもと、達成の限界を押し広げていくことを恐れません。

<タクザイロ®皮下注300mgシリンジ(ラナデルマブ(遺伝子組換え))について>

タクザイロは血漿カリクレインに特異的に結合し、その濃度を引き下げる完全にヒト由来のモノクローナル抗体であり、承認されている海外では12歳以上の患者さんでのHAE発作発症抑制を適応とします。タクザイロは皮下注射剤であり、消失半減期は約2週間です。

製品名

タクザイロ皮下注300mgシリンジ

一般名

ラナデルマブ(遺伝子組換え)

効能又は効果

遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制

用法及び用量

通常、成人及び12歳以上の小児には、ラナデルマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを2週間隔で皮下注射する。なお、継続的に発作が観察されず、症状が安定している場合には、1回300mgを4週間隔で皮下注射することもできる。

 

<武田薬品について>

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<注意事項>

本リリースに記載されている医薬品、医療機器の情報は、武田薬品の経営情報の開示を目的とするものであり、それぞれが開発中のものを含むいかなる医薬品、医療機器の宣伝、広告を目的とするものではありません。

 

  1. タクザイロ皮下注300mgシリンジ添付文書
  2. Longhurst HJ, Bork K. Hereditary angioedema: causes, manifestations, and treatment. Br J Hosp Med. 2006;67(12):654-657.
  3. Hide M, Horiuchi T, et al. Management of hereditary angioedema in Japan: Focus on icatibant for the treatment of acute attacks. Allergol Int. 2021 Jan;70(1):45-5.
  4. TAKHZYRO® (lanadelumab) European Summary of Product Characteristics.
  5. Banerji A. The burden of illness in patients with hereditary angioedema. Ann Allergy Asthma Immunol. 2013;111(5):329-336.
  6. Banerji A, Riedl MA, Bernstein JA, et al. Effect of lanadelumab compared with placebo on prevention of hereditary angioedema attacks: a randomized clinical trial. JAMA. 2018;320(20):2108-2121. doi:1001/jama.2018.16773
  7. Banerji A, Bernstein JA, Johnston DT, et al. Long-term prevention of hereditary angioedema attacks with lanadelumab: the HELP OLE Study. Allergy. 2022;77(3)979-990. doi:10.1111/all.15011

以上