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モデルナ社および武田薬品による共同ステートメント
COVID-19ワクチンモデルナ筋注一部ロットの自主回収に関する調査結果の公表について

2021年10月1日

武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)とModerna, Inc.(以下、「モデルナ社」)は、本日、武田薬品が日本での供給を担うCOVID-19ワクチンモデルナ筋注(以下、「モデルナ社製ワクチン」)において、「COVID-19ワクチンモデルナ筋注一部ロットの自主回収に関する調査結果について」を公表しました。粒子状異物に関する品質情報のあったロットならびに同じ時期に同じ製造ラインで製造された2ロットの計3ロットについて、日本時間8月26日に使用見合わせを行い、9月2日より自主回収を行いました。

 

当調査結果文書は、発生事象と、その時期、および対応策を明確にすることを目的として作成しています。特に粒子状異物の解析、根本原因の分析および医療上の安全性評価については、当ワクチンの開発社であり製造を担うモデルナ社、モデルナ社の欧州の製造委託先であるスペインのROVI Pharma Industrial Services, S.A.(以下、「ROVI社」)および武田薬品が実施した調査に基づき詳細を記述しています。加えて、モデルナ社と武田薬品が合同で実施した、ROVI社のスペインの製造工場に対する特別監査に基づく情報も含まれています。

調査結果に記載されている根本原因の分析、粒子の解析および医療上の安全性評価についての要約は以下の通りです。

 

  • 自主回収したモデルナ社製ワクチンの1つのロットのバイアル内に混入された粒子状異物は、ごく微量の316Lステンレススチール粒子で、被接種者の安全を脅かすものではなく、この製品のベネフィット・リスク評価に悪影響を与えるものではない。
  • 自主回収したロットのうち一つのロットで確認された粒子状異物である粒子は製造ラインモジュール(ワクチンの打栓を行う過程の機器のひとつ)に取り付けられた2つの金属部品の接触に起因していると考えられる。
  • この接触は部品の設置不具合によるもので、スターホイールと、ゴム栓をスターホイールに供給する部品の間に保つべき1ミリの隙間を目視で見誤ったことによるROVI社における人的過誤である。
  • 改善策として、製造ライン切り替えに関する標準業務手順書の改善と1ミリの隙間を空けて組み立てることが出来る新たな精密測定器の活用が含まれており、今回の問題の再発リスクの抑制につながると考える。

 

当調査結果および根本原因の分析に基づき、今回の事象の範囲が特定できましたので、是正・再発防止措置の実施により再発リスクの抑制に繋がると考えています。これらの対応は、武田薬品と連携したうえで、モデルナ社が直接的な監督・確認をします。根本原因の分析および原因究明の合同監査に基づく是正・再発防止措置の項目については当調査結果に記載しています。

 

モデルナ社製ワクチンは、その安全性と有効性のプロファイルが確立されており、現在までに45カ国で2億回以上、1億1,000万人以上に接種され、COVID-19の収束に向けた世界的な闘いにおいて、重要な一要素となっています。武田薬品およびモデルナ社はパンデミックとの闘いおよびワクチンを人々にお届けすることに注力し、引き続き厚生労働省と連携してまいります。

 

当調査結果はこちらからご覧いただけます。

 

以上

 

<武田薬品について>

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。

詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

 

<将来に関する見通し情報>

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品および既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客及び供給業者又は当社事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非中核事業を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)又はwww.sec.gov において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果又はその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

 

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