米国食品医薬品局(FDA)による中等症から重症の活動期クローン病の維持療法に関するエンタイビオ® (一般名:ベドリズマブ)の皮下注射製剤の生物学的製剤承認申請(BLA)受理について
米国食品医薬品局(FDA)による中等症から重症の活動期クローン病の維持療法に関するエンタイビオ® (一般名:ベドリズマブ)の皮下注射製剤の生物学的製剤承認申請(BLA)受理について
- クローン病と潰瘍性大腸炎の両方に対する皮下注射製剤の申請は、現在FDAにて審査中
当社は、2023年9月13日(米国時間)、エンタイビオ®点滴静注製剤による導入療法後の成人の中等症から重症の活動期クローン病に対する維持療法として、エンタイビオ(一般名:ベドリズマブ)皮下注射製剤の生物学的製剤承認申請(BLA)が、米国食品医薬品局(FDA)によって受理されましたのでお知らせします。中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんの治療薬としてのエンタイビオ皮下注射製剤の申請も、現在FDAにより審査中です。
当社U.S. メディカルのヴァイス・プレジデントであり、消化器系疾患のヘッドであるVijay Yajnik, M.D., Ph.D.は、「エンタイビオの皮下注射製剤に関する2つの申請は現在FDAにて審査中です。当社は、潰瘍性大腸炎およびクローン病の成人患者さんたちの炎症性腸疾患コミュニティと、患者さんの治療に積極的に取り組んでいる医療従事者の皆さんに対する強固な取り組みを継続しています。患者さん一人ひとりの治療体験は異なっており、それぞれに固有のメディカルニーズが存在し、治療に対する好みもそれぞれ異なります。私たちがエンタイビオ投与時の選択肢として点滴静注製剤と皮下注射製剤の両方を提供することは、患者さんのニーズを充足する方法のひとつであると強く信じています」と述べています。
中等症から重症の活動期クローン病成人患者さんの治療薬としての、エンタイビオ皮下注射製剤のBLA申請パッケージは、VISIBLE 2試験からのデータに基づいています。本試験は、0週および2週時点に非盲検下にてベドリズマブの点滴静注製剤による静脈内投与を2回実施後、6週時点で臨床的改善*を達成した、中等症から重症の活動期クローン病成人患者さん409名を対象として、エンタイビオ皮下注射製剤による維持療法の安全性と有効性をプラセボと比較して評価したピボタル臨床第3相試験です。患者さんは、2週間ごと投与のエンタイビオ皮下注射製剤108mg群とプラセボ群に2:1で無作為に割り付けられました。対象患者さんは、コルチコステロイド、免疫調節薬および、もしくは抗腫瘍壊死因子(TNF)療法に対して十分な効果が得られないか、不耐である患者さんでした。主要評価項目は、52週時点における臨床寛解(クローン病活動指数[CDAI:Crohn's Disease Activity Index]のスコアが150以下と定義)でした1。
*臨床的改善はクローン病活動指数のスコアのベースライン(0週)から70ポイント以上の減少と定義1
VISIBLE試験について
VISIBLE試験は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎2および活動期クローン病1の患者さんを対象に、ベドリズマブ皮下注射製剤の維持療法としての有効性および安全性を検討することを目的としています。
VISIBLE試験は、1,000名以上の潰瘍性大腸炎とクローン病の患者さんが参加する3つの臨床第3相試験から構成されます。その中には、52週時点で臨床的寛解を達成した患者さんの割合を検討する2つの無作為化二重盲検、プラセボ対照試験と、ベドリズマブ皮下注射製剤の長期安全性および有効性を検討する非盲検継続試験が含まれます1,2,3。
エンタイビオ®(一般名:ベドリズマブ)について
ベドリズマブは生物学的製剤であり、点滴静注製剤および皮下注射製剤として承認されています(承認は市場によって異なります。現在、米国ではベドリズマブは皮下注射製剤として承認されていません)4,5。ベドリズマブ皮下注射製剤は欧州連合(EU)と50か国以上で製造販売承認を取得しています。ベドリズマブ点滴静注製剤は米国とEUを含む70を超える国で製造販売承認を取得しており、点滴静注製剤と皮下注射製剤をあわせてこれまでの累計使用患者さんの数は世界で100万人・年を超えています6。本剤はα4β7インテグリンと特異的に拮抗し、α4β7インテグリンの腸粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)への結合を阻害しますが、血管細胞接着分子1(VCAM-1)への結合は阻害しないようデザインされた、ヒト化モノクローナル抗体です7。MAdCAM-1は消化管の血管およびリンパ節に選択的に発現しています8。一方、α4β7インテグリンは循環血液中の白血球サブセットに発現しています7。これらの細胞は、潰瘍性大腸炎とクローン病における炎症過程において重要な役割を果たしていることが明らかになっています7,9,10。α4β7インテグリンを阻害することによって、ベドリズマブはある種の白血球細胞の消化管組織への浸潤を抑制する可能性があります7。
潰瘍性大腸炎およびクローン病について
潰瘍性大腸炎およびクローン病は、最も代表的な炎症性腸疾患です11。 潰瘍性大腸炎とクローン病はいずれも、再燃と寛解を繰り返す慢性の炎症が消化管に生じる疾患です12,13。潰瘍性大腸炎は大腸のみに発症するのに対して、クローン病は口から肛門に至るまで、消化管のあらゆる部位に発症します14,15。また、クローン病は腸壁全層にも発症する可能性がありますが、潰瘍性大腸炎は大腸の最も内側の粘膜のみに発症します14,15。潰瘍性大腸炎でみられる症状は、腹部不快感および出血を含む軟便です14,16。一方、クローン病でみられる症状は、腹痛、下痢および体重減少などです15。 潰瘍性大腸炎やクローン病の正確な原因については明らかになっていませんが、研究では、環境的要因、遺伝的特徴および腸内細菌叢の相互作用が潰瘍性大腸炎またはクローン病の発現の一因である可能性が示唆されています14,17,12。
武田薬品の消化器系疾患領域における取り組みについて
消化器系疾患や肝疾患は時として、患者さんの日常生活を困難にさせる場合があります。患者さんの生活の改善のためには、 効果的な治療選択肢への根本的なニーズだけでなく、患者さんのニーズが正しく認識されていることも重要であることを当社は理解しています。約30年にわたる消化器系疾患領域での経験により、武田薬品は炎症性腸疾患、酸関連疾患、短腸症候群、消化管運動障害などの疾患領域の治療における患者さんのアンメット・メディカル・ニーズへの対応において大きな進歩を実現してきました。武田薬品の消化器系疾患領域の研究開発チームは、アンメット・メディカル・ニーズのある新しい領域でのギャップの解消に向けても取り組んでいます。武田薬品は、これからも研究者や患者さんの団体とともに、消化器系疾患領域における科学的研究と臨床医学の発展に取り組んでまいります。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。 詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
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本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。 武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
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将来に関する見通し情報
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医療情報
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ENTYVIO Prescribing Information. Available at: https://content.takeda.com/?contenttype=PI&product=ENTY&language=ENG&country=USA&documentnumber=1. Last updated: June 2022. Last accessed: August 2023.
ENTYVIO Summary of Product Characteristics (SmPC). Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/entyvio-epar-product-information_en.pdf. Last updated: April 2023. Last accessed: August2023.
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