武田薬品のファーマシューティカルサイエンスに関する変革に向けた 武州製薬とのパートナーシップにかかるさらなる情報の公表について
武田薬品のファーマシューティカルサイエンスに関する変革に向けた 武州製薬とのパートナーシップにかかるさらなる情報の公表について
- 武田薬品のファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による承継および当該承継会社株式の武州製薬への譲渡~
武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下、「武田薬品」)は、武田薬品のファーマシューティカルサイエンス部門(旧CMC※研究センター)の一部事業(以下、「分割事業」)の武州製薬株式会社(本社:埼玉県川越市、以下、「武州製薬」)への移管に向け、武田薬品が2017年4月に設立した100%子会社であるスペラファーマ株式会社(以下、「スペラファーマ」)と吸収分割契約を締結することを2017年5月15日に決定し、同日、スペラファーマと吸収分割契約を締結しましたのでお知らせします。また、武田薬品は、2017年2月28日付の株式譲渡契約に基づき、スペラファーマの株式を武州製薬に譲渡する予定です。
武田薬品は、研究開発戦略に則り、2017年2月28日に武州製薬とのパートナーシップに合意しました。武州製薬は、武田薬品の戦略的パートナーとして、原薬プロセス開発、製剤処方設計および試験法開発、治験薬製造ならびに関連する付随業務に従事します。
※ CMCとはChemistry, Manufacturing and Controls (化学、製造および品質管理)の略で、CMC研究とは創薬研究で見出された新薬候補物質を医薬品として市場に供給するための、原薬や製剤の設計・製品品質の設計・製造プロセスの開発を行う研究開発活動のこと。
武田薬品は、分割事業をスペラファーマに吸収分割の方法により承継(以下、「本会社分割」)したうえで、スペラファーマの発行済株式の全てを武州製薬に譲渡(以下、「本株式譲渡」、本会社分割とあわせて、以下、「本件取引」)します。これにより、スペラファーマは、2017年7月1日付で武州製薬の100%子会社となる予定です。
なお、本会社分割は、武田薬品の100%子会社に一部の事業を承継させる会社分割であるため、開示事項・内容を一部省略して開示しています。
1.本件取引の目的
現在、武田薬品は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、武田薬品は、2017年2月に武州製薬とファーマシューティカルサイエンスに関するパートナーシップに合意しました。武田薬品は、本提携を通じ、治験薬開発および製造に対してより迅速で柔軟なアプローチが可能となるとともに、業務効率のさらなる改善および一層機動的な組織体制の構築を実現することで、患者さんにさらに貢献できるものと期待しています。
2.本件取引の要旨
(1)本件取引の日程
株式譲渡(武田薬品と武州製薬間)に関する契約締結日 |
2017年2月28日 |
スペラファーマ(承継会社)設立日 |
2017年4月20日 |
取締役会から委任を受けた取締役による会社分割の決定日 |
2017年5月15日 |
吸収分割契約締結日 |
2017年5月15日 |
吸収分割効力発生日 |
2017年7月1日(予定) |
株式譲渡実行日 |
2017年7月1日(予定) |
(注)本会社分割は、会社法第784条第2項の規定により、同法783条第1項に定める武田薬品の株主総会の承認を得ないで分割を行うものです。
(2)会社分割の方式
武田薬品を分割会社とし、スペラファーマを承継会社とする吸収分割です。
(3)会社分割に係る割当ての内容
武田薬品は本会社分割の対価として、スペラファーマから新たに発行する普通株式7,800株の交付を受けます。
(4)会社分割に伴う新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い
武田薬品は新株予約権を発行していますが、本会社分割によるその取扱いに変更はありません。
(5)会社分割により増減する資本金
本会社分割による武田薬品の資本金の増減はありません。
(6)承継会社が承継する権利義務
スペラファーマは、吸収分割契約の規定に従い、武田薬品の分割事業にかかる資産等の権利義務を承継します。
(7)債務履行の見込み
本会社分割において、効力発生日以降のスペラファーマが負担すべき債務については、その履行の見込に問題はないと判断しておりますが、分割会社が債務履行を保証するものではありません。
3. 会社分割の当事会社の概要
分割会社(2017年3月31日現在) | ||||
(1)名 称 |
武田薬品工業株式会社 | |||
(2)所在地 |
大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号 | |||
(3)代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長CEO クリストフ・ウェバー | |||
(4)事業内容 |
医薬品等の研究開発・製造・販売 | |||
(5)資本金 |
65,203百万円 | |||
(6)設立年月日 |
1925年1月29日 | |||
(7)発行済株式数 |
790,521,195株 | |||
(8)決算期 |
3月31日 | |||
(9)大株主および持株比率 |
日本生命保険相互会社 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) ジェー ピー モルガン チェース バンク 380055 公益財団法人武田科学振興財団 |
6.42% 5.32% 4.62% 4.31% 2.27% | ||
(10)直前連結会計年度(2017年3月期)の財政状態および経営成績(連結・国際会計基準) | ||||
親会社の所有者に帰属する持分 |
1,894,261 百万円 | |||
総資産 |
4,355,782 百万円 | |||
1株当たり親会社所有者帰属持分 |
2,425.92 円 | |||
売上収益 |
1,732,051 百万円 | |||
営業利益 |
155,867 百万円 | |||
税引前利益 |
143,346 百万円 | |||
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
114,940 百万円 | |||
基本的1株当たり当期利益 |
147.15 円 | |||
1株当たり配当金 |
180.00 円 | |||
|
承継会社(2017年5月15日現在) | |||
(1) 名 称 |
スペラファーマ株式会社 | |||
(2) 所在地 |
大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85号 | |||
(3) 代表者の役職・氏名 |
代表取締役 新美 満洋 | |||
(4) 事業内容
|
医薬品の治験薬の開発および製造の受託等 | |||
(5) 資本金 |
10百万円 | |||
(6) 設立年月日 |
2017年4月20日 | |||
(7) 発行済株式数 |
200株 | |||
(8) 決算期 |
3月31日 | |||
(9) 大株主および持株比率 |
武田薬品工業株式会社 100% |
4. 分割事業の概要
(1)分割事業の内容
武田薬品のファーマシューティカルサイエンス部門が行う医薬品の治験薬の開発および製造等に係る事業の一部を分割します。
(2)分割事業の経営成績
分割事業は外部売上を計上しておりません。
(3)分割する資産、負債の項目および帳簿価格(2017年3月31日現在)
資 産 |
負 債 | ||
項 目 |
帳簿価格 |
項 目 |
帳簿価格 |
流動資産 |
2.3億円 |
流動負債 |
2.4億円 |
固定資産 |
6.2億円 |
固定負債 |
2.2億円 |
合 計 |
8.5億円 |
合 計 |
4.6億円 |
5. 会社分割後の状況
(1)本会社分割後、分割会社である武田薬品の名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、決算期に変更はありません。
(2)本会社分割により、スペラファーマの資本金が10百万円から310百万円に増加します。
(3)本会社分割後、スペラファーマについては、武田薬品が保有するスペラファーマの発行済株式の全てを武州製薬に譲渡する予定です。
(4)吸収分割効力発生日および株式譲渡実行日の2017年7月1日(予定)付で、吉岡敏夫がスペラファーマの取締役社長に就任する予定です。
6.本株式譲渡について
(1)異動する子会社(承継会社)の概要
上記3.をご参照ください。
(2)株式譲渡の相手先の概要
|
|
株式譲渡の相手先(2017年3月31日現在) | |
(1) |
名 称 |
武州製薬株式会社 | |
(2) |
所在地 |
埼玉県川越市大字竹野1番地 | |
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 兼 CEO 横濱 潤 | |
(4) |
事業内容 |
医薬品・治験薬の受託製造 | |
(5) |
資本金 |
10億円 | |
(6) |
設立年月日 |
1998年8月3日 | |
(7) |
大株主および持株比率 |
武州製薬ホールディングス株式会社 100% | |
(8) |
上場会社と 当該会社の関係 |
資本関係 |
両社の間には、記載すべき資本関係はありません。また、両社の関係者および関係会社の間には、特筆すべき資本関係はありません。 |
人的関係 |
両社の間には、記載すべき人的関係はありません。また、両社の関係者および関係会社の間には、特筆すべき人的関係はありません。 | ||
取引関係 |
武田薬品は当該会社に一部製品の製造業務を委託しております。 | ||
関連当事者への該当状況 |
両社は、相手方の関連当事者には該当しません。また、両社の関係者および関係会社は、相手方の関連当事者には該当しません。 |
(3)譲渡株式数および譲渡前後の所有株式の状況
(1) |
譲渡前の所有株式数 |
8,000株 (議決権の数:8,000個) (議決権所有割合:100%) |
(2) |
譲渡株式数 |
8,000株 (議決権の数:8,000個) |
(3) |
譲渡後の所有株式数 |
0株 (議決権の数:0個) (議決権所有割合:0%) |
譲渡価格については、非上場会社である株式譲渡先との合意により非公表とさせていただきます。
7.今後の見通し
本件取引による影響は、2017年5月10日に公表した武田薬品の2018年3月期の連結業績予想に織り込んでいます。
(参考)当期連結業績予想(2017年5月10日公表)および前期連結実績(百万円)
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売上収益 |
営業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に |
当期業績予想 |
1,680,000 |
180,000 |
190,000 |
138,000 |
前期実績 |
1,732,051 |
155,867 |
143,346 |
114,940 |
以上