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固形がんに対する同種ガンマ・デルタT細胞療法の開発加速を目的としたGammaDelta Therapeuticsの買収について

固形がんに対する同種ガンマ・デルタT細胞療法の開発加速を目的としたGammaDelta Therapeuticsの買収について


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2021年10月28日

- GammaDelta社の取得により武田薬品はがん免疫治療と自然免疫細胞療法のポートフォリオを拡大し、ガンマ・デルタT細胞を強化し固形がんと血液がんを治療する新たなプラットフォームの研究を進めます
- 「build to buy」提携の最終段階として、武田薬品は、一定の調整をすることを前提に、事前交渉により定められた一時金およびマイルストンを支払うことでGammaDelta社を買収する権利を武田薬品が行使します

日本・大阪および英国ロンドン、20211027 武田薬品工業株式会社  (TSE:4502/NYSE:TAK)(以下、「武田薬品」)は本日、免疫療法剤としてのガンマ・デルタ(γδ)T細胞がもつユニークな特性の探索に特化した企業であるGammaDelta Therapeutics Limited (以下、「GammaDelta」)を買収するオプション権を行使しましたのでお知らせします。今回の買収により、武田薬品は、GammaDelta社の同種可変デルタ1 (Vδ1)ガンマ・デルタ(γδ)T細胞療法プラットフォームを取得します。同プラットフォームには血液由来および組織由来のプラットフォームと開発初期段階の細胞療法プログラムが含まれます。

武田薬品Oncology Cell Therapy and Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるクリストファー・アーレント博士(Christopher Arendt, Ph.D.)は、次のように述べています。「私たちは、治療へのアクセスが良く、固形がんの治療法となる可能性のある細胞療法をお届けできるよう、多くの患者さんにインパクトをもたらせるoff-the-shelf(レディメイド)の同種細胞療法の開発に注力しています。GammaDelta社のチームのような独自の技術基盤と専門性をもつ研究者らと連携することで、武田薬品はがん患者さんの生活にインパクトをもたらす製品の開発に向けて最も期待が持てるアプローチを特定し、開発を加速することができます。ガンマ・デルタT細胞療法は、固形がんと血液がんのいずれも標的とできる、他社との差別化ができるアプローチです。私たちは、GammaDelta社の細胞療法プラットフォームを武田薬品のがん免疫治療領域のR&D活動に組み込んでいきたいと考えています」

武田薬品は、調整を前提として、事前交渉により定められた契約一時金、および開発、申請、承認などのマイルストンを支払うことでGammaDelta Therapeutics 社を買収するオプション権を行使しました。今回の取得は、2017年に武田薬品とGammaDelta Therapeutics社が締結した複数年の提携契約に続くものであり、当該契約において、武田薬品は、GammaDelta社の新規ガンマ・デルタT細胞療法プラットフォームの開発を進め、GammaDelta社の株式を取得し、同社買収の独占的オプション権を取得しました。本買収は、2022年度第1四半期の完了を予定していますが、米国の1976年ハート・スコット・ロディノ反トラスト改正法を含む独占禁止法に基づく審査完了時期によります。

GammaDelta社のCEOであるパオロ・パオレッティ博士(Dr. Paolo Paoletti)は、次のように述べています。「武田薬品による買収オプション権の行使は、両社の連携で成果が得られ、GammaDelta Therapeuticsの固形がんと血液がんの治療に向けた新規基盤技術の開発が進んだこの数年間の活動の集大成といえます。私たちはともに活動することで、当社の ガンマ・デルタT細胞療法プラットフォームは大きく進歩し、複数の新規細胞療法候補をパイプラインに入れ、最初のプログラムについては第I相臨床開発まで進めることができました。今回の買収は、当社のチームが積みあげてきた研究がもたらした成果であり、がん患者さんの転帰改善を目標とする革新的な同種細胞療法の速やかな開発を可能にする基盤を提供するものです」

GammaDelta社の創設投資家であるAbingworthの会長兼マネージングパートナーであるティム・ヘインズ氏(Tim Haines)は、次のように述べています。

「リーダーシップチームと緊密に協力し、優れたパートナーの武田薬品と協力して、この世界クラスの英国の学術科学を次の発展段階に進めることができたことを嬉しく思います」

武田薬品は、自然免疫を強化する機構に着目することで、がん治療における免疫療法のインパクトを拡大するべく活動しています。自然免疫反応は、様々な機序や、ガンマ・デルタT細胞やナチュラルキラー(NK)細胞をはじめとする多種多様の細胞がオーケストラのように連携し疾患と戦う生体防御機構の第一線として活動するしくみで、これを活用すれば、免疫の監視から逃れる能力をもつがんの克服に役立つと考えられています。GammaDelta社の細胞療法プラットフォームには、血液がんおよび固形がんの治療を目的とするガンマ・デルタT細胞に基づく血液由来および組織由来の同種免疫療法を作成する目的で構築された技術を含みます。いずれのプラットフォームとも、選択性の高い同種細胞療法を遺伝子組換えを行う場合も行わない場合のいずれについても作成でき、作成した細胞は固形がんおよび血液がんのいずれに対しても高い活性を示すことが前臨床試験で明らかにされています。

武田薬品のオンコロジー領域における取り組み
オンコロジー領域研究開発におけるコアミッションは、私たちの科学技術、画期的なイノベーションと患者さんの生活改善に向けた熱い思いを通じ、新たな医薬品を世界中のがん患者さんにお届けすることにあります。血液疾患治療薬、パイプライン品目、および固形がん治療薬のいずれについても、革新的で競争力のある研究開発を進め、治療薬を必要とする患者さんにお届けしてまいります。詳細については、www.takedaoncology.comをご覧ください。

武田薬品工業株式会社について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝性・血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80 の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。詳細については、https://www.takeda.comをご覧ください。

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本注意事項において「プレスリリース(press release)」とは、本プレスリリースにおいて武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本プレスリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本プレスリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国1933年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本プレスリリースには、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

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GammaDelta Therapeuticsについて
GammaDelta Therapeutics (GDT)は、がんに対するガンマデルタT細胞療法の創出と開発を行う臨床段階のバイオ医薬品企業です。GDTは、がんと共に生きる患者さんに向けた治療の革新を目指し、体内にある免疫細胞の一種であるガンマデルタ(γデルタ)T細胞のサブタイプ(Vδ1+T細胞)に基づく「off-the-shelf」(レディメイド)の細胞療法の開発を進めています。

GDTは、Vδ1 γδ T細胞に基づく血液由来と組織由来の同種免疫療法を作成し、血液がんと固形がんの治療法とする独自技術を開発しています。いずれのプラットフォームとも、遺伝子組換えを行う場合も行わない場合のいずれについても同種細胞療法を作成でき、作成した細胞は活性を持ち腫瘍細胞を死滅させる能力をもつことが前臨床試験で明らかにされています。

GDTは、武田薬品工業株式会社と連携し、新規γδ Tプラットフォームと製品候補の開発を進めています。GDTの技術は、英ロンドン大学キングスカレッジとフランシス・クリック研究所のエイドリアン・ヘイデイ教授(Prof. Adrian Hayday)とオリバー・ヌスバウマー博士(Dr. Oliver Nussbaumer)、ならびにリスボン大学のブルーノ・シルバ・サントス教授(Prof. Bruno Silva-Santos)が行った先駆的な研究に基づきます。初期段階の研究の一部は、英国国立医療研究機構(NIHR)ガイズ・アンド・セントトーマス病院バイオ医学研究センターの支援と施設設備の提供を受けて行われました。GDTの法人化は、がん研究英国事業パートナーシップ(Cancer Research UK Commercial Partnership)の支援を受けて行いました。GDTの技術に対しては、武田薬品や、ライフサイエンス領域の大手投資企業であるAbingworth LLP社より多額の投資を得ています。