悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」とAVD併用療法の未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫 成人患者に対する欧州医薬品評価委員会(CHMP)からの承認推奨の見解について

2018年12月17日

– 欧州で承認されれば、アドセトリスとAVD(アドリアマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)の併用療法は未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫成人患者にとって数十年ぶりの新規治療レジメンとなる

– アドセトリス併用療法が成人患者において現在の標準治療であるABVD(アドリアマイシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)と比べて転帰を改善し、追加治療の必要性を低減することを証明した臨床第3相試験ECHELON-1の結果に基づく見解

当社は、このたび、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)について、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)より、未治療のIV期CD30陽性ホジキンリンパ腫成人患者に対するAVDとの併用療法の効能追加に関し、承認を推奨する旨の見解が示されましたのでお知らせします。アドセトリスは、ホジキンリンパ腫に発現しているCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体です。アドセトリスは現在、欧州において未治療のホジキンリンパ腫の治療薬として承認されていません。
なお、日本においては本年9月に、一次治療(ファーストライン)を含む「CD30陽性のホジキンリンパ腫」に対する効能効果及び用法用量に関する製造販売承認事項一部変更の承認を取得しています。

Head of the Hematology Department and Hematopoietic Stem Cell Transplant Programme, Institut Català d'Oncologia - Hospital Duran i ReynalsのAnna Sureda医師は、「IV期と診断された未治療のホジキンリンパ腫の患者さんの多くで、現在の治療では病勢進行がみられることから、患者さんに真のアンメットニーズがあることは明らかです。ECHELON-1試験では、未治療のIV期ホジキンリンパ腫患者さんにおいてアドセトリスとAVDの併用療法により、病勢進行、死亡、またはその後の抗がん治療の必要性のリスクが標準治療であるABVD療法と比較して29パーセント低下しました。承認されれば、アドセトリスは欧州において、未治療のIV期ホジキンリンパ腫の患者さんの新たな治療オプションとなる可能性があります」と述べています。

当社のOncology Clinical Research and DevelopmentのHeadでありVice PresidentであるJesus Gomez-Navarroは、「今回のCHMPの肯定的見解は、欧州のホジキンリンパ腫コミュニティにとって大きな前進を意味します。ECHELON-1試験の結果では、アドセトリスとAVDの併用療法群は対照群と比較して統計学的に有意な修正無増悪生存期間の改善を示しました。レジメンにおける単剤成分として概ね知られている安全性プロファイルとの一致が実証されたことに加え、その後の救援化学療法や移植併用大量化学療法を受けたIV期の患者さんは、アドセトリスを含む群の方が35パーセント少ないという結果でした。当社は、欧州委員会が今回のCHMPの肯定的見解を採用・承認するものと期待し、将来、アドセトリスを欧州のホジキンリンパ腫の患者さんに治療オプションとしてお届けできることを期待しています」と述べています。

アドセトリスの申請は、欧州連合(EU)の28の加盟国における医薬品の使用を承認する権限をもつ欧州委員会(EC)の審査を受けることになります。ECの決定は、ノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドにも適用されます。

今回のCHMPの肯定的見解は、未治療のホジキンリンパ腫成人患者の治療法としてアドセトリス+AVD併用療法とABVD療法を比較するためにデザインされた臨床第3相試験ECHELON-1の結果に基づいています。
同試験において、アドセトリス+AVD併用療法は、対照群であるABVD療法と比較して修正無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意な延長(ハザード比:0.770、p値=0.035)を示し、主要評価項目を達成しました。主要なサブグループ解析である病期ごとの修正無増悪期間では、アドセトリスとAVDの併用療法群のほうが対照群と比較して、IV期ホジキンリンパ腫への良好な臨床的ベネフィット(ハザード比:0.71、p値=0.023)が示されました。これは、IV期ホジキンリンパ腫患者に対して病勢進行、死亡、またはその後の抗がん治療の必要性のリスクを29パーセント低下させることに相当します。


<臨床第3相試験ECHELON-1について>
無作為化オープンラベル2群多施設共同の臨床第3相試験ECHELON-1において、アドセトリス+AVD併用療法は、対照群であるABVD療法と比較して独立評価委員会の評価による修正無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意な延長(ハザード比:0.770、p値=0.035)を示し、主要評価項目を達成しました。これは、病勢進行、死亡、または抗がん療法を追加する必要性のリスクを23%減少させることに相当します。

  • 全生存期間の中間解析(ハザード比:0.72 p値=0.19)を含む全ての副次的評価項目はアドセトリス+AVD併用療法群が良好な傾向を示した。
  • アドセトリス+AVD併用療法群ではその後の救援化学療法または移植併用大量化学療法を受けた患者が33%少なかった。
  • ECHELON-1試験におけるアドセトリス+AVD併用療法の安全性プロファイルは、レジメンにおける単剤成分として概ね知られているものと一致した。
  • アドセトリス+AVD併用療法群およびABVD療法群の患者において、少なくとも15%に発生したもっとも頻度の高い臨床的有害事象は、好中球減少症、便秘、嘔吐、疲労感、末梢性感覚ニューロパチー、下痢、発熱、末梢性ニューロパチー、腹痛および口内炎でした。両群においてグレード3またはグレード4の最も頻度の高い有害事象は、好中球減少症、発熱性好中球減少症および好中球数減少であった。

 

<アドセトリスの概要>

製品名

アドセトリス®点滴静注用50mg

一般名

ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え)

【効能・効果】
CD30陽性の下記疾患:
ホジキンリンパ腫
再発又は難治性の未分化大細胞リンパ腫

 

以上