大うつ病治療剤「TRINTELLIX®(一般名:ボルチオキセチン臭化水素酸塩)」の米国添付文書への急性うつ病における認知機能障害で低下した処理速度の改善を示すデータ追記について

2018年5月7日

急性うつ病における臨床的評価であるDigit Symbol Substitution Test(DDST) に基づくデータ追記が認められた米国初の抗うつ剤

 

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とH. Lundbeck A/S(本社:デンマーク、バルビュー、以下「Lundbeck社」)は、このたび、米国食品医薬品局(FDA)より、大うつ病治療剤「TRINTELLIX® (一般名:ボルチオキセチン臭化水素酸塩)」について、医薬品承認事項変更申請の承認を取得しましたのでお知らせします。TRINTELLIXは、大うつ病(以下「うつ病」)における認知機能障害の改善効果を添付文書に記載することを初めて承認したうつ病治療剤であり、米国添付文書には、急性うつ病における認知機能障害に関する大規模臨床試験のデータが今回の承認により追記されました。FOCUSおよびCONNECT試験から、TRINTELLIXは急性うつ病に罹患する成人患者における認知機能の一症状である処理速度に改善効果があることを示しました。

 

FOCUSおよびCONNECT試験は、8週間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験であり、急性うつ病の治療中に神経心理検査であるDigit Symbol Substitution Test(DSST)を用いてTRINTELLIXの効果を評価するために実施されました。DSSTは、うつ病における認知機能の一症状とされる処理速度を最も具体的に測定する神経心理検査です。DSSTで観察された効果はうつ病の改善を反映していると見られています。 DSSTにおいて他の抗うつ剤よりも治療における優位性を実証するための比較試験は実施されていません。

 

Washington University School of MedicineのDepartment of PsychiatryのAssociate Clinical ProfessorであるGregory Mattingly医師は、「私が診療しているうつ病患者さんの多くは、うつ病の気分や身体的特徴を認識していますが、認知機能もうつ病の一部であることはあまり認識していません。 包括的な治療アプローチの一環として、医師がうつ病に関連するすべての症状について患者さんにお話することが重要です。 TRINTELLIXの処理速度改善データの添付文書への追記により、医療関係者と患者さんのうつ病についての議論を向上させる重要な情報を得ることができます」と述べています。

 

うつ病は、単に悲哀感情だけではない複合的な疾患です。この疾患では抑うつ気分、興味喪失、睡眠障害、食欲減退や増長、過度な体重増減といった身体症状のほか、集中困難、思考力低下といった認知機能障害など様々な症候を呈します。うつ病における認知機能障害の発症率は高いのが現状です。

 

うつ病患者のDavid は、「うつ病により、思考力が鈍化しているように感じ、まるで脳が追いついていないようでした。主治医と話をすることで、こういった症状がうつ病に関連する可能性があることを知り、驚きました」と自身の体験を2016年のFDAの諮問委員会でコメントしました。


Lundbeck社のExecutive Vice Presidentであり Head of Drug DevelopmentであるAnders Gersel Pedersenは、「FOCUS およびCONNECT試験を含む長年にわたる研究は、うつ病がどれだけ複合的で人々を衰弱させるか、新たな治療選択肢を患者さんにお届けするにはイノベーションがどれだけ重要であるかをより理解する一助となりました」と述べています。

 

武田薬品のNeuroscience Therapeutic Area Unit HeadであるEmiliangelo Rattiは、「うつ病における認知機能障害に関する、FDAによるTRINTELLIXの医薬品承認事項変更申請の承認を大変嬉しく思います。FOCUS およびCONNECT試験のデータにより、医療関係者は、うつ病患者さんのためのさらなる臨床情報を得ることができます」と述べています。

 

TRINTELLIXは、2013年9月30日に成人大うつ病を適応としてFDAから承認されました。TRINTELLIXは、欧州、カナダ、チリ、メキシコ、アルゼンチン、韓国、トルコ、オーストラリア、香港、シンガポール、南アフリカを含む77の国・地域で承認され、現在、60以上の国・地域で販売されています。

以上