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武田薬品とニューヨーク科学アカデミーによる"Takeda Innovators in Science Award"の受賞者発表について

武田薬品とニューヨーク科学アカデミーによる"Takeda Innovators in Science Award"の受賞者発表について


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October 31, 2017

~2017年のアワードは神経科学の第一人者である研究者が受賞~

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とニューヨーク科学アカデミー(The New York Academy of Sciences、本部:米国ニューヨーク州ニューヨーク、以下「NYAS」)は、このたび、学術賞“Innovators in Science Award”の最初の受賞者を発表しましたのでお知らせします。本年は、優れた神経科学の研究に対して本アワードが贈られます。

 

Senior Scientist Awardは、公益財団法人サントリー生命科学財団 生物有機科学研究所所長の中西重忠博士に贈られます。中西博士は、神経伝達物質の膜貫通型受容体遺伝子に対する革新的なクローニング法を開発したことに続き、NMDA型およびGタンパク質共役型のグルタミン酸受容体をコードする機能遺伝子を同定したことが高く評価されました。

 

Early-Career Scientist Awardは、カリフォルニア工科大学 生物学/生命工学Assistant Professor のViviana Gradinaru博士に贈られます。Gradinaru博士は、神経科学に関する画期的なツールを開発し、運動・報酬・睡眠の基礎となる回路を調査するために当該ツールを活用したことが高く評価されました。

 

また、本アワードの最終選考対象者は以下の通りであり、認知機能や情動・社会行動の基礎となる神経機構の発見、健康・疾患状態のシナプスにおけるアストロサイトの役割の発見、体性知覚および疼痛知覚を可能にするイオンチャネルの発見を行いました。

 

Senior Scientistの最終選考対象者:

・スタンフォード大学医学部 神経生物学教授 Ben Barres博士

・カリフォルニア大学サンフランシスコ校 生理学教授兼Chair David Julius博士

 

Early-Career Scientist最終選考対象者:

・ニューヨーク大学 神経科学Assistant Professor  Michael Halassa博士

・マサチューセッツ工科大学 神経科学Whitehead Career Development Assistant Professor  Kay Tye博士

 

上記の研究者は、2017年11月28日から29日にかけてニューヨーク市のNYASで開催される“2017 Innovators in Science Award”授賞式/シンポジウムで表彰される予定です。

 

2016年、武田薬品とNYASは、学術賞 “Innovators in Science Award”を共同創設しました。本アワードは、世界中の有望なEarly-Career Scientistや一流のSenior Scientistによる、かつてない革新的な研究を表彰するものであり、神経科学、消化器病学、腫瘍学といった武田薬品の重点領域および再生医療に関する研究が対象となります。4年間のアワードプログラムの初年度は、主要な大学や著名な医学研究機関の研究者による神経科学分野のグローバルで革新的な研究成果が対象となりました。次年度のプログラムにおいては、再生医療分野における画期的な研究が対象となる予定です。

 

武田薬品のChief Medical and Scientific OfficerであるAndrew Plumpは、「自らの研究を精神神経疾患のアンメットメディカルニーズに直面している患者さんに対する優れた治療法に発展させる可能性を広げる、真に革新的な研究者の方々が本アワードを受賞されたことを大変嬉しく思います。当社は、精神神経疾患に対する治療薬を創出して世界中の患者さんにお届けすることを目指しており、神経科学研究において多くの障壁を克服した本アワード受賞者に敬意を表します」と述べています。

 

NYASのPresident兼 CEOであるEllis Rubinsteinは、「科学とは、国境、年齢、性別なき協働の取り組みです。“Innovators in Science Award”は、Senior Scientistや Early-Career Scientistが人々の生活を向上させる科学・医学のイノベーション開拓に貢献したことを讃えるものです。現在から将来にわたり多くの人々に影響を与え得る重要な神経科学研究を推進する一助となる本アワードを武田薬品と共同で運営できることを大変嬉しく思います」と述べています。

 

エール大学医学大学院に所属し、“2017 Innovators in Science”のJury ChairでもあるMarina Picciottoは、「最初の“Innovators in Science”の選考プロセスに関われたことを大変光栄に思います。受賞候補者の研究成果は非常に素晴らしく、受賞者を決定するには困難が伴いました。選考プロセスにおける議論の深さ、候補者の功績を評価する際に選考委員が行った配慮、熟考の末に達した最終的な合意、これらの全てが印象的でした。受賞者と最終選考対象者の皆さんは真の革新者であり、その研究成果を表彰できることを喜ばしく思います」と述べています。

 

<Innovators in Science Awardについて>

“Innovators in Science Award”では、毎年二件の研究が表彰され、一件はEarly-Career Scientist、もう一件は一流のSenior Scientistを対象に、その際立った独創性や研究のインパクトを讃えます。また、表彰者にはそれぞれ20万米ドルが与えられます。本アワードの対象は、優れた科学上の実績を有する世界中の大学、学術機関、政府、非営利機関およびこれらと同等の機関からのノミネートに限られ、神経科学、消化器病学、腫瘍学、再生医療の4つのうちの1つの対象領域における有望なEarly-Career Scientistおよび最も卓越したSenior Scientistから表彰者が選ばれます。最終選考対象者および受賞者は、本アワードから独立して選任された専門家で構成される選考委員会によって選出されます。NYASが武田薬品と連携して本アワードを運営しています。詳細についてはInnovators in Science Award websiteをご覧ください。

 

<The New York Academy of Sciencesについて>

The New York Academy of Sciencesは、1817年以来、科学的な研究、教育、政策を推進することにより社会が抱える課題をイノベーションによって解決してきた、独立した非営利組織です。本アカデミーは100ヶ国に2万人以上の会員を有し、人類に貢献するグローバルなサイエンス・コミュニティを創造しています。詳細についてはwww.nyas.orgおよびTwitterアカウント@NYASciencesをご覧ください。

 

以上