肝疾患治療のための創薬に向けた武田薬品とHemoShear社による独占的提携について

2017年10月18日

-HemoShear社の基盤技術”REVEAL-TxTM”と武田薬品の新薬創出・開発力の融合

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とHemoShear Therapeutics, LLC(本社:バージニア州 シャーロッツビル、以下「HemoShear社」)は、非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohepatitis, 以下「NASH」)を含む肝疾患の新規治療法を創出・開発するための共同研究契約を締結しましたのでお知らせします。

当社の消化器疾患創薬ユニットのヘッドであるGareth Hicksは、「ヒトの多細胞系における病態生理学を研究することは、疾患の理解やベストインクラスの治療法を開発するうえで重要です。HemoShear社が有する基盤技術は、NASHや他の肝疾患に対する新たな治療標的の同定および検証を実施するにあたり、ヒト検体での解析を第一とするアプローチに注力する当社の肝疾患に対する包括的戦略に不可欠と考えています」と述べています。

HemoShear社独自の創薬基盤技術であるREVEAL-TxTMは、患者由来の組織に生理的な血流状態を適用するものです。REVEAL-TxTMは、ヒトへ投与する薬剤濃度で候補化合物を研究することを可能にし、高い精度で疾患を再現することにより、複合的な病態生理学的経路に対する重要な知見をもたらします。REVEAL-TxTMは、米国肝臓病学会年次集会において、その基盤技術を用いたNASH疾患モデルにおいて、臨床段階の薬剤から多くの臨床観察事例を再現する能力を示したとの発表により4つのPresidential Awardsを受賞しました。

HemoShear社のCEOであるJim Powersは、「武田薬品と共同研究を実施することを嬉しく思います。当初から、武田薬品は肝疾患の治療標的を同定し、検証することが出来る当社の基盤技術の能力や価値、将来性を認知していました。創薬研究のためにNASHや他の肝疾患を再現する当社の能力と武田薬品の新薬創出・開発ならびに製品化の専門性を融合させることにより、NASHおよび他の肝疾患に対してより安全で効果的な治療法を創出することが可能になるでしょう」と述べています。

本契約に基づき、HemoShear社は契約一時金と研究開発費を受領し、武田薬品は特定の肝疾患に対するベストインクラスの治療法開発のため、HemoShear社独自の創薬基盤技術の独占的アクセス権を取得します。またHemoShear社は、開発や販売のマイルストン達成に応じて最大で4.7億米ドルおよびロイヤリティを受領する権利を有します。本契約に関するその他の詳細については開示していません。肝疾患は、最終的には肝移植が必要となる段階まで進行する恐れもあり、大きなアンメットメディカルニーズがあります。肝移植の主な原因の1つとして挙げられるNASHは、米国だけでも1,600万人以上に影響があると推定される重篤な慢性肝疾患です。NASHは、肝臓内の炎症と過度の脂肪蓄積が特徴であり、線維症、肝硬変、肝がんおよび肝不全へ進行する可能性があります。現在、FDAの承認を受けたNASHおよび肝線維症を適応とする治療法はありません。

この提携において、Cowen社がHemoShear社の財務アドバイザーを務めました。

HemoShear Therapeutics, LLCについて>
HemoShear社は、新規の生物学的標的を発見して、アンメットメディカルニーズの高い代謝性疾患の創薬プログラムを進めています。同社独自の創薬基盤技術REVEAL-Tx™により作製されたベストインクラスの生物学的に関連性のあるヒト疾患モデルによって、疾患の原因となる機序を見出し、得られた知見を薬物候補の探索に活用して、どの薬物候補が患者の治療に適しているかを予測することが可能です。HemoShear社の現在の創薬プログラムは、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)ならびに先天代謝性異常疾患であるプロピオン酸血症やメチルマロン酸血症に注力しています。詳しくは、ウェブサイト(www.HemoShear.com)をご覧ください。

REVEAL-TxTMについて>
既存のヒト疾患モデルは、ヒトの生体を正確には再現していません。REVEAL-Tx™はHemoShear社が開発した革新的基盤技術で、疾患を再現するために、患者由来の組織に生理的な血流状態を適用するものです。REVEAL-Tx™により、高い精度で疾患を再現することで複合的な病態生理学的経路に対する新たな知見が得られます。先進的で独自のコンピュータ技術を用いた生体ツールを組み合わせて構築された疾患モデルは、同社の科学者による疾患経路の探索、仮説の検証、および生理学的に正確な疾患状態下において意味ある標的を選択することにより、新規治療アプローチを同定し、失敗のリスクを軽減させます。

以上