悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」の成熟型T細胞リンパ腫を対象とした一次(フロントライン)治療に関する臨床第3相試験ECHELON-2の患者登録完了について

2016年11月9日

- ECHELON-2 試験は、CD30抗原を発現しているリンパ腫に対する基礎治療薬としてアドセトリスを位置付ける後期臨床開発戦略における重要な試験

- ECHELON-2試験のデータは2017年から2018年に得られる予定

Seattle Genetics, Inc.(本社:米国ワシントン州ボセル、以下「シアトルジェネティクス社」)と武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)は、このたび、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)の臨床試験であるECHELON-2の患者登録が完了しましたのでお知らせします。ECHELON-2試験は、未治療のCD30陽性成熟型T細胞リンパ腫の患者さんを対象とし、化学療法と併用した場合のアドセトリスの一次(フロントライン)治療としての有用性を検討する無作為化グローバル臨床第3相試験です。アドセトリスは、成熟型T細胞リンパ腫などのいくつかのタイプの非ホジキンリンパ腫やホジキンリンパ腫に発現しているCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体ですが、現在、成熟T細胞リンパ腫の一次治療薬としては承認されていません。

ECHELON-2試験において、452名の登録患者さんが、「アドセトリス+シクロフォスファミド+ドキソルビシン+プレドニソン」の新規併用レジメン群、あるいは成熟型T細胞リンパ腫に対するフロントライン治療の標準療法として広く認められている「シクロフォスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾン」併用(CHOP療法)群とに無作為に割付けられました。本試験は、米国食品医薬品局(FDA)の臨床試験計画評価(Special Protocol Assessment)に基づいて実施されており、欧州医薬品庁(EMA)から科学的アドバイスも受けています。

シアトルジェネティックス社 臨床開発部門Vice PresidentのNaomi Hunderは、「当社の目標は、現在実施中の幅広い後期臨床開発プログラムを通じ、CD30抗原を発現しているリンパ腫に対してアドセトリスを基礎治療薬に位置付けることであり、また、ホジキンリンパ腫および成熟型T細胞リンパ腫に対する一次治療を再定義することです。また、ECHELON-2試験は、患者登録が完了した4つ目の臨床第3相試験です。成熟型T細胞リンパ腫の一次治療に関するECHELON-2試験の結果は、2017年から2018年に得られると考えており、今後そのタイムラインを精緻化できるものと期待しています。本試験の最終目標は、CD30陽性成熟型T細胞リンパ腫における一次治療の患者さんの転帰を改善することであり、良好な結果が得られた場合、これら患者さんにおけるアドセトリスの一次治療に関する効能追加に向けて本試験のデータを当局に提出することです」と述べています。

武田薬品Oncology Therapeutic Area UnitのExecutive Medical DirectorであるDirk Huebnerは、「成熟型T細胞リンパ腫は、希少かつ進行性のがんであり、標準治療の化学療法レジメンは何十年も変わっていません。今回の患者登録完了は、新たに成熟型T細胞リンパ腫と診断された患者さんに対するアドセトリスの有効性・安全性を評価するECHELON-2試験の重要な節目であるだけでなく、CD30陽性悪性腫瘍患者さんに重要な治療薬を新たにお届けするという目標に向けたマイルストンでもあります」と述べています。

成熟型T細胞リンパ腫における「アドセトリス+シクロフォスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン」の併用を評価した臨床第1相試験のデータは、2012年と2015年の米国血液学会総会で発表されました。本データでは、23名(88%)で完全寛解、3名(12%)で部分寛解を示し、26名中26名(100%)で客観的奏効を達成したことが示されました。長期追跡データでは、3年全生存率が80%、3年無増悪生存率が52%と推定され、最初の寛解後に地固め療法として幹細胞移植を受けた患者さんはいませんでした。これまで、成熟型T細胞リンパ腫における標準的一次療法であるCHOP療法について、3年全生存率40%以下および3年無増悪生存率30%以下という成績が報告されていました(Reimer et al., J Clin Oncol 27: 106-113; 2009; Fanale et al., J Clin Oncol 32: 3137-3143; 2014)。臨床第1相試験で30%以上の患者さんに見られたあらゆるグレードの最も頻度の高い有害事象は、末梢感覚神経障害、下痢、倦怠感、脱毛でした(この試験の4年追跡データは、2016年の米国血液学会総会において発表される予定です)。

 

ECHELON-2 試験のデザインについて>

本試験は、CD30陽性成熟型T細胞リンパ腫の一次治療としての、「アドセトリス+シクロフォスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン」と「シクロフォスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾン」(CHOP療法)とを比較した二重盲検、プラセボ対照のグローバル臨床第3相試験です。主要評価項目は、Cheson 2007 Revised Response Criteria for Malignant Lymphomaを用いた中央判定委員会の評価による無増悪生存期間であり、副次評価項目は、全生存期間、完全寛解率、安全性などです。本試験は、北米、欧州、アジアから452名の患者さんが登録され、それぞれの治療群に約225名ずつ割付けられています。予め規定された無増悪生存期間のイベント数に達した際にデータ取得を予定しています。

詳細については、 www.clinicaltrials.gov をご覧ください。

 

以上