アドセトリスの皮膚CD30陽性T細胞リンパ腫を対象とした臨床第3相試験ALCANZA試験の良好な結果発表について

2016年8月2日

-アドセトリスの無作為化臨床第3相試験において、4ヵ月間以上にわたり統計学的に有意な客観的奏効率の改善を示し、主要評価項目を達成-
-2016年ASH年次総会での発表に向けて抄録を提出-

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とSeattle Genetics, Inc.(本社:米国ワシントン州ボセル、以下「シアトルジェネティクス社」)は、このたび、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)に対するアドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)の効果を検証した臨床第3相試験であるALCANZA試験において、主要評価項目を達成し、4ヵ月以上にわたる持続的な客観的奏効率(ORR4)の統計学的に有意な改善を示しましたのでお知らせします。本無作為化試験は、米国食品医薬品局(FDA)からの臨床試験計画評価(SPA:Special Protocol Assessment)や欧州医薬品庁(EMA)からの科学的な助言を受けており、全身療法または放射線療法の前治療を受けたCD30陽性CTCL患者さん131名を対象に、アドセトリス単剤投与群と標準治療であるメトトレキサートあるいはベキサロテンを投与した対照群とを比較しました。アドセトリスは、CTCL患者さんの約50%において皮膚病変の腫瘍に発現するCD30を標的とした抗体薬物複合体(ADC)です。現在のところ、アドセトリスはCTCL治療薬として承認されていません。

 

本ALCANZA試験では、独立判定委員会による評価において、アドセトリス投与群は対照群と比較して、ORR4で統計学的に有意な改善を示し、主要評価項目を達成しました(p<0.0001)。アドセトリス投与群におけるORR4は56.3%を示し、対照群では12.5%でした。完全寛解率、無増悪生存期間や治療中の症状の軽減を含む、プロトコールで規定されている重要な副次評価項目は、全てアドセトリス投与群で統計学的に有意に優れていました。本試験におけるアドセトリスの安全性プロファイルは、全般的に既存の添付文書の情報と差はありませんでした。本試験の抄録は、2016年12月3~6日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催される米国血液学会(ASH)の年次総会でのデータ発表に向けて、提出される予定です。

 

武田薬品Oncology Therapeutic Area UnitのExecutive Medical DirectorであるDirk Huebnerは、「ALCANZA試験の完了によって得られたこの素晴らしい、臨床上意義のある結果は、アドセトリスの臨床試験プログラムにおいて重要なマイルストンです。新しい効能が承認を受けた場合、CTCL患者さんにとって新たな治療オプションとなる可能性があります。主要評価項目である4ヶ月以上にわたる客観的奏効率や、全ての主な副次評価項目の明らかな改善を示したデータが得られ、管理可能な安全性プロファイルが示されたことを大変嬉しく思います。この結果は、本剤を通してCD30陽性患者さんに対する取り組みをより一層強化するものであり、当社は世界中の規制当局の方々にこれらのデータをご紹介できることを楽しみにしています」と述べています。

 

シアトルジェネティクス社の社長兼CEOであるClay Siegallは、「皮膚T細胞リンパ腫は体力を消耗させ、皮膚の異常や痛みを伴う疾患であり、意義のある持続的奏効をもたらす有効な治療オプションの必要性は極めて大きいものです。本試験は、CTCL患者さんにおいて標準治療を対照群として実施された初めての無作為化臨床第3相試験であり、この試験に参加された患者さんにおいて、アドセトリス投与が良い結果を示したことを嬉しく思います。12月のASH年次総会では、ALCANZA試験のより完全なデータの報告ができるものと期待しており、2017年上期には本適応に関する生物学的製剤承認一部変更申請をFDAに提出する予定です」と述べています。

 

<ALCANZA試験の試験デザインについて>

ALCANZA試験は、原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫(pcALCL)または菌状息肉腫(MF)を含む、CD30陽性CTCL患者を対象とし、標準治療であるメトトレキサートあるいはベキサロテンを投与した対照群とアドセトリス単独投与群の効果を比較検証するために計画された無作為化非盲検臨床第3相試験です。本試験の主要評価項目は、4ヵ月以上にわたる持続的な客観的奏効率です。主な副次評価項目は、完全寛解率、無増悪生存期間および治療間中の症状の度合いです。本試験では、世界の50施設にて、131名の患者さんが登録されました。少なくとも1回の全身療法または放射線療法を受けた患者さんが、治験実施医師が選択した治療薬あるいは3週間ごとにアドセトリスを最大約1年の投与を受けました。この国際多施設共同試験は、武田薬品の実施責任のもと、北米および南米、ヨーロッパ、およびオーストラリアで実施されました。

アドセトリスはすでにCTCLの最も一般的な亜型であるMFについて、FDAから希少疾病用医薬品の指定を受けています。また、pcALCLやMFなどの亜型を含むCTCLについて、欧州委員会からも希少疾病用医薬品の指定を受けています。

以上