Theravance Biopharma社が開発中の新しい消化管運動障害治療薬である5-HT4受容体作動薬TD-8954の全世界におけるライセンス獲得について

2016年6月9日

-選択的5-HT4受容体作動薬の全世界における権利を武田薬品が獲得し、-重点領域である消化器系疾患領域に対する取り組みを強化

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とTheravance Biopharma Inc.(本社:アイルランド ダブリン、以下「Theravance Biopharma社」)は、このたび、経腸栄養不耐性(EFI)の患者さんを含む消化管運動障害治療薬として開発中の選択的5-HT4受容体作動薬であるTD-8954の、全世界における開発・販売に関する独占的権利を武田薬品が獲得する契約に合意いたしましたのでお知らせします。

TD-8954は、経腸栄養不耐性の重篤な栄養状態リスクのある患者さんに対し、早期に栄養状態の回復を達成するための短期投与として開発中の薬剤であり、米国食品医薬品局(FDA)からファスト・トラック指定を受けています。Theravance Biopharma社は、経腸栄養不耐性の重篤な患者さんを対象に、本剤の静脈内単回投与において、安全性、忍容性及び薬理・薬効に関するメトクロプラミドとの比較検討試験を完了いたしました。

武田薬品のGastroenterology Therapeutic Area Unit HeadであるAsit Parikhは、「TD-8954が当社のポートフォリオに加わることで、消化器系疾患の患者さんにより良い治療を提供する当社の取り組みがより強化されます。当社は、消化器系疾患領域におけるリーディング・カンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い領域の患者さんへ革新的な医薬品をお届けしてきました。TD-8954は経腸栄養不耐性の患者さんを含む消化管運動障害を有する患者さんにとって、有益な治療法になるものと信じています。米国における経腸栄養不耐性の患者さんは約100万人にのぼり、FDAから承認された治療法がないのが現状です」と述べています。

Theravance Biopharma社の会長兼CEOであるRick E Winninghamは、「本契約は当社にとって、極めてニーズの高い治療オプションの開発につながる大変重要なものです。TD-8954の単回投与試験において、経腸栄養不耐性を有する重篤な消化管運動障害の患者さんに対して、胃排出時間の改善をもたらすと確信しています。胃排出時間が延長すると、集中治療室(ICU)内の患者さんに栄養を補給することが困難となり、回復時間が遅くなったり、ICU内での治療が長引いたりすることで、ICUに関連した合併症リスクの増加につながることから、胃排出時間の改善はとても重要なものです。武田薬品は、消化器系疾患領域の治療薬開発における業界のリーダーであり、TD-8954の開発の進展に当たり理想的なパートナー企業であると考えています」と述べています。

本契約に基づき、Theravance Biopharma社は、契約一時金として15百万米ドルを武田薬品から受領します。また、将来の開発・販売にかかるマイルストン、ならびに全世界での売上に応じた2桁台の料率のロイヤルティを受領する可能性があります。なお、経腸栄養不耐性の適応を含め静脈内投与の適応に関する開発、承認取得、販売にかかる最初のマイルストンとしては、合計で110百万米ドルとなる見込みです。本契約は、ハート・スコット・ロディノ反トラスト強化法(HSR法)に基づく許可およびその他の契約発効条件を満たすことを条件に、2016年6月末までに完了する見込みです。 

以上

 

 <Theravance Biopharma社について>

Theravance Biopharma社は、重篤な疾患に苦しむ患者さんの日常生活をより良くするための創薬を目指す、多様性のあるバイオ医薬品企業です。自社開発のパイプライン化合物には、重篤な疾患の急性期治療を受けている患者さんのアンメットメディカルニーズを満たし、ベスト・イン・クラスとなる可能性のあるものが含まれます。最初の上市品目であるVIBATIV® (telavancin)は、難治性の感染症に対して、米国、欧州、その他の国で承認されている、2つの作用機序を有する1日1回投与の抗生物質です。Revefenacin(TD-4208)は、1日1回吸入の慢性閉塞肺疾患(COPD)治療薬として開発中の長時間作用型ムスカリン拮抗薬(LAMA)です。ネプリライシン(NEP)阻害薬の開発プログラムにおいては、急性および慢性心不全、高血圧、糖尿病腎症のような慢性腎疾患を含む、幅広い循環器系疾患および腎疾患に対する選択的NEP阻害薬を開発しています。重点研究領域は炎症疾患と免疫疾患で、患者さんのベネフィットを最大にし、リスクを最小にするため、肺及び消化管組織の標的部位へ到達できる薬剤の開発を目標としています。その最初の研究として、様々な炎症性腸疾患の治療薬として、消化管をターゲットとするJAK阻害薬の開発を目指しています。これに加え、Glaxo Group LimitedまたはInnoviva, Inc.との契約に基づいたその一部の関連企業による、現在、慢性閉塞性肺疾患(COPD)ならびに喘息治療薬として開発中のClosed Triple(フロ酸フルチカゾン、ウメクリジニウム、ビランテロールの配合剤)を含む複数の医薬品開発プログラムに関し、将来、経済的利益を受ける可能性を有しています。