米国における大うつ病治療剤ボルチオキセチン臭化水素酸塩(前製品名:Brintellix)のTrintellixとしての販売開始について

2016年6月2日

-Brintellixから製品名を変更し、Trintellixとして販売開始-

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)の100%子会社である武田ファーマシューティカルズUSA Inc.(所在地:米国イリノイ州ディアフィールド、以下「TPUSA社」)とH. Lundbeck A/S(本社:デンマーク、コペンハーゲン、以下「Lundbeck社」)は、このたび、米国における1日1回経口投与の大うつ病治療剤ボルチオキセチン臭化水素酸塩(一般名)の製品名を変更し、Trintellixとして販売を開始しましたのでお知らせします。

 

武田薬品とLundbeck社は、先日、製品名混同を避けるため、米国におけるボルチオキセチン臭化水素酸塩の製品名をTrintellixに変更することを公表しました。Trintellixについては、Brintellixからの剤形、効能・効果、用法・用量の変更はありません。本剤は、2013年9月に米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得しており、このたび、両社は、FDAとも協議の上、患者さんや医療関係者の方々による今後の製品名混同を最小限にするには製品名変更が最善の方法であると判断し、変更を決定しました。

 

製品名変更に伴い、Trintellixには新たな薬剤認識番号(National Drug Code:NDC)が付与されます。なお、医薬品等の取り違えについては、インターネットのFDA MedWatchプログラム(www.fda.gov/medwatch)にて報告されています。

 

<Trintellixについて>

Trintellixは、神経伝達物質セロトニン(5-HT)の再取り込み阻害作用、また、5-HT1A受容体刺激作用、5-HT1B受容体の部分的刺激作用、5-HT3、5-HT1D、5-HT7受容体拮抗作用など、複数のセロトニン受容体での作用を有すると考えられています。Trintellixは、これらの薬力学的作用を併せ持つ初めてかつ唯一の薬剤です。

 

TrintellixはLundbeck社が創製し、米国における臨床試験はLundbeck社と武田薬品が共同で行い、米国市場における新薬承認申請(NDA)は武田薬品が行いました。TrintellixはLundbeck 社の商標であり、武田薬品が使用許諾を得て使用しています。

 

世界保健機関(WHO)は、Anatomical Therapeutic Chemical(ATC:解剖治療化学分類)において、Trintellixを「その他」の抗うつ薬というクラスに分類しました。

 

6~8週間のプラセボを対照とした試験において、Trintellix投与時に最も多く発現した有害事象(発現率≧5%かつプラセボ投与群の少なくとも2倍の発現率)は吐き気、便秘、嘔吐でした。短期投与試験全体において、Trintellix 5~20mg/日を投与した患者さんの5~8%が、プラセボ投与群においては4%が副作用により治療を中止しており、最も多い副作用は吐き気でした。

 

6~8週のプラセボを対照とする臨床試験において、Trintellix投与群では投与開始前からの平均体重変化量に有意な影響は認められませんでした。また、12週間のTrintellix投与にて効果の認められた患者さんを対象とした、24週間のプラセボ対照・二重盲検・長期維持試験において、プラセボ投与群とTrintellix投与群の体重変化量に差はありませんでした。なお、プラセボ対照試験において、Trintellix投与群の患者さんの収縮期血圧及び拡張期血圧ならびに心拍数等のバイタルサインについても、影響は認められませんでした。

 

<承認用量>

Trintellix 5 mg錠、10 mg錠、20 mg錠(食事の摂取に関わらず服用可能)

Trintellixの承認用法・用量は5~20 mg 1日1回、推奨服薬開始用量は1日10 mgであり、米国における臨床試験の結果において、高用量投与時により高い治療効果が示されたことから、患者さんの忍容性に応じて1日20mgまで増量します。高用量投与に忍容性のない患者さんは、5mg/日まで減量することも検討されます。幅広い用量設定により、多様な患者さんのニーズに対応可能です。

以上