2015年度(4-3月期)の連結業績および2016年度の連結業績予想について
2015年度(4-3月期)の連結業績および2016年度の連結業績予想について
-2015年度は持続的成長への転換点となり、年間マネジメントガイダンスを2年連続で達成
2015年度は持続的成長への転換点となり、年間マネジメントガイダンスを達成
成長ドライバーは、引き続き力強く成長
革新的な新製品の成長が特許満了の影響を軽減
継続的な効率性の向上
2016年度マネジメントガイダンス: 成長を持続する戦略フォーカスの年
|
当社 代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバーは、「2015年度は、持続的成長への転換点となりました。当社成長ドライバーや、エンティビオやニンラーロなどのグローバル製品の発売により、2年連続で年間マネジメントガイダンスを達成しました。当社は、フォーカスした研究開発領域に注力し、患者さんに革新的な医薬品をお届けできるよう、引き続き取り組んでまいります。また、不断の戦略ロードマップ実行により長期的にありたい姿を実現し、機動性と革新性に富んだベスト・イン・クラスの製薬企業として成長を続けてまいります」と述べています。
2015年度の主な連結業績
(億円) |
2014年度 |
2015年度 |
成 長 | |
4-3月期 |
4-3月期 |
|
実質的な成長2 | |
売上収益 |
17,778 |
18,074 |
+1.7% |
+3.4% |
営業利益 |
△1,293 |
1,308 |
- |
- |
コア・アーニングス1 |
2,883 |
2,924 |
+1.4% |
+8.1% |
当期利益3 |
△1,458 |
802 |
- |
- |
EPS |
△185円 |
102円 |
- |
- |
コアEPS |
225円 |
258円 |
+14.8% |
+21.7% |
1 コア・アーニングスは、営業利益から、企業買収にかかる会計処理の影響や無形資産の償却費・減損損失、事業構造再編費用、主な訴訟費用などの特殊要因を除いて算定しています。
2 当社では、実際の事業活動のパフォーマンスを把握することを目的として、実質的な成長性を測る指標を採用しています。実質的な売上収益、実質的なコア・アーニングスおよび実質的なコアEPSは、上記1に加えて、為替影響と、製品売却や取得を除いて算定しています。
3 親会社の所有者帰属分
売上収益の実質的な成長は、主に武田成長ドライバーである消化器系疾患領域、オンコロジー、中枢神経系疾患(CNS)領域、および新興国における成長によってもたらされました。これら成長ドライバーの合計の売上収益は、当社全体の売上収益の52%を占めています。消化器疾患領域では、エンティビオの伸長により対前年度+23.6%の成長を示し、オンコロジーでは、ベルケイドやアドセトリス、米国において昨年12月に発売して以来良好な立ち上がりを示しているニンラーロの貢献により同+1.0%の成長を示しました。ベルケイドのロイヤリティを除いたオンコロジーの実質的な成長は+4.4%でした。ブリンテリックス等のCNS領域では、+37.3%の伸長がもたらされています。新興国では、バリューブランド*の伸長や中国(+11.1%)、ロシア(+6.2%)、ブラジル(+5.7%)の着実な伸長により対前年度+4.8%の成長でしたが、新興国市場は将来にわたり1桁台後半の成長を示すものと考えています。米国の伸長も、売上収益の成長に貢献しました(対前年度+12.4%の実質的な成長)。日本では、ジェネリック医薬品の浸透による影響で対前年度3.3%の減収となりましたが、アジルバ(対前年度+30.1%)やロトリガ(対前年度+69.0%)などの製品が売上伸長に貢献しています。日本ではこれらの製品に加え、タケキャブやザファテックが、2週間の処方制限解除後に売上伸長のキードライバーとなるものと期待されています。
*バリューブランド: ブランドジェネリック(特許満了の自社品含む)、およびOTC(一般用医薬品)
2015年度連結業績における営業利益は前年度に比し2,601億円増加の1,308億円となり、2月の第3四半期決算発表時に上方修正した2015年度予想の1,200億円を上回りました。販売費及び一般管理費は、米国における新製品の販売促進にかかる経費の増加等により、前年度に比し382億円増加(+6.2%)しましたが、研究開発費は362億円減少しました(-9.5%)。製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、2014年度にコルクリスにかかる減損損失を305億円計上し、そのうち86億円が2015年度に戻入されたことなどにより、513 億円減少(-29.1%)しました。その他の営業収益は、前期にコルクリスにかかる条件付対価の取崩益538 億円や、有形固定資産売却益328 億円を計上していたことなどにより、821 億円(76.6%)減少しました。その他の営業費用は、前期に米国でのアクトス関連訴訟にかかる損失2,741 億円を計上していたことなどにより、2,778 億円(86.2%)減少しました。
プロジェクトサミットは、全社的に効率性を高める戦略的な取り組みであり、2015年においては購買に関するコスト削減などによりさらに300億円の削減を実現し、年間目標を大きく上回りました。
R&Dの生産性向上の取り組みでは、当社は「オンコロジー」、「消化器系疾患」、「中枢神経系疾患」の3領域を重点領域と位置づけ、医療の発展をリードする取り組みをさらに推進し、新興国を含む世界中の患者さんに革新的な新薬を提供してまいります。
当社は2015年度を持続的成長への転換点と位置づけましたが、2016年度は成長を持続する戦略フォーカスの年として、以下の年間マネジメントガイダンスを設定します。
2016年度のマネジメントガイダンス
|
実質的な成長(%) |
売上収益 |
1桁台半ば |
コア・アーニングス |
10%台前半から半ば |
コアEPS |
10%台前半から半ば |
1株当たり配当金 |
180円 |
2016年度財務ベース通期予想(対前年度からの変動率)
(億円) |
2016年度1 |
変動 |
売上収益 |
17,200 |
-4.8% |
研究開発費 |
3,250 |
-6.0% |
営業利益 |
1,350 |
+3.2% |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
880 |
+9.8% |
EPS |
112円 |
+9.8% |
12016年度の為替レートの想定は、1米ドル=110円、1ユーロ=125円としています。
2015年度連結業績の詳細およびその他の決算関連情報については、当社ホームページをご覧ください。
https://www.takeda.com/jp/investors/
以上