発展途上国でのポリオ根絶を支援するためビル&メリンダ・ゲイツ財団から助成金を受領

2016年5月9日

- ポリオ根絶は公衆衛生における歴史的事業であり、大きな勝利を目前にしている

当社は、このたび、発展途上国におけるポリオ根絶を目指し、ビル&メリンダ・ゲイツ財団と事業提携契約を締結したことをお知らせします。当該財団からの資金助成により、当社は、セービン株不活化ポリオワクチンの開発および承認取得を行い、山口県光市にある当社工場にて、少なくとも年間5千万本を製造し、70以上の発展途上国へ供給する計画です。この取り組みは、世界の公衆衛生における重要なアンメットニーズに応えるべく、イノベーション及びパートナーシップを推進するという当社の戦略、ならびに、昨年9月に国連で採択されたSustainable Development Goals(SDGs:持続可能な開発目標)に沿ったものです。

 

当社代表取締役社長CEOのChristophe Weberは、「ビル&メリンダ・ゲイツ財団との事業提携を通じてポリオ根絶に貢献できることを当社として大変嬉しく思います。この取り組みにより、世界中の発展途上国の子供たちの健康に対して、日本企業による真摯な決意を示すことができます」と述べています。

 

本事業提携契約に基づき、ビル&メリンダ・ゲイツ財団は当社に対し38百万米ドルの資金助成を行います。当社は、革新的なワクチン製造の基盤技術を強化し、安全かつ有効なセービン株不活化ポリオワクチンの開発を進め、承認を取得し、Gavi(Global Alliance for Vaccine and Immunization:ワクチンと予防接種のための世界同盟)の援助を受けている発展途上国に対し、少なくとも年間5千万本のワクチンを入手可能な価格で供給する計画です。Gaviは、世界の貧困国で生活する子供たちへ、新たに開発されるも接種率が低いワクチンへの接種機会を等しく提供するという共通目標のもと、公共セクター及び民間セクターが参加する、ワクチンに関する同盟機構です。なお、当社のセービン株不活化ポリオワクチンは、現在、一般財団法人阪大微生物病研究会の一事業所となっている(旧)日本ポリオ研究所から導入したものです。

 

ビル&メリンダ・ゲイツ財団のGlobal Development PresidentであるChris Eliasは、「2016年、世界はポリオ根絶を目前にしています。ポリオを根絶するためには、すべての子供たちを感染から防ぐ必要があります。この度の事業提携は、世界がポリオ根絶に十分なワクチンを手に入れ、ポリオのない世界が維持されることを支援するものです」と述べています。

 

当社Vaccine Business Unit PresidentのRajeev Venkayyaは、「当社のポリオプログラムは、デング熱、ノロウイルス、手足口病への取り組みとともに、公衆衛生における最も重要な課題に取り組み、そしてワクチンの接種が望まれる人々に対しワクチンの接種機会を普及させるという当社の決意を示しています。ビル&メリンダ・ゲイツ財団との事業提携、そしてポリオ根絶の最終段階として、世界中の何億もの子供たちにワクチンを供給できる機会を得たことを、大変嬉しく思います」と述べています。

 

<ポリオについて>

ポリオ(急性灰白髄炎)は障害が残り、死に至りうる感染症です。根治させる治療法はありませんが、予防のための安全かつ有効なワクチンが存在します。すなわち、ポリオを根絶する戦略とは、感染が終息し世界からポリオが根絶するまで、すべての子供たちにワクチンを接種することにより感染を予防することです。ポリオウイルスは神経系を侵し、数時間のうちに、不可逆的な麻痺を引き起こします。ポリオは年齢に関係なく感染しますが、主に感染の影響を受けるのは5歳以下の小児です。

 

<武田薬品のワクチンに対する取り組みについて>

ワクチン接種により、年間200万人もの人々が死を免れ、公衆衛生はグローバルに変革を遂げました。当社は、人々の健康を守るため、日本において70年にわたりワクチンをお届けしています。また現在、当社のグローバルワクチン事業部門は、デング熱やノロウイルスなど世界で最も大きな課題となっている感染症に対するワクチンの開発に注力しています。当社のワクチンチームは、開発、製造、供給に関し、卓越した実績と豊富な知識を有しており、世界の公衆衛生における喫緊の課題に対応できるワクチンパイプラインの拡充に努めています。

以上