武田薬品とNsGene社のパーキンソン病に対するカプセル化細胞治療薬の共同研究契約締結について

2016年1月8日

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とNsGene Inc.(本社:米国ロードアイランド州プロビデンス、以下「NsGene社」)は、このたび、パーキンソン病の治療法となり得るカプセル化細胞治療薬の共同研究契約を締結しましたのでお知らせします。本共同研究では、埋め込み型・カプセル化細胞治療デバイスを用いて遺伝子組換え型グリア細胞株由来神経栄養因子を脳の罹患部位へ送達できるよう研究を実施します。

 

グリア細胞株由来神経栄養因子は、パーキンソン病に対する治療効果が期待できる神経再生成長因子として注目されていますが、脳の罹患部位に本因子を送達させるという課題を有しています。本共同研究により、外科的に移植したデバイスに充填された遺伝子組換え細胞が、グリア細胞株由来神経栄養因子を標的部位で直接放出し、神経細胞の生存と再生を促進することにより治療効果をもたらす可能性を追求します。

 

NsGene社は、ブラウン大学で生み出された細胞治療に関する基礎技術を臨床応用可能なレベルへと発展させました。NsGene社のデバイスには、免疫遮断性のカプセルに遺伝子組換え細胞が充填されており、治療レベルの生理活性物質を、移植後長期間にわたり産生し続けることが出来ます。グリア細胞株由来神経栄養因子は、損傷した神経細胞に直接長期間作用すると、軸索の伸長を促進し、ドーパミン神経細胞を保護することが前臨床試験において示されています。

 

NsGene社は、武田薬品から研究費の支援を受けることにより、本技術をさらに発展させ、臨床試験および本提携で求められる重要な科学的マイルストンの達成を目指します。詳細な契約内容については開示しておりません。

 

武田薬品は、疾患治療のための再生医療研究に取り組んでいます。NsGene社との本共同研究は、多くの患者さんの人生を実り多きものとする画期的な生物学的製剤による治療法および埋め込み型の薬物送達システムの開発を追求する武田薬品の取り組みの一環です。

<NsGene社について>

NsGene, Inc.は、米国ロードアイランド州プロビデンスに本社を置く、臨床段階のバイオテクノロジーを有する非上場の企業であり、カプセル化細胞治療技術を開発しています。同社は、神経疾患および感音性難聴の領域において、他の企業や研究機関と提携し、実用化に向けた製品開発に取り組んでいます。同社は、そのカプセル化細胞治療技術を、アルツハイマー病の臨床試験において、最初に適用しました。

以上