JAMA誌掲載の2型糖尿病治療剤ピオグリタゾンの疫学研究論文に対する編集者へのレターと当社の見解について

2015年12月16日

ペンシルベニア大学とKaiser Permanente 医療保険グループ(KPNC)の研究部門により実施された10年間の疫学研究結果であるJournal of American Medical Association(JAMA)誌掲載の論文「糖尿病患者におけるピオグリタゾンの使用と膀胱がんおよびその他頻度の高いがんの発生リスク」(本年7月21日掲載)に対し、編集者へのレター(読者からのコメントと論文著者からの回答)が12月15日(米国時間)にJAMA誌に掲載されました。

 

当該レターの執筆者3氏は、ペンシルベニア大学とKPNCにより実施された本疫学研究をさらに分析することを主張していますが、当社は当該レターで述べられている3氏の意見には賛同いたしかねます。なぜなら、本疫学研究には米国食品医薬品局(FDA)からの多くの指摘が反映されているからです。一方、3氏は、ピオグリタゾンの製造物責任訴訟における原告の弁護士から本疫学研究を分析するよう依頼を受けていました。

 

当社のチーフ メディカル&サイエンティフィック オフィサーであるAndy Plumpは、「当社は、ピオグリタゾンの良好なベネフィット/リスク プロファイルを確信しており、また、ペンシルベニア大学およびKPNCに在籍する世界レベルの疫学研究者が作成した確たる研究手法に賛同しています。本疫学研究は、FDAと綿密に協議が行われた上で実施されています。さらに、本疫学研究論文の著者は、本研究結果を得るために長年真摯に取り組んできました。本研究結果は、今まで行われた最も広範囲におよぶ実臨床のデータ解析のひとつです。この結果は仮説に基づき検証された強固な科学的根拠であり、この研究に尽力してくださった研究者の皆さんに感謝いたします」と述べています。

 

「糖尿病患者におけるピオグリタゾンと膀胱がんに関する疫学研究」は、ピオグリタゾンを投与された患者さんにおいて膀胱がんの発生リスクが増加するかどうかを検討するために計画された前向き疫学研究です。10年間のこの観察的前向き研究は、1997年から2012年の間に2型糖尿病と診断された193,099名の患者さんが対象となっています。本大規模研究では、過去にピオグリタゾン投与を受けたことがある患者さんにおいて、過去に本剤の投与を受けたことがない患者さんと比較して、膀胱がん発生リスクの統計学的に有意な増加は認められませんでした。さらに、膀胱がん発生リスクとピオグリタゾンの投与期間、累積投与量、投与開始からの期間の間にも関連性は示されませんでした。本疫学研究は、ピオグリタゾンの使用と膀胱がんに関連性が示されなかった長期データを有する第三者による疫学研究です。

 

また、Plumpは、「長期の観察研究結果は、実臨床で得られる成績を示している可能性が非常に高く、実際の患者さんに対する治療薬の効果をさらに理解する上で有用です。当社は、医療関係者が治療方針を決定するための最良の情報を入手できるよう、今後も全ての臨床データを規制当局および医療関係者と共有してまいります」と述べています。

以上