新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブの再発・難治性の多発性骨髄腫に対する米国食品医薬品局による優先審査の指定について

2015年9月9日

当社は、このたび、新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブ(一般名、開発コード:MLN9708)について、米国食品医薬品局(FDA)より優先審査の指定を受けましたのでお知らせします。本薬は、再発・難治性の多発性骨髄腫に対する初めての経口プロテアソーム阻害薬として現在FDAに申請中です。

 

米国におけるイキサゾミブの申請は、臨床第3相試験であるTOURMALINE-MM1のあらかじめ規定されていた最初の中間解析データに基づいています。TOURMALINE-MM1は、722名の再発・難治性の多発性骨髄腫の患者さんを対象にイキサゾミブ群(本薬+レナリドミド+デキサメタゾン)とプラセボ群(プラセボ+レナリドミド+デキサメタゾン)とを比較した、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照の国際共同試験です。患者さんは病気が進行するまで継続して治療を受け、長期的な転帰についての評価が行われています。

 

米国における優先審査では迅速に審査が行われ、重篤な疾患に対する治療薬として承認された場合には、既存の製品に比べ安全性や有効性においてより大きな改善が期待できる治療薬を対象にFDAが指定します。イキサゾミブは欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)からも迅速審査の指定を受けています。

 

当社Regulatory AffairsのVice PresidentであるMelody Brownは、「再発・難治性の多発性骨髄腫に対する新たな治療オプションとしての本薬の重要性が認められ、米欧双方の当局によりイキサゾミブが迅速審査の対象として指定を受けたことを大変嬉しく思います。本薬の臨床試験は、経口プロテアソーム阻害薬による継続治療が多発性骨髄腫の患者さんの転帰を改善するかどうかを評価するようデザインされています。多発性骨髄腫には大きなアンメット・メディカルニーズが存在しており、当社は、患者さんに本薬をお届けできるよう当局と連携してまいります」と述べています。

 

<多発性骨髄腫について>

多発性骨髄腫は形質細胞腫瘍であり、骨髄に見つかります。本疾患では、形質細胞、すなわち骨髄腫細胞の一群ががん化して増殖し、通常よりも形質細胞の数が増加します。形質細胞は体内を広く循環するため、多くの骨に影響を与え、結果として圧迫骨折、溶解性骨病変や関連疼痛に繋がることがあります。また、骨、免疫系、腎、赤血球数に影響を与え、骨疼痛、倦怠感、貧血の症状などを伴うことが多く、数多くの重大な健康障害を引き起こす可能性があります。本疾患は、がんの中でも稀であり、米国では年間約2万人、全世界では11万4千人が新規に本疾患を発症しています。

 

<イキサゾミブについて>

イキサゾミブは、多発性骨髄腫、全身性ALアミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬です。本薬は、米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受けるとともに、2014年に再発・難治性のALアミロイドーシスについて米国食品医薬品局(FDA)よりBreakthrough Therapyの指定を受けました。また、本薬は臨床第3相試験を開始した最初の経口プロテアソーム阻害薬です。

 

当社は、イキサゾミブの臨床開発プログラムにより、世界中の多発性骨髄腫患者さんや医療関係者の方々に革新的な新薬を開発し、お届けするという取り組みをさらに強化しています。本薬については、以下の国際共同臨床第3相試験を実施しています。

  • ž  TOURMALINE-MM1:再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
  • ž  TOURMALINE-MM2:初発の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
  • ž  TOURMALINE-MM3:初発の多発性骨髄腫を対象に導入療法および自家造血幹細胞移植後の維持療法として本薬とプラセボを比較
  • ž  TOURMALINE-MM4:自家造血幹細胞移植歴のない初発の多発性骨髄腫を対象に維持療法として本薬とプラセボを比較
  • ž  TOURMALINE-AL1: 再発・難治性のALアミロイドーシスを対象に本薬およびデキサメタゾンの併用と医師が選択したレジメンでの治療を比較

 

現在実施中の臨床第3相試験の詳細については、www.clinicaltrials.govをご覧ください。

 以上