新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブの再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請の欧州当局の受理について

2015年8月21日

当社は、このたび、新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブ(一般名、開発コード:MLN9708)について、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出し、EMAが受理いたしましたのでお知らせします。本薬は、公衆衛生に大きく貢献できると判断された医薬品、特に革新性を有すると判断された医薬品が対象となる迅速審査の指定を、本年7月23日にEMAの欧州医薬品評価委員会(CHMP)より受けています。

 

今回の欧州での申請は、臨床第3相試験であるTOURMALINE-MM1のあらかじめ規定されていた最初の中間解析データに基づいています。TOURMALINE-MM1は、722名の再発・難治性の多発性骨髄腫の患者さんを対象にイキサゾミブ群(本薬+レナリドミド+デキサメタゾン)とプラセボ群(プラセボ+レナリドミド+デキサメタゾン)とを比較した、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照の国際共同試験です。患者さんは病気が進行するまで引き続き治療を受け、長期的な転帰についての評価が行われています。

 

当社Regulatory AffairsのVice PresidentであるMelody Brownは、「当社は、本年度末までに本薬の申請をいくつかできるものと期待しており、欧州および米国における申請受理は、その最初の段階のものです。複数の地域で間断なく申請することにより、できるだけ多くの再発・難治性の多発性骨髄腫の患者さんに可能な限り早く本薬をお届けしたいと考えています。患者さんや医師の方々がTOURMALINE試験にご参加くださっているおかげで、本薬の申請ができていることを心より感謝申しあげます」と述べています。

 

当社は、本薬の申請について、欧州のほか、米国でも既に行っています。その他の国においては、本年度後半以降、順次実施していく予定です。

 

<多発性骨髄腫について>

多発性骨髄腫は形質細胞腫瘍であり、骨髄に見つかります。本疾患では、形質細胞、すなわち骨髄腫細胞の一群ががん化して増殖し、通常よりも形質細胞の数が増加します。形質細胞は体内を広く循環するため、多くの骨に影響を与え、結果として圧迫骨折、溶解性骨病変や関連疼痛に繋がることがあります。また、骨、免疫系、腎、赤血球数に影響を与え、骨疼痛、倦怠感、貧血の症状などを伴うことが多く、数多くの重大な健康障害を引き起こす可能性があります。本疾患は、がんの中でも稀であり、欧州では年間約3万9千人、全世界では11万4千人が新規に本疾患を発症しています。

 

<イキサゾミブについて>

イキサゾミブは、多発性骨髄腫、全身性ALアミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬です。本薬は、米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受けるとともに、2014年に再発・難治性のALアミロイドーシスについて米国食品医薬品局(FDA)よりBreakthrough Therapyの指定を受けました。また、本薬は臨床第3相試験を開始した最初の経口プロテアソーム阻害薬です。

 

当社は、イキサゾミブの臨床開発プログラムにより、世界中の多発性骨髄腫患者さんや医療関係者の方々に革新的な新薬を開発し、お届けするという取り組みをさらに強化しています。本薬については、以下の国際共同臨床第3相試験を実施しています。

  • TOURMALINE-MM1:再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
  • TOURMALINE-MM2:初発の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
  • TOURMALINE-MM3:初発の多発性骨髄腫を対象に導入療法および自家造血幹細胞移植後の維持療法として本薬とプラセボを比較
  • žTOURMALINE-MM4:自家造血幹細胞移植歴のない初発の多発性骨髄腫を対象に維持療法として本薬とプラセボを比較
  • žTOURMALINE-AL1: 再発・難治性のALアミロイドーシスを対象に本薬およびデキサメタゾンの併用と医師が選択したレジメンでの治療を比較

現在実施中の臨床第3相試験の詳細については、www.clinicaltrials.govをご覧ください。

 

 以上