第56回米国血液学会年次総会における新規経口プロテアソーム阻害薬ixazomibの多発性骨髄腫患者を対象とした単独投与による維持療法成績の発表について
第56回米国血液学会年次総会における新規経口プロテアソーム阻害薬ixazomibの多発性骨髄腫患者を対象とした単独投与による維持療法成績の発表について
-オーラルプレゼンテーションとして発表-
当社は、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている第56回米国血液学会年次総会(ASH)において、導入療法としてixazomib(一般名、開発コードMLN9708)、レナリドミド、デキサメタゾンを投与された多発性骨髄腫患者を対象として、ixazomib経口単独投与による維持療法の安全性および有効性を検証する臨床第2相試験の結果を発表しましたのでお知らせします。本試験では、12サイクルのixazomib-レナリドミド-デキサメタゾン投与後のixazomib単独投与による維持療法は、忍容可能かつさらなる治療効果向上につながることを示唆する成績が得られました。
米国ニューヨーク ロチェスター Mayo ClinicのShaji K. Kumar, M.D.は、「今回の成績により、新規経口プロテアソーム阻害薬ixazomibを単独で維持療法に用いることで、導入療法後の多発性骨髄腫患者さんの治療効果を向上させる可能性があることが示されました。将来、このような治療薬が維持療法として使用可能となることは、多発性骨髄腫患者さんの治療において重要な意味をもつものと考えます」と述べています。
当社Oncology Therapeutic Area UnitのGlobal HeadであるMichael Vasconcelles, M.D.は、「今回の成績は、経口のプロテアソーム阻害薬であるixazomibが多発性骨髄腫の維持療法における新たな治療オプションになる可能性があること示唆するものです。最近、当社は、ixazomibの自家造血幹細胞移植後の単独投与効果を検証する臨床第3相試験であるTOURMALINE-MM3試験を開始しました。当社は、この試験の患者登録やフォローアップが終了し、重要かつ新たなixazomibの維持療法データがさらに集積されることを心待ちにしています」と述べています。
<未治療の多発性骨髄腫患者を対象とし、ixazomib-レナリドミド-デキサメタゾンによる導入療法後にixazomibによる維持療法を行った長期投与臨床第2相試験成績(抄録番号:#82、12月7日(日)米国太平洋時間午後12:00よりMoscone Center West Buildingにおいて、オーラルプレゼンテーション>
目的 |
ixazomib、レナリドミド、デキサメタゾンによる導入療法を受けた多発性骨髄腫患者を対象とした、完全奏効(CR)率、最良部分奏効(VGPR)率の検証 |
患者登録数 |
50名 |
投与方法 |
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主要評価項目 |
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試験結果 |
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<Ixazomibについて>
Ixazomibは、多発性骨髄腫や全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬です。本薬は米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受けました。本薬は臨床第3相試験を開始した最初の経口プロテアソーム阻害薬であり、現在、4つの国際共同臨床第3相試験が実施されています。再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較したTOURMALINE-MM1、再発・難治性のALアミロイドーシスを対象に本薬とデキサメタゾンの併用を検討したTOURMALINE-AL1、未治療の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較したTOURMALINE-MM2、未治療の多発性骨髄腫を対象に導入療法および自家幹細胞移植後の維持療法としての本薬とプラセボを比較したTOURMALINE-MM3を実施しています。詳細については、www.tourmalinetrials.comもしくは www.clinicaltrials.govをご覧ください。
以上