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日本管掌からのメッセージ

岩﨑 真人
代表取締役 日本管掌

タケダは240年以上の時代とともに、誠実であることを貫いてきました。タケダイズム(誠実:公正・正直・不屈)の価値観には、多様性、公平性、包括性(DE&I)の考え方が深く根付いています。私たちのミッションは、革新的な医薬品を世の中に創出し続けることです。世界約80の国と地域で事業を展開する私たちにとって、患者さんや事業を行う地域社会も多様です。それに応じて、社内でも多様な従業員が集い、誰もが自分らしく働くことで、大きなバリューを生み出すことができると考えています。

私自身、35年以上にわたりタケダで勤務するなかで、様々な経験をさせてもらいました。シカゴ勤務の際は、日本から参画したメンバーと現地採用のメンバーとの協働チームで一からオフィスを立ち上げました。国籍や職歴も異なる人材の集まりでは、意見の相違や文化の違いは当たり前でした。この経験で学んだのは、やり方や得意分野は人それぞれ違っていてよいということ。最終的には、違いを認め、尊重し合う関係が生まれ、共通の目標に向かって団結した時のチーム力は素晴らしいものがありました。今振り返ると、あれがダイバーシティにより生み出された力なのだと思います。

グローバル化したタケダでは、課題も各国で異なります。各国の課題が異なるからこそ、タケダでは、様々な国籍、年代、性別で構成された経営陣が牽引役となり、自らがダイバーシティの強みを示しながら、DE&Iを加速させています。日本においては、特にキャリアの多様性とジェンダーギャップに改善の余地があると考えています。

キャリアのダイバーシティの加速

従来の日本型の企業では、1つの部門で専門性を高めるようなキャリア開発が一般的でした。しかし、現在の変化の激しい時代においては、複数の職種や専門分野を経験し、幅広い視点を養うことが重要です。そこでタケダは、従業員一人一人が自律的にキャリアを開発できる機会を提供しています。社内においては、部門を超えた兼業ができる「キャリア・スクエア」や、専門的な知識を主体的に学ぶことのできる「Schola Cogito(スコラ・コギト)研修」、社外では行政や他業種と協働で実施するパイロットプロジェクトへの参加機会の提供など、自律的に挑戦する従業員をサポートする魅力的な環境を整えています。

また、キャリア採用の増加や合併などに伴い、多様な人材が加わり、進化し続ける事業にともに取り組んでいます。多くの入社者は「早くタケダに慣れて、目標達成に寄与したいと思います」と言ってくれます。しかし、私はいつも、こう伝えています。「タケダに慣れ過ぎないように。慣れる前にその新鮮な目で臆することなく意見を言うようにしてほしい」と。社内には社風や事業内容を知り尽くした経験豊富なエキスパートがたくさんいます。彼らと新しい人材が同じゴールに向かって切磋琢磨することで、私たちはさらに上を目指し、成長できるのです。

そして、グローバル人材の育成にも積極的に取り組んでいます。日本から世界を舞台に活躍する幹部候補を輩出するために、国内ビジネス部門から早期育成を目的とした従業員公募型の「アジャイルプログラム」、5年間かけてグローバルの職務経験を積む「アクセラレータープログラム」、世界中の現経営幹部との交流を通じて次期経営幹部を育成する「プレジデント・フォーラム」など幅広い機会を提供し、国内における人材育成を強化しています。

一人ひとり自分らしく働けるインクルーシブな組織風土

このように自律的な従業員のキャリア開発の機会を提供するだけでなく、従業員による主体的な取り組みを大切にしています。例えば、従業員の草の根ネットワークによる活動の支援です。女性活躍の推進を目的に設立された「はなみずき」、LGBTQ+への理解浸透を目指す「TAKE PRIDE Japan」など、共通の目的を持った従業員同士が集まり、活動を行っています。こうしたネットワークがグローバル、そしてローカルレベルでも多く立ち上がり、マネジメント層も積極的に支援しています。

私自身も、「はなみずき」の設立に携わったこともあり、新任管理職に占める女性の割合30%の実現に向けて、特に注力して取り組んでいます。このような地道な活動を続けていき、それを称賛する文化を醸成していくことが大切なのです。そうすれば活動は続き、成果を出していくことができます。誰もが皆、初めてリーダーに抜擢されたときは戸惑うものです。しかし、助け合い、勇気を認め合う、そういった土壌を社内に作ることが、インクルーシブな組織風土を実現させていくのだと考えます。

アンコンシャス・バイアスにとらわれない魅力的な環境

DE&Iを加速する上で障壁となるのは、誰もが持ち得るアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)です。人種、国籍、性別、年齢、経歴、働き方などに基づく無意識の偏見は、多くの人が知らずに抱えているものなのです。私たちは、アンコンシャス・バイアスにとらわれずに働ける環境を大切にしています。その一つとして、終身雇用を柱とする日本型の雇用システムからの脱却を目指し、人事制度の変革を進めています。「Pay for Performance」の考え方に則り、性別や年齢、経験年数に関わらず、一人ひとりがパフォーマンスにより平等に評価される制度設計を行っています。また、フレックス制度やテレワークに関する制度など個人の柔軟な働き方を支援する制度も充実させ、働く場所や時間といったバイアスを排除することで、誰もがいきいきと能力を最大限に発揮できる環境作りに取り組んでいます。

DE&Iはイノベーションを生み出す源泉です。DE&Iはもはや「あったら良いもの(Nice to have)」ではなく、「なくてはならないもの(Must to have)」すなわち、企業を伸ばす価値の源泉そのものでありパイプラインのようなものなのです。DE&Iの力でさらに企業として成長し、常に患者さんを中心に考えるグローバルな研究開発型バイオ医薬品のリーディング・カンパニーとして、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献し続けます。