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座談会:育児と仕事の両立

タケダでは現在、従業員それぞれが互いの背景を尊重し、職場の多様性、公平性、包括性(DE&I)の実践をさらに推し進める環境や制度づくりに注力している。そこで今回は、「育児と仕事の両立」をテーマに、タケダでの働き方や企業文化について様々な立場から語ってもらった。

司会:本日は、育児と仕事の両立を経験されている6名の方と、その体験談に関心のある女性従業員1名の、計7名の皆さんにお集りいただき、「育児と仕事の両立」をテーマにお話を伺います。ぜひ、ご自身の経験談やエピソードをご紹介ください。

この記事を読んでいる社内外の皆さん、特にこれからタケダへの入社を考えている方々や、タケダの従業員と働く機会のあるパートナーの皆さんに向けて、タケダでの働き方や企業文化に触れていただく機会を提供できればと思います。


まずはタケダでの育児と仕事の両立について、ご自身の経験談を教えてください。
タケダならではの特徴があれば、それも挙げてください。

松尾:ダイバーシティが尊重されていて、子育てと仕事の両立を支える企業文化が根付いているところが特徴だと思います。今はリモートプロモーターとして完全在宅で医薬情報担当者(MR)として勤務しているのですが、もともとは通常のMRとして外回りがメインでした。産休・育休を経て、時短MRとして復職する際に、上司から、「どれだけ時間をかけたかよりも、自分の役割をどれだけ果たせるかで判断するので、子育てとの両立や時短などの勤務スタイルでも問題ない」との言葉をもらい、大変心強く思いました。その後、より育児との両立がしやすい完全リモートのフルタイムのポジションに異動し、今に至ります。リモート職でも完全に公平性をもって扱ってもらえますし、上司からのサポートももらえます。

岸:制度の充実という点も挙げられると思います。育児休暇や時短制度、リモートワーク制度などの誰もが使える制度だけではなく、個々の職種に応じた制度もあります。私はMRなので社用車で医療機関を訪問するのですが、その車を子供の保育園への送迎にも活用できる制度があり、大変助かっています。また、保育園のイベントに出席する際などには、時間休の制度も活用しています。さらに公募制度や社内兼業制度などもあり、こうしたチャレンジする風土、それを後押しする制度と企業文化は、タケダの素晴らしい点だと感じています。

小木戸:2度の産休・育休を経て、今はフルタイムで勤務しています。最初の育休から復職する際に、それまでの営業職から現在の事務職に異動しました。復職の際、すぐにフルタイムで働くことができたのは、フレックス制度があったからです。私の場合は、子育てと仕事を両立するようになってから、むしろ時間の使い方が上手になり、効率良く働き、結果を出すことができるようになりました。

柊:私は育児休暇のほか、会社が提供する時短制度を活用し、営業部門初の男性時短勤務MR(ファミリーケアMR)として1年間勤務しました。育児のために時短で働くのは、まだまだ女性が多いのが現状ですが、上司は積極的にサポートしてくれました。仕事に復帰したいという妻の希望がありましたので、私も約1か月の育児休暇を取得して2人で協力しながら子育てに取り組んでいましたが、転勤先の地域にはお互いの両親など子育てで頼れる人もいなかったため、妻の復帰と子供たちの成長を全力でサポートしたいと考え、時短MRとしての勤務を決めました。

松尾:時短勤務MRという働き方は、育休後に仕事に早く戻れるという利点があると思います。また、相談できるコミュニティーの存在がとても大きいと思います。子育ての従業員ネットワークに参加して、育児の悩みや時間を上手に使うコツなどを気軽に相談できる場があるのがとても助かっています。

久野:私は派遣の秘書としてタケダで働き始めました。当時は決められた時間内にいかに効率良く働くかということを主眼に勤務していました。契約社員となってからは、子育てをしながら突然の子供の発熱などに対応しながらの勤務に。その際は上司と密に連携し、業務に支障のないようにしていました。その後、効率良い働き方と時間管理のスキルを認められたことが、正社員への登用に繋がりました。会社の制度をフルに使えるようになり、さらに子育てと仕事の両立がしやすくなったと感じています。子育て中の従業員であっても、公平に成果を認められる環境がタケダの良い点だと思います。

育児と仕事の両立を考えた時に、障壁となるものは何でしょうか?
その障壁をなくすために、どのようなサポートがありましたか?

岸:MRの立場から考えると、勤務時間は障壁になり得ます。自分の都合だけでなく、医療関係者の方やパートナー企業などとスケジュールを合わせる必要がありますし、講演会の企画など時間をかけて取り組む必要がある案件の場合、タイムマネジメントも重要となります。その点、タケダでは自らの工夫次第でフレキシブルに働くことが可能ですので、イベント等のプランニングの段階から、チームのなかの誰が主幹となって動いてもプロジェクトが回るような仕組みを考えておくなど、対応策を講じながらやっています。

大井:私はこれから出産と育児を経験したいと思っている両立予備軍です。以前はキャリアを中断して子供を産み育てるという決断に踏み切れませんでした。しかし、真剣に出産を考えるに至り、近々、産休・育休の取得を考えていることを上司に伝えました。私には当時、希望していた部署がありましたが、こうした背景もあり、異動は無理だろうと思っていたところ、なんと希望していたリモートプロモーター職への異動がかないました。意外に思う私に対して、上司はきちんと仕事の成果を評価してくれた上で、「自分たちの職場の仲間や組織を信じてほしい」と言葉をくれ、心配せずに育児とキャリアの両立の道を進んでよいことを教えてくれました。気持ちよく後押ししてくれる企業文化があることが非常に心強いです。

金生:私が考える育児と仕事を両立する際の障壁は、業務に向き合える時間が少なくなることと出勤や出張など移動が必要となる物理的な距離の問題、そして子供の通院などの突発的な出来事への対応です。フレックス制度やファミリーサポート休暇も役に立ちますが、私はリモート会議システムなどのITツールの充実やフレキシブルな働き方を受け入れてくれる理解ある上司や同僚にも助けられています。先日も子供が熱を出したので在宅勤務をしながらリモート会議に出ていたのですが、そこに子供が入ってきて画面に映っても、温かい目で見守ってくれました。タケダには、お互いの事情を尊重する土壌があることを実感しています。

岸:私はウェブ面談システムの接続の良さやMR用デジタルツールの使い勝手の良さに助けられています。医療関係者の皆さまへ情報提供に特化したシステムを使い、リモートワークでも効率良くコミュニケーションを取ることで、先方からもポジティブなお声をいただき、社内でのナレッジ共有にて表彰を受けました。デジタルを活用して仕事を効率良く進めることで、子育てに使う時間を確保しています。

これから育児と仕事の両立に取り組む人や、タケダに入って同僚となる方々へのメッセージをお願いします。

柊:性別に関わらず、育児休暇や時短制度をためらわずに活用してほしいと伝えたいです。私自身、その時に自分にとって何が大事で、何に時間をかけたいかを真剣に考え、チャレンジをしたことにより、効率的な働き方にシフトし、心身ともに健康を追求することもできました。自分にとって大切なことに向き合うことの素晴らしさを、ぜひ伝えたいと思います。

久野:サポート体制や制度を活用することをお勧めします。また、周囲に伝えて協力を求めることも大切です。タケダには有給休暇や代休、フレックス制度やリモート制度のほか、ファミリーサポート休暇や時間休制度もあります。私はファミリーサポート休暇を活用して小学校の授業参観に出席しました。充実した制度があるだけでなく、周りも積極的に活用していると思いますし、とても助かっています。

小木戸:私も制度の活用をお勧めします。皆さんがすでに紹介している制度やサービスのほか、私は地域の子育て情報をリストアップして教えてくれる「保活コンシェルジュ」のサービスも使ったことがあります。会社が直接提供してくれるサポートのほか、健康保険組合が提供する各種サービスもありますので、周りの経験者や人事担当者からアドバイスをもらいながら、積極的に活用すると良いと思います。

岸:同僚から、出産・育児のタイミングを考えてしまうという声を聞くことがあります。もちろん自身のキャリアステージや周りの同僚への配慮など、いろいろ考えることが多いのはわかります。ただ、子供は授かりものですから、タイミングなどそれほど気にせず、周りを信じて飛び込むのも良いと思います。タケダにはそれを受け止める企業文化と、きちんとした制度があります。ぜひ互いを尊重し、より良い職場環境をつくっていければと思います。

司会:本日は、育児との両立を経験されている皆さんからは社内の制度を上手く利用しながら両立を図っているエピソードやアドバイスをいただき、またこれから両立を考える方は心配なく両立ができる風土があることを確信できるお時間だったと思います。ご参加いただきましてありがとうございました。これから育児と仕事の両立を考えている社内外の皆さんにとって、参考になる内容だったと思います。

皆さんのお話のなかでもありましたように、自身や同僚をカテゴリー分けしてラベリングすることには意味がなく、育児のみならず、介護やご自身の病気、スキルアップのための勉強など、人それぞれに抱えている事情が違うということを改めて認識しました。大事なのはお互いの背景を尊重することと、職場の多様性、公平性、包括性(DE&I)の実践をさらに推し進める環境や制度づくりだと実感しました。今後のDE&Iの充実に向けて、人事担当者としても大変有意義なお話を伺うことができました。引き続き、一人でも多くの従業員が自分らしく働ける職場にできるよう、努めていきたいです。


座談会参加者プロフィール(所属:取材当時)

皇実
ジャパンファーマビジネスユニット

時短MRを経験することで、働き方改革を実践
日本事業部門でMRとして働く柊は3児の父親。家庭と仕事の両立に加え、自身が大切にする価値観として健康を掲げる。一昨年から昨年にかけての1年間、事業部初の男性の時短勤務MR(ファミリーケアMR)として勤務した経験を持つ。ファミリーケアMRを選択すると、勤務時間の短縮より、多くの場合、業務量を軽減できる。今回の選択を機に、自身の成長・生産性の向上・働き方を変革させたいという想いから、担当している施設や業務量を変えることなく、今まで以上の成果を上げ、周囲への影響力を発揮したいと当時の所長・副所長に訴え、納得を得る。そして、見事に成果を出した。

岸 佑磨
ジャパンファーマビジネスユニット

仕事の効率化を図り、子育ての時間を増やす
キャリア採用でタケダに入社して7年という岸は、フルタイムでMRとして働きながら、産休中の妻と協力し、料理や掃除、洗濯などの家事全般や長女のお風呂入れや寝かしつけなどを担当しながら子供2人の子育てに奮闘中。キャリア採用で外部から入ったからこそ実感するタケダの魅力があると言い、その一つにダイバーシティの推進や働き方改革への取り組みを挙げる。岸自身もデジタルを活用したMRの働き方改革の推進に加え、女性従業員のキャリア構築を支援する従業員ネットワーク「はなみずき」に参加し、「立場が違う誰もが輝ける組織を創りたい」という想いで活動している。

松尾 綾奈
ジャパンファーマビジネスユニット

多様性が浸透した企業文化に感謝
リモートプロモーターという完全リモートでMR活動を行う部署に所属する松尾は、フルタイムで働きながら子育てをする母でもある。MRとして勤務していた際に産休と育休、時短MRなどを経験。「常に職場の仲間に支えられ、キャリアを一時も諦めることなく働き続けてきました。職場の多様性、公平性、包括性(DE&I)を大切にするタケダの企業文化に感謝しています。女性だとか、シングルだとかはただのカテゴリーに過ぎず、一人ひとりがお互いの価値観や働き方を認め合っている。そんな職場が好きです」と話す。

小木戸 愛
ジャパンファーマビジネスユニット

これから子育てをする仲間を応援したい
新卒でタケダに入社後、MRや特約店担当として勤務。産休・育休を経て、現在はエシックス&コンプライアンス部門で働く。現在の職場で管理職に昇進したのち、第二子の産休・育休を経て復帰し、部下を持つヘッドという立場になった。部下を持ったころから、次世代の育成への興味が増したという。「子供を持っても働き続けたいと考えている仲間に向けて、自分の経験を共有することで、ライフイベントとキャリアのどちらも大切する一つの例として、参考にしてほしいと考えています」と話す。

久野 里矢子
グローバルマニュファクチャリング&サプライ

周りに支えられ、制度も上手に活用
製造部門で秘書として働く久野は、部門内でDE&Iイベントを推進するなかで、ダイバーシティの重要性をより認識するように。「シングルマザーなので、育児と仕事の両立には周りの方の理解がとても大切でした。タケダで派遣社員として勤務をはじめ、その後直接雇用へ移行したため、より会社からの支援を受けやすくなりました」と話す。

大井 彩耶
ジャパンファーマビジネスユニット

組織と仲間を信頼し、育児とキャリアの両立を目指す
リモートプロモーターという完全リモートでMR活動を行う部署に所属。フルタイムで働き、これから子育てと仕事の両立を目指したいと考えている。「これまでは出産や育児とキャリアの両立に漠然と不安を抱えていたため、踏み切れずにいました。仕事が好きで、楽しく続けたいという希望があるなか、産休や育休を取ることによりキャリアが中断されてしまい、戻る場所があるのかと不安になることもありました。その不安は今もありますが、やるべきことをしっかりと行っていれば、居場所は新たに作ることができると信じ、産休を取得したいと思っています。育児と仕事を両立する先輩方の話を聞ける機会として楽しみにしていました」と、座談会に参加した背景を語る。

金生 竜明
ジャパンファーマビジネスユニット

タイムマネジメントを徹底し、育児をしながらキャリアを構築
新卒でタケダに入社後、薬剤師の専門知識を活かして開発部門やメディカル・アフェアーズ部門で勤務。企業広報を経て、現在は日本事業部門の社内・社外コミュニケーションを担当している。2児の父。これまでに2度、育児休暇を取得し、フレックス制度やテレワークを活用して育児にも時間を使う。徹底したタイムマネジメントとデジタルを駆使した働き方を実践し、育児と仕事の両立を実践する。