アクセシビリティ機能を有効化アクセシビリティ機能を有効化

悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」の「CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫」、小児における「再発または難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫」に対する効能効果及び用法用量に関する製造販売承認事項一部変更承認の申請について

2019年3月29日
当社は、このたび、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」(一般名: ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)について、「CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫」、ならびに小児における「再発または難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫」に対する効能効果および用法用量に関する製造販売承認事項一部変更承認の申請を日本において行いましたのでお知らせします。

今回の申請は、主に未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫の患者さんを対象とし、化学療法と併用した場合のアドセトリスの一次治療としての有用性を検討した臨床第3相試験であるECHELON-2試験の結果、ならびに小児の再発または難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫患者さんを対象とし、アドセトリスの有用性を検討した医師主導臨床試験(BV-HLALCL試験 [JMACCT ID: JMA-IIA00229])の結果に基づくものです。

アドセトリスは、厚生労働省より、2012年3月に「CD30陽性のホジキンリンパ腫および未分化細胞リンパ腫」を対象として希少疾病用医薬品に指定され、2014年4月に日本で発売されています。さらに本年3月4日付で、厚生労働省より「CD30陽性の末梢性T細胞リンパ腫」を対象として希少疾病用医薬品に指定されています。

<ECHELON-2 臨床第3相試験について>
本試験は、CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の一次治療としての、アドセトリスを含む新規併用レジメンA+CHP療法(「アドセトリス+シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン」)群とCHOP療法(「シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン」)群を比較した無作為化二重盲検比較対照臨床第3相試験です。主要評価項目は、独立評価機関の評価による無増悪生存期間であり、病勢の進行、死亡、ならびに残存腫瘍または病勢の進行のための化学療法の実施として定義されています。主要な副次評価項目は、全身性未分化大細胞リンパ腫患者の無増悪生存期間、全生存期間、完全寛解率、安全性などです。本試験は、北米、欧州、アジアから約450名の患者さんが登録され、その70%が全身性未分化大細胞リンパ腫でした。ECHELON-2は、FDAの特別臨床試験計画評価および、EMAからの科学的助言を受けて実施されています。
本試験では、独立評価機関の評価において、A+CHP療法は対照群であるCHOP療法と比較して統計学的に有意な無増悪生存期間の延長が認められました(ハザード比:0.71、p=0.0110)。また、A+CHP療法群は、CHOP群(ハザード比:0.66、p=0.0244)と比較して重要な副次評価項目である全生存期間(OS)においても統計学的に有意な延長が認められました。

<BV-HLALCL試験 [JMACCT ID: JMA-IIA00229])について>
本試験は、再発または難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫の小児患者さんを対象として、本剤の安全性及び忍容性を検討するとともに、薬物動態及び有効性を検討することを目的とした、単群、非対照、非盲検、多施設共同、医師主導第1相試験です。主要評価項目は、用量制限毒性及び有害事象で、主要な副次評価項目は、薬物動態、奏効率、完全寛解率、奏効期間及び無増悪生存期間などです。本試験は、本邦の医療機関で実施されています。

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および希少疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<注意事項>
本文書に記載されている医薬品の情報は、当社の経営情報の開示を目的とするものであり、開発中のものを含むいかなる医薬品の宣伝、広告を目的とするものではありません。

以上