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消化器系疾患領域におけるMonash大学との共同研究について

2014年12月9日

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とMonash大学(オーストラリア・メルボルン)およびMonash Institute of Pharmaceutical Sciences (以下「MIPS」)は、このたび、消化器系疾患領域において、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する新薬の戦略的共同研究契約を締結しましたのでお知らせいたします。

消化器系領域には、いまだにメカニズムが十分に解明されず、適切に治療が行われていない疾患があります。本共同研究では、過敏性腸症候群、腹痛、慢性的な痒み、重い便秘、下痢など、世界中で多くの患者さんが苦しんでいる疾患を対象としています。今回の契約締結により、武田薬品とMIPSは、これらの疾患のメカニズムの解明と革新的な治療法の研究に取り組んでまいります。

本共同研究プログラムの責任者であり、Dr. Daniel Pooleとともに3年間の共同研究プログラムを主導するMIPSの副所長であるMonash大学のNigel Bunnett教授は、「多くの人々が消化器系疾患を患っていますが、その多くは治療法が確立しておらず、現在行われている治療は、適切でないか、または副作用を伴います。これらの消化器系疾患の発症メカニズムを解明することができれば、効果的な治療薬の開発を行うことが可能になります。Monashには、消化器系疾患の創薬、研究、前臨床試験等を行うための専門チームや技術、設備が整っています。本共同研究プログラムは、MIPSの協力により、消化器における機能障害や感覚障害の原因への理解を進め、それらの効果的な治療をもたらすことを期待できます。体内の疾患発生源まで薬剤を到達させるナノ・メディシン技術を活用することも目的の一つです」と述べています。

Nigel Bunnett教授は、消化器系疾患領域において世界的な第一人者です。ケンブリッジ大学で博士号を取得した後、カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校においてキャリアを積み、2011年にMIPSに赴任しました。Bunnett教授は、オーストラリアの国立保健医療研究審議会のフェローの一人でもあります。

武田薬品の医薬研究本部長 丸山哲行は、「当社の消化器系疾患創薬ユニットは、アカデミアや医薬品業界のパートナーとの連携により、世界中の科学や薬学の高い専門性を探求し、活用する高い専門性を有するチームです。これまで臨床候補化合物の創出に関する実績を有するBunnett教授と彼のチームと共同研究できることを嬉しく思います。MIPSとの共同研究によって、消化器系疾患の研究を加速化でき、患者さんへの貢献につながると考えています」と述べています。

今回のMonash大学と武田薬品の提携は、消化器系疾患領域の治療薬となりうる製品の創薬・研究・開発が対象となります。

<Monash大学について>

Monash大学は、オーストラリア最大規模の大学で、Times誌の「世界大学トップ100」に選ばれています。MIPSは、オーストラリア最大の薬学研究のカリキュラムを有しています。Monash大学は、薬学および薬理学の分野において、アジア・パシフィック地域で1位に選ばれており、グローバルでもトップ10に選ばれています(出典:2014 QS World University Rankings)。

www.monash.edu/pharm.

以上